第179話法曹界の剣
アオイ:地獄界。そこは4界宇宙全ての死者を裁く場所。神様も魔王様も天使も悪魔も人間も死んだら皆んな平等に裁判を受ける場所。でも神様達や天使は生きてる内は裁判にかけられないのです。4界宇宙統合司法裁判所を除いて。今回の主人公はこの章の核となる登場人物の1人です。
地獄界 閻魔庁傘下検察庁
テレビにニュースが流れる
天族記者:今回のグリーンヒル王国での次元大震災は
耀蔵:どこから仕入れた情報か判りませんが、そんな根も葉もないガセネタで騒ぎ立てるとは。貴方達マスコミも暇ですねぇ。兎に角、私の言う事はありません。もっとよく調べてから来てほしいものですな。ハッハッハ♪
車に乗り込む耀蔵
天族記者:袋井さ〜ん!逃げるんですかぁ?
結衣:白々しい。見てなさい。必ず貴方の尻尾を掴んで4界宇宙大法廷に引き摺り出してやる!
富嶽:相変わらず熱いですね。
アオイ:途中から読んでる方のために。彼女は閻魔族の
結衣:貴女も打倒袋井耀蔵に協力してくれるなんて思わなかったわ♪
富嶽:今までの私は『勝てない裁判はしない』がポリシーだった。私が仕えている女王陛下に会うまでは。
結衣:シルフィード王国の魔王アリス・シルフィード女王ね。
アオイ:彼女の名は
富嶽:でも今回は『絶対に勝たなきゃいけない裁判』だから今年から4界宇宙大法廷の検事になる貴女に協力するの。なにせ袋井耀蔵の弁護士は・・・
結衣:天界宇宙最強の弁護士クラウディア。相手にとって不足はないわ!
レイラ:あの〜。盛り上がってるところ悪いんですけど・・・
結衣:あ。ごめんなさい!で、用件は?
レイラ:『告発文書の現物』を持ってきました。
結衣:え!幻の告発文書⁉︎み、見せてくれますか?
告発文書を見せるレイラ
結衣:これが・・・ちょっと待ってて。
デバイスで通話する結衣
結衣:私です。お待たせしました。こちらへお越し下さい。
執務室に入る鑑定士
鑑定士:では拝見・・・・・・・・・・・使われているインクも現代では絶対に入手出来ないものですし、なにより筆跡もこれを書いた本人です。よって、告発文書の本物で間違いありません。
結衣:貴女の言う通り古代天界文字専門の鑑定士を呼んだけど。まさかこのためとはね。どうやって手に入れたの?
レイラ:コレです。
白い小箱を取り出すレイラ
レイラ:告発文書の写しとしてデータに保存されてたんけど。ここ。この隅に書いてある古代天界文字。これは・・・・
鑑定士:古代天界文字でフェイク。偽物という意味ですな。
レイラ:ご名答。実はこのフェイクって文字だけ消せて文字が書き込めるようになってて、ここに古代天界文字で『本物』って書き込むと・・・
小箱の底が開く
レイラ:で、ここに本物の告発文書があったってわけ♪
富嶽:では天界の旧大金庫にあるのは?
レイラ:それこそ偽物。どうやらこの白い小箱を旧ファンドルフ合衆国の無限金庫に預けに来た天族が旧大金庫にある偽物とこの本物をすり替えていたみたい。
結衣:何はともあれお手柄ですよ!
鑑定士:では私はこれで・・・
レイラ:ちょい待ち。
鑑定士:何か?
鑑定士のバッチを外すレイラ
レイラ:これ鑑定士協会のバッチに見えるけど、精巧な『偽物』だよね?鑑定眼は本物みたいだけど。コレ、小型カメラだよね?ここ機密保持のために外部への次元通信が出来ないようになってるから記録してあわよくば現物を持って帰ろうってトコかな♪
偽鑑定士:クッ!
自殺防止の魔法をかける警備隊
結衣:後でじっくり話を聞きましょう。連行しなさい!
警備隊:はっ!
富嶽:よく判りましたね。
レイラ:ま、元ハッカーだからね。こういうのを見分けるのは得意ですから♪
富嶽:成る程。
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