第157話目覚める第六天
発見から昏睡状態の続く織田信長。このままでは生命維持に関わると判断した医療大臣マチルダ・グロッタは2人の心霊医療のスペシャリストを呼ぶ事にした。
魔界時間10:00 王都アイリス国立病院
医師:グロッタ大臣閣下。リヴァイアス国際医科大学よりルージュ・カートオア博士。
マチルダ:ご苦労。通してくれ。
ルージュ:この子かい?眠れる美女ってのは♪いやぁ、眠れる第六天といったところか。
マリア:肉体と魂が馴染めず昏睡状態が続いている・・・か。
ルージュ:さて、専門家としての私の見解は先ず遺伝子情報が8割くらい一致してるならアンタが開発した
マリア:そうね。それならイケるわね♪あとは
アリス:え〜・・・っと。どゆ事?
マチルダ:これは陛下!そうですね。先ず霊魂安定剤は肉体と魂のバランスを安定させ魂が肉体に定着する際の抵抗を無くすもの。霊脈循環剤の霊脈は肉体で言うところの血液にあたります。
マリア:肉体も血流が悪ければ身体の動きが鈍くなりますよね?魂も同じで霊脈を流れる霊力の循環が悪ければ魂の活動が鈍くなるのですよ。
ルージュ:肉体と魂がバランスよく活動して初めて『生きてる』というのが成立するのさ。
マチルダ:先ずはカートオア博士による外科手術からだな。
ルージュ:なぁに、こんなのチャチャっと済ませてくるよ♪
10分後・・・
アリス:早っ!もう終わったの⁉︎
ルージュ:アタシがやるのは霊脈バイパス手術だけだからね。ま、並みの医者なら12時間はかかるだろうけど♪
マリア:お待たせ。こっちも薬の調合出来たわ。ま、眠ってるから昏睡状態から覚めるまでは点滴による投与だけどね♪
アリス:2人共仕事早いなぁ。
投与から3時間後・・・
目を覚ます信長
信長:ここは・・・
市:兄様〜♪
信長:その気の抜けた喋り方・・・市か。久しいな♪で?其方らは誰ぞ。
事情を説明するアリス
信長:そうか、ここは魔界であったか。是非もなし♪
ルージュ:大抵の人間はパニックになるんだが、理解が早いというか、肝が座ってるというか・・・
病室の窓から眺める信長
信長:この美しい光景が魔界とは世の中分からぬものよ。やはり坊主供の言う事は信用ならぬな♪
ルージュ:身体と魂が馴染むまでに1週間はかかる。それまで安静にしてなよ。
信長:最短で如何程かかる?
ルージュ:最短でかい?最短だと3日だね。ちょっとしんどいが特別なリハビリってのをやってもらう事になるが・・・
信長:ならばそれで良い。
ルージュ:リハビリやろうってのかい?正直あまりオススメ出来ないが・・・。それでもやるのかい?
信長:愚問。
ルージュ:上等!気に入ったよ♪だが、どうなっても知らないよ!
信長:是非もなし!
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