第180話謁見
アオイ:天界宇宙中央政府の闇『袋井一派』を掃討するべく動き出した
魔界時間11:00 王城謁見の間
結衣:女王アリス・シルフィード。富嶽が惚れ込んだ方、この目で見極めなければ。
拳成:初めてお目にかかってから5カ月。再び陛下にお目にかかる日がくるとは。
衛兵:お待たせしました。間も無くお見えになります。
跪く2人
ミランダ:両名大義。面をあげよ!
結衣:この威厳ある声。この声の主がアリス・シルフィード女王陛下か。
拳成:ん?声が違う?
顔を上げる2人。目の前にいたのは杏姫
結衣:よ、幼女?
拳成:この方は一体?
ミランダ:控えよ!この御方は女王アリス・シルフィードが御妹君。杏・シルフィード姫殿下であらせられるぞ‼︎
アオイ:この堕天使さんはミランダ・レイナードさん。天界宇宙中央政府直属の特務隊『シャドーエンジェル』の元長官。今は杏姫と主従盟約を結んでいるの。
結衣:妹さん?
杏:あい!ねえしゃまはしゅぎょうちゅうでおるすなので、あんずはおるすばんなのです!
ハル:姫様。修行ではなく、魔王具『静寂王の錫杖』契約のための試練を受けているところですよ♪
アオイ:この方はハルさん。名付け親は杏姫。4界宇宙創生時代に造られたヴァルキリー。通称『タイプ1』現代でも通じる2トップのヴァルキリーの内の一体。全宇宙のヴァルキリーの中で最強なんですよ♪
杏:そでした。
ミランダ:留守中の陛下に代わって代理をされておられる。
結衣:お言葉ですが、女王陛下の代理としては幼すぎるかと。
レイラ:これがちゃんと出来てるから驚きですよね〜♪ま、あの2人のサポートが完璧過ぎるからだと思いますがね。
結衣:レイラさん⁉︎
レイラ:私も女王陛下に用事があったのですが、まぁ不在なら不在でも大丈夫なのですけどね。
ミランダ:ああ、『例の件』か。衛兵!
衛兵:はっ!
ミランダ:『あの場所』へ案内しろ。
衛兵:はっ!さ、壱宮様。こちらです。
レイラ:それじゃ失礼♪
謁見の間を出るレイラ
拳成:私も女王陛下にはご挨拶に伺っただけで、用があるのは
ミランダ:薫か。アイツなら今休憩フロアに居るぞ。
拳成:そうですか。では姫殿下。私はここで。
杏:あい!
謁見の間出る拳成
結衣:今のは魔界宇宙中央政府上院議会議員の長山拳成。何故『政界の若獅子』の1人がここに?
ミランダ:袋井耀蔵一派の件で来たらしい。
結衣:え⁉︎ひ、姫殿下。私もここで失礼を・・・
ベソかきながら話す杏
杏:あんずとおはなししてくれないですか・・・
ミランダ:貴様!姫様を泣かすとは・・・余程死にたいらしい。
ハル:覚悟はできてるでしょうね?
結衣:(私にどうしろと)え・・・え〜っと。姫様の膝に乗ってるその子は?
泣き止み満面の笑みで語る杏
杏:おともだちのタマしゃんです♪
タマ:キュ〜♪
ハル:王国東方エリアのみに生息する『
結衣:図鑑で見た事はあったけど本物を見るのは初めてだわ・・・可愛い♡
一方 王城休憩フロア『和みの間(春色)』
縁側で茶を飲む薫
薫:拳成か?
拳成:お久し振りです。
薫:用件は・・・聞くだけ野暮か。『袋井一派』の件だな?
拳成:はい、その通りです。
薫:何か動きがあったのか?
拳成:帝王都サタンヘイルダム天界宇宙大使館の大使がこの国の国土争奪戦争裏で暗躍した『天裏の衣』を密入界させたとして逮捕されました。
薫:やはり大使館が手引きしていたか。あの大使は袋井一派の一員だったな。予測はしていたが、やはりな。
拳成:現在4界警がその身柄を拘留しております。
薫:袋井耀蔵が保釈に動くのでは・・・・いやぁ。天界グリーンヒル王国の次元大震災事件の重要参考人としてなら拘留可能か。
拳成:今来ている地獄界閻魔庁傘下、検察庁の朝珠結衣が取り調べを担当するようで。
薫:確か今年から100年間4界宇宙統合司法裁判所の担当検事になるのだったな。
拳成:今期が天界宇宙でなくて良かったです。
薫:そうだな。もし天界宇宙側が担当だったら間違いなく4界宇宙大法廷で不利になってたな。
拳成:これもシルフィード女王陛下の仁徳から引き寄せた幸運ですね♪
薫:だな♪
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