第220話開かずの間のソロモン王

 アオイ:皆さんは旧約聖書『列王記』に登場する古代イスラエルの第3代の王様ソロモン王をご存知ですか?『ソロモンの指輪』を使い天使や私達悪魔を使役し、動植物の声を聞く事が出来る凄い王様。もしもその方が身近にいたら、皆さんはどうしますか?


 魔界時間19:00 クローディア城 女王執務室


 アリス:ん〜!やっと終わったー!


 ヴィオラ:ご苦労様です陛下♪


 アリス:そういえば城内管理局は今この城を調べてるんだっけ?


 ヴィオラ:はい。最新の調査の結果、開かずの間が発見されたそうで。・・・ただ。


 アリス:ただ?


 ヴィオラ:相当強力な封印が施されている様で。


 アリス:封印って。何かヤバイのが居るって事?


 ヴィオラ:それについては現在調査中で。危険を伴う恐れがあるので規制線を張って立ち入り禁止にしております。


 アリス:そだね。用心に越した事ないし。


 同時刻 杏姫自室


 ハル:それでは姫様、お洗濯物お預かりしますね♪


 杏:あい!


 ミランダ:おい。


 ハル:何だ?


 ミランダ:まさかとは思うが、被ったり匂い嗅いだりましてやそのまま紛失したと偽り自分のコレクションにするつもりじゃないだろうな。


 ハル:・・・・・・・チッ!


 ミランダのデバイスが鳴る


 ミランダ:クッ!誰だ?私と姫様との甘いひとときを邪魔する奴は。・・・私だ・・・ふぅ、わかった。今行く。


 杏:ようじですか?


 ミランダ:はい遺憾ながら。少々留守にします。


 杏:あい。


 部屋を出る2人


 杏:ひとりはヒマです!


 本棚の隅の壁に光る物を見つける杏


 杏:なんですか?コレ。おすです!


 光る物を押す杏


 杏:おわ!


 ミランダ:お待たせしました姫様・・・!姫様⁉︎


 クローディア城最下層 フロア『開かずの間』内部


 杏:ほわ〜。ひろいです♪


 中央に厳重に封印されている棺


 杏:なんですかコレ?ハッ!たからばこですか!いっぱいシールがはってあるです。コレのどれかをはがせばたからばこがあくです!


 棺の左下の札を剥がすと全ての封印が解かれる


 杏:お〜!おたからとごたいめんです!・・・う?


 棺の中には美しい女性が眠る


 杏:おねえしゃんがねんねしてるです。たからばこじゃなかったです。・・・あ!


 覗き込んだ瞬間棺の中に落ち、その拍子に胸元の札を剥がす杏


 杏:う?シールとれたです。


 封印が完全に解かれ目を覚ます女性


 ソロモン:我が名はソロモン。72柱を従える王である。我が封印を解いたは其方・・・って、子供?


 杏:おねえしゃんはソロモンさんっていうですか。あんずはあんず・しるふぃーどっていいます!


 ソロモン:げに怖ろしきは無垢なる者。・・・ふっ、面白い♪杏といったな。


 杏:あい!


 ソロモン:我は其方と契約を結ぼう。我が主人となるがいい。


 杏:けいやく?あるじ?むつかしいことはわっかんないです!あんずのおせわするですか?


 ソロモン:まぁ、そういう事だ。


 杏:じゃあOKです!ヨロシクです♪















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