第151話陰陽師 安倍晴明

 《《》》次元刑場遺跡調査中遭遇した陰陽師安倍晴明。史実では男性ではあるが、原因不明の現象により女性になっていた・・・


 調査翌日 魔界時間18:00 王城休憩フロア『和みの間(春色)』


 ソフィア:今帰ったぞっと、和みの間が変わってる?


 アリス:もう春だからね。いつまでもコタツ出してるわけにもいかないからね。お茶飲む?


 ソフィア:ああ、頂くよ。それと・・・


 ふすまを開けて入る晴明


 ソフィア:彼女、誰だと思う?


 アリス:着てる服からして平安時代の人の様だけど・・・ソレ、男の人の服だよね?


 ソフィア:ここに『転移する前』はね。


 アリス:え?


 ソフィア:この背中の、見覚えないかい?


 アリス:この五芒星ってまさか⁉︎


 ソフィア:そのまさかさ。彼女は平安時代で稀代の陰陽師『安倍晴明』だよ。


 アリス:えーーーー‼︎


 晴明:貴女がこの国の女王と聞きました。


 アリス:ど、ども。


 ロバート:お取り込み中失礼。そろそろ本題に入っても良いかな?


 アリス:あ、すみません。


 ロバート:聞きたい事というのは?


 アリス:はい。貴方が踏み込んだ密会の現場に居たのは『天聖社』の社長だったんですよね?


 ロバート:ああ。


 アリス:もしかして『天聖銀行』と何か関係ありますか?


 ロバート:何故天聖銀行が出てくる?


 これまでの経緯をロバートに説明するアリス


 ロバート:成る程、『弟』のみならず『兄』も袋井耀蔵ふくろいようぞうの一件に関わっていたか。まぁ、あの兄弟なら不思議ではないか。


 アリス:兄弟?


 ロバート:私が捕え天界へ強制送還させた天聖社社長の名は『ジョン・ゴッドフリー』そして天聖銀行頭取の名は『ビル・ゴッドフリー』天界宇宙の財界では『ゴッドフリー兄弟』と呼ばれ恐れられている。


 アリス:どうしてですか?


 ロバート:あの兄弟の背後には袋井耀蔵がいる。天聖銀行は天界宇宙でも有力なメガバンク。そして天聖社は大手企業。超大物政治家に銀行そして大企業のトライアングルでやりたい放題なのさ。


 晴明:ちょっと宜しいですか?


 アリス:ん?


 晴明:国のまつりごとに口を挟むのは良くないと思いますが、話の中身から『神』が悪事を犯しいる様に聞こえますが。


 アリス:あ〜・・・うん。そういう事になるね。


 ロバート:まぁ、人間にとって神は正義であって、善の絶対的な象徴だからな。無理もない。


 晴明:まぁ、神の中にも『邪神』や『悪神』もいますので、なんとなく想像は出来ますが。邪神でも悪神でもない神が悪事を犯すというのは流石に信じ難いですね。


 晴明にこれまでの証拠や記録映像を観せる。


 晴明:これが・・・・天に在わす神の仕業とは!


 ロバート:天族も魔族も冥族も君達人族も『完璧な善人』など居ない。だからこそ我々魔族、君が言うところの物の怪も神の誤ちを正す事もある。今我々がしている様にね。


 晴明:もしこれを放置すればどうなりますか?


 ロバート:確実に第3次天魔大戦、全ての宇宙を巻き込んだ大戦が起こり、罪も無い者達の無用な血が流れる事になる。今魔界宇宙のあちこちで行なっている『死人の出ない平和的な戦』ではない。生死を賭けた戦がね。


 晴明:・・・・・・・・。


 アリス:私は・・・ううん。『私達』はそれを阻止しようとしているの。


 晴明:どうやって?


 アリス:神の王族『神王』さえも裁く『4界宇宙大法廷』に黒幕諸共引き摺り出して法で裁く!その為にもどんな小さな証拠や証人と情報を集める。これが私達の『闘い方』


 晴明:・・・・・フッ♪


 アリス:?


 晴明:貴女は我が国の帝と同じ目をし、器持っている。この安倍晴明、及ばずながら助力致しましょう!


 アリス:有難う!










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