第244話刻の神王と魔王の姫君
アオイ:トレイント共和国との魔王会談が行われている最中。天界からもう1柱の神王様が入国された様です。今回は魔王会談の舞台裏のお話。杏ちゃん。頑張れ〜♡
アリス・シルフィード女王入国同日同時刻 魔界時間10:00
首都国際ターミナル 天界国賓専用ホーム
杏:ここにおじいちゃんくるですか!
ハル:はい。刻の神王クロノス様は予定通り天界を出立されたとの事でしたので間も無く到着致します。・・・それより。
ウグイス:ん?
ハル:何故貴様が姫様のお側に控えてる『タイプ03』
ウグイス:今の私の名はウグイスというマスター・・・
杏:むー!
ウグイス:失礼致しました姫様。ウグイスという姫様より賜った名がある。今後はウグイスと呼んでもらおうか『お姉様』
ミランダ:まさかタイプ03・・・
杏:むむー!
ミランダ:も、申し訳ありません姫様!ウグイスまで配下になさるとは流石は姫様♪
アナウンス:間も無く〜。天界16:30発〜。トレイント共和国行きが到着します。危険ですので白線の内側までお下がりください。
14天界王専用列車『ロイヤルヘヴン』より降りるSP
SP:シルフィード王国女王アリス・シルフィードの妹、杏・シルフィードはお前か?
杏:あい!
ミランダ:失礼。如何に14天界王専属SPとはいえ。一国の姫君に『お前』呼ばわりは些か無礼ではないか?
SP:何?たかだか一国の姫と14天界王様を同等に見る事こそ無礼ではないか?
初老の男性:無礼なのはお前の方だ!魔王の姫君の御前だ。控えよ!
SP:ク、クロノス様!
アオイ:そうです。この初老の男性こそ、天界14天界王西洋サイド。刻の神王クロノス様です!
杏:ようこそです!おじいちゃん♪
SP:お、おじいちゃんだと⁉︎き、貴様‼︎
クロノス:控えよと言ったのが聞こえなかったか?
SP:はっ!仰せのままに!
クロノス:それと。ここでは物書きの老人だ。そしてお前は私の弟子。良いな?
SP:承知致しましたク・・・あいえ。『先生』
クロノス:さ。先ずは宿へ案内させてもらおうかな。
杏:あい!
15分後 民宿『トメ』
SP:こ、これは・・・民宿だと⁉︎貴様、クロノス様を・・・
クロノス:お〜!こ、ここは!もしや、かの有名な民宿『トメ』か!
杏:あい!
SP:ク、クロノス様?
歓喜あまって涙を流すクロノス
クロノス:なんという事だ!かの魔界の文聖『
杏の両手を握るクロノス
クロノス:杏ちゃん。ここ以上に素晴らしい宿は無い!有り難う!
杏:えっへへ〜♪
クロノス:善は急げだ!さ、入ろう!
杏:あい!おばあちゃ〜ん!おきゃくさんつれてきたです♪
老婆:はいはい。よく来なすった。ささ、どうぞ♪
クロノス:おお!貴女が今の『トメ』ですな♪
トメ:よくご存知で。私が30代目のトメでございます♪
同時刻 旅行会社レールトラベラーズグループ本社 社長室
フローラ:八岐大蛇様とクロノス様。この2柱様の宿泊先に選んだ民宿『トメ』なんの接点も無いように見えて実は2柱様が飛びつくものがある。酒好きの八岐大蛇様は幻の銘酒『黒の神酒』。魔界の小説を好むクロノス様は魔界の文聖、牙陵文龍の泊まった宿。偶然なのか杏姫の狙いなのか。あの2柱様がこの宿を断る理由は無い。確実に気に入るのは目に見えている。
再び 民宿トメ
トメ:ここが牙陵先生が泊まられたお部屋ですよ。
クロノス:こ、ここが!ここに私が泊まっても良いのですか!
トメ:はい♪ときに、貴方は先生と呼ばれていたようだけど、物書きさんかい?
クロノス:ええ。天界で小説を書いております。魔界の先生方は、特に牙陵先生は大ファンでして♪
トメ:それは夢のようだったでしょう?
クロノス:ええ!仕事柄なかなか来れないのでもう嬉しいかぎりですよ♪
荷物を置いていくSP
SP:先生。荷物はこの辺で良いですか?
クロノス:ああ。そこで良い。
トメ:お出かけになるんで?
クロノス:ええ。先に来ていた連れとこの後合流する予定ですので。
トメ:あ〜。あの酒好きの兄ちゃんね。あの兄ちゃんなら今向かいの居酒屋に居ますよ。
クロノス:こんなまっ昼間からか。相変わらずだな。
杏:じゃ、おばあちゃん。おでかけしてくるです!
トメ:はい。行っておいで♪
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