第221話解明せよ!巨大遺跡の姿

 アオイ:クリスタルレイクの巨大遺跡に流れる魔導ネットワークに混じったエネルギーの正体が無属性の魔導エネルギーという事を突き止めた王立研究所。次に迫る謎はシルフィード王国の各所の地下に点在するというもの。果たして王立研究所はこの謎を解明出来るのでしょうか。


 魔導エネルギー解明から2時間後 魔界時間10:00 王立研究所


 次元工学部門研究棟


 ハリアー:エネルギー工学部門と魔導工学部門は見事に謎のエネルギーの解明に成功したようね♪私も負けてられないわ!


 アオイ:この方はハリアー・有原博士。種族は堕天使。次元工学のエキスパートで3代目ロキ様の元側近だったそうですよ。


 ソフィア:お。ヤル気だねぇ♪


 ハリアー:クルーガー大臣閣下!


 ソフィア:あぁ、良いよそのままで。


 煙管を指して語るソフィア


 ソフィア:さて、次はお前さんの番なわけだが。


 ハリアー:はい。各地の地下をスキャンしてみたのですが・・・


 各所の映像を映すハリアー


 ハリアー:これを見てわかるように。どの遺跡もクリスタルレイクの遺跡を中心に繋がっていた創りになっているのですが・・・


 ソフィア:何故バラバラになっているかってことかい?


 ハリアー:そうです。どの遺跡にも転移装置があり、その全てが中央の遺跡と繋がっています。ですが・・・・


 慌てて駆け寄る研究員


 研究員:有原博士!


 ハリアー:何か判ったのね?


 研究員:はい!先ずはこれを見て下さい!


 映像を切り替える研究員


 研究員:クリスタルレイクの遺跡を含めた7つの遺跡には『ある共通点』がある事が判明しました!


 ハリアー:もしかして『反重力ユニットがあった』じゃないかしら?


 研究員:ど、どうしてそれを⁉︎


 ハリアー:実は仮説の1つとして空の上にあったんじゃないかって考えてたの。


 ソフィア:成る程、何かしらの理由で空中分解して地上に落下し、現在の姿になったってわけかい。


 ハリアー:それが、空中分解でもなければ崩落によるものでもないんです。ましてや地上に落下したわけでもないんです。


 ソフィア:おいおい、そいつぁどういうことだい?


 ハリアー:空中分解や崩落による『痕跡が無い』んですよ。勿論、落下によって崩れた形跡もありません。『綺麗なままの状態』なんですよ。


 ソフィア:そいつは面妖な事だねぇ。


 ハリアー:そこで考えたもう1つの仮説は。元々分離出来る構造になっていて、分離後地下大空洞に転送したのではというものです。


 ソフィア:根拠はあるのかい?


 ハリアー:はい。彼の報告を聞いて『仮説』は『確信』へと変わりました!先ず言えるのは、既に次元工学のテクノロジーがあったという事です。


 ソフィア:そうだね。次元工学のテクノロジーがあれば転移も容易に可能である・・・だね。


 ハリアー:はい。そして全ての遺跡が『完全な状態』で発見されたという事、これが1番の決め手です!


 ソフィア:じゃ、後は現地に行って確認だな♪


 ハリアー:はい!早速準備して・・・


 ハリアーの背後から胸を鷲掴みにする邪神族の女性


 ハリアー:この手つきは・・・ロキ様!


 ロキに裏拳をキメるハリアー


 ロキ:グフ!相変わらず良い拳持ってるねぇ♪


 アオイ:この方は天界宇宙No.2の14天界王西洋サイドの1柱。オーディン様の孫娘、3代目ロキ様です。父とは違って同性にモテる邪神で、彼女自身も無類の女好きでハリアーさんは多くのロキ様の愛人の中で唯一ロキ様を『振った』快挙を成したのです。


 ソフィア:久しぶりですね。ロキ様。


 ロキ:ソフィアも相変わらずだねぇ。


 ソフィア:女癖の悪さも相変わらずのようで。


 ロキ:女は1人に絞れ・・・はっ!


 ロキの背後に詰め寄る老人


 ロキ:この爺さんいつの間に⁉︎


 杏:ソフィアしゃん。これなおしてほしいです。


 ソフィア:あたしゃ修理屋じゃないんだが・・・


 杏:おじいしゃん。


 老人:ん?何かな?お嬢ちゃん。


 杏:おじいしゃんも『かみしゃま』です?


 老人:な⁉︎


 ソフィア:やっぱりか。杏に言われるまで気付かなかったが、アンタ。『オーディン様』ですね?


 オーディン:ホッホッホ♪凄いなお嬢ちゃん。流石、アマテラス様の本気の変装を見破っただけの事はある。


 ロキ:じ、爺さん!


 オーディン:こんの、馬鹿孫が!またフラフラとナンパしとったか!これはお仕置きが必要じゃな。


 ロキ:爺さんのお仕置きは効かないよ〜♪


 オーディン:ぐぬぬ!


 ソフィア:恐れながらオーディン様。富嶽にお仕置きを頼んでは?


 オーディン:おお!セクハラする者に一生残るトラウマを残す仕置をする事で有名な閻魔大帝殿の弟子ですな!


 ロキ:どうやって呼ぶつもりだい?爺さん。連絡先知らないだろ♪


 オーディン:うぬぬ〜!


 ソフィア:それなら心配ありませんよ♪


 ロキ:え?


 ソフィア:杏。


 杏:う?


 ソフィア:『閻魔の鈴』ちゃんと持ってるな?


 ロキ:な、何でそんな物騒な物この嬢ちゃんが持ってるんだ⁉︎


 杏:もってるです!


 ソフィア:じゃ、呼んどくれ。


 杏:あい!


 閻魔の鈴が研究室内に鳴り響き富嶽が転移してくる


 富嶽:呼びました?


 オーディン:久しぶりじゃな。富嶽よ。


 富嶽:オーディン様♪


 オーディン:早速で申し訳ないが、この馬鹿孫の仕置を頼めるか?


 こっそりその場を去ろうとするロキそして瞬時に背後に回り込み捕まえる富嶽


 富嶽:逃がしませんよ♪


 ロキ:ヒィーーー!


 富嶽:杏ちゃん。


 杏:う?


 富嶽:『やんわり』『ハード』『本気』どれが良い?


 ロキ:やんわり、やんわりだよ杏ちゃん!


 杏:う〜んっと。え〜っと。あい!ほんきです!


 富嶽:はぁい。じゃ、閻魔族の本気のお仕置き。いきますよ♡


 ロキ:いーーーーやーーーーだーーーー!


 ソフィア:ご愁傷様です。


 杏:このまえミランダしゃんたちもアレやってしばらくまっしろになったです。


 ハリアー:うわぁ。















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