第225話ソニアとアキ
アオイ:人界のどの国の宗教でも私達魔族は悪の象徴でした。でもそれは『天魔大戦の傷跡』『大戦時の天界の置き土産』とも言うべき偽りの真実。でも事実は違う。私達は4界宇宙で1番平和を愛し、そして人間を愛してる。
魔界時間12:00 王都アイリス 『火の国食堂』
ソニア:ようやく住居も決まった。私のような者にあんな上等なマンションを用意するとは。しかも『良心ランク』に応じて待遇も違う。
アキ:相席、良いかしら?
ソニア:(な!いつから背後にいた⁉︎)
アキ:『いつの間に背後に⁉︎』とでも思ってるんじゃないかな?で、良いかな?
ソニア:あ、ああ。
アキ:あ!ソレ!唐揚げ定食っていうんでしょ!美味しそう♪
ソニア:初めてなのか?私は日本に行った時食べた事がある。
アキ:テレビやネットでは見た事あるけど、実物は初めて見た♪よ〜し!店員さ〜ん!
店員:はい。
アキ:彼女と同じものを。
店員:は〜い!
店内のテレビのニュースが流れる
ニュースキャスター:こんにちは。お昼のニュースです。1週間後に迫った国土争奪戦争シルフィード王国VSライコウ皇国。1週間前から多くの魔族は心待ちにしているようです。戦場予定地にロベルトさんがいます。現場のロベルトさ〜ん!
戦場予定地に切り替わる
ロベルト:はい!こちらは国土争奪戦争シルフィード王国VSライコウ皇国の舞台となる国境カイセイ平原です。シルフィード王国は7連勝がかかった一戦となるだけに多くの魔族の期待が高まっております!
ワイプに映るニュースキャスター
ニュースキャスター:シルフィード王国はライコウ皇国の『朱雀ヶ原』を指定したようですが。何か意味があるのでしょうか?
ロベルト:・・・・はい。朱雀ヶ原は元々旧クラウント王国の国土という事です。
ニュースキャスター:どうして旧クラウント王国の国土を?
ロベルト:詳細は不明でですが、シルフィード王国は旧クラウント王国の国土を復元しようとしているようです。現場からは以上です。
スタジオに切り替わる
ニュースキャスター:シルフィード王国の今後の展開に目が離せませんね。では次のニュースです・・・
ソニア:戦争だと言うのに、まるでエンターテイメントだな。
アキ:あ〜。魔界の戦争は人界の戦争とは全く違うんだよ。怪我人も死人も出ない。どれだけ良心ランクの高い人間を仲間にしているかを競うのが魔界流の戦争なんだ。良心ランクが高ければ高いほどそれだけ『国の信頼と国力』に繋がるからね♪
ソニア:そう・・・だったのか。(魔族が争いを好まぬ平和な種族というのは本当のようだな)
アキ:で。話変わるけど、アリス先輩と闘りあったってホント?
ソニア:先輩?
アキ:アリス先輩は今でこそこの国の女王様やってるけど、元魔界宇宙最強の傭兵だったんだよ。そして私の目標で憧れの先輩♪
ソニア:成る程。それであんなデタラメな強さだったのか。
アキ:何人くらいだった?
ソニア:100万人くらいだった。
アキ:あ〜。それじゃあ先輩にとっては1対1の感覚だよ♪
ソニア:なんだって⁉︎
アキ:しかも思いっきり手加減してる。表情が明るかったでしょ?
ソニア:た、確かに。
アキ:その人数で先輩が本気出せば0.1秒で終わるよ♪
ソニア:ふぅ。とんでもないな。
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