第149話解明!次元刑場遺跡

 次元刑場、その正体は360度全ての角度において死角の無い巨大ブラックホール型のワームホールだった。そして、その真下にある遺跡に入る方法に基づき調査が始まった。


 魔界時間7:58 次元刑場前広場


 ソフィア:さぁて、そろそろこの厄介なワームホールに風穴を空けてやろうか♪


 翔太:ええ、このガイアの揺かごより発見した『空間対消滅装置』を使えばワームホールの活動を一時的に活動停止状態にする。文字通り『風穴を空ける』事になります。


 ソフィア:袋井耀蔵は。いや、奴の秘書はコレを使って旧グリーンヒル王国を・・・


 翔太:どうしました?


 ソフィア:いや、何でもない。始めようか!


 空間対消滅装置を起動させると中心に穴が空き、突如現れた白い穴と共に様々なものが放出させる。


 翔太:こ、これは!ホワイトホール⁉︎


 ソフィア:成る程、『入り口と出口のワームホールを融合させる』事で永遠に脱出出来ない最高の監獄の出来上がりってわけか。


 翔太:かなりの人数が出ていった・・・というより『飛ばされた』っていうか。


 ソフィア:それと一緒に諸々飛んでいったような。っと、あまりのんびりとはしてられないか。


 翔太:はい。装置の持続時間は70時間。一度装置を停止させる必要があり、次に起動出来るのは更に70時間後。3回繰り返せば装置の内部のコアが破損してしまいます。


 ソフィア:この場合コアの交換をすれば済む話だが、コアに使われている素材は入手不可能。故に一度破損すれば二度と修復出来ない。つまり『永遠に脱出不可能』ってわけだ。


 翔太:連続使用しなければ1000年は使えますが、コア耐久性を持続させるには、コアの一度活動停止させ1週間休ませる必要がありますからね。


 ソフィア:そこが厄介なんだよねぇ、今回の調査は。さ!時間が無い。サッサと行こうか!


 次元刑場遺跡に入る一行


 ソフィア:これは・・・・


 翔太:凄い!遺跡内の植物が独自の進化をしている。この果物なんて見たことがない。


 女性の声:誰ですか?誰かいるのですか?


 翔太:うわ!ひ、人?


 女性:ん?まぁ。人間といえば人間ですね。あなた方は物の怪の様ですが。


 翔太:物の怪って、えらい古風な言い方ですね。


 ソフィア:この図見覚えないか?


 翔太:これって確か・・・陰陽道の。それに五芒星ってまさか!


 ソフィア:アンタ、もしかして『安倍晴明』かい?


 晴明:私を知ってるのですか?


 翔太:安倍晴明って・・・いや、あり得ない!安倍晴明は『男性』の筈!


 晴明:確かに私は男性・・・『だった』


 ソフィア:だった?


 晴明:都で魑魅魍魎と戦っていたところまでは覚えているのですが、突如空間に裂け目が出来てそこに吸い込まれ気を失い。気が付けば女性(にょしょう)の身体でした。


 調査隊員:大臣閣下、ここで一旦出ないと間も無く70時間です!


 ソフィア:もうそんな時間かい。じゃ、お宝持ってついでに晴明も連れてくよ!詳しい話はその後だ。いいね?


 晴明:私は構いませんよ。


 翔太:私も異存ありません。


 ソフィア:そんじゃ、一旦脱出!











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