第148話検証(後編)

『次元大震災』それは、次元エネルギーの爆発に伴う空間超振動による大地震。その規模は予測不能で時にあらゆる自然災害を併発する超災害なのである。そして人工的に引き起こす事も可能であるのもまた事実である・・・


 魔界時間9:35 王城 女王執務室


 アリス:そんじゃ、次はフローズンダスト連邦に現れたシャドーエンジェルの目的についてだけど。


 グローバリア公王:それならそこにいるミランダ元長官に聞けば良かろうに。


 ミランダ:残念ながらそいつはシャドーエンジェルではない。エージェントに偽装して暗躍していた別の奴だ。それに、フローズンダスト連邦への潜入工作は指示していない。


 グローバリア公王:そういう事であれば。どおれ・・・・ふむふむ・・・成る程なぁ。判ったぞ、そいつの正体は『天裏(てんり)の衣』天界宇宙の裏社会で暗躍している組織の構成員だ。


 アリス:天裏の衣、天裏の衣・・・あ!聞いた事がある。潜入工作が得意で、報酬次第で何でもするっていう組織だったけ。


 グローバリア公王:まぁ、魔界宇宙最強の傭兵であればそれくらい聞いた事くらいはあるだろうな。因みにこの万里の見聞録によれば、旧グリーンヒル王国次元エネルギー精製プラントにも潜入していたようだぞ。


 執務室に入るアナスタシア


 アナスタシア:おまたせ。さ、どうぞ。


 エドワード:お初にお目にかけます陛下。私は旧グリーンヒル王国次元エネルギー精製プラント所長。エドワード・プロトスと申します。この度は妻子共々お助け頂いて、なんとお礼を言ったら良いか!


 アリス:良いよ、良いよ♪それより、あの次元大震災が起こる直前までに新しく入った職員っている?


 エドワード:はい。この右端の彼女がそうです。名はリンダ・コレット。


 グローバリア公王:ふむ、そいつは偽物だな。確かに次元大震災の起こる直前に入る予定ではあったが、本物は別の場所に捕らえられ監禁されておる。因みに、フローズンダスト連邦に潜入していたのはそいつの妹だ。


 風華:姉妹揃って組織の一員だったわけか。


 グローバリア公王:もっとも、2人共始末された様だがな。


 アメリア:死人に口なし・・・か。


 アリス:有難う。じゃあ最後の3つ目。袋井耀蔵の大元の資金源は何処かなんだけど。


 グローバリア公王:ふむ・・・・・ほぉ。この2人か。


 アメリア:誰だ?


 グローバリア公王:天界の電子機器メーカー『菅原インダストリー社』と天界宇宙でも指折りのメガバンク。『天聖銀行』だな。


 ヨウ:菅原インダストリー社といえば、そこの社長が確か、14天界王東洋サイドの1柱『天神』菅原道真様の遠縁だった筈。


 アリス:それホントなの?ヨウ姐さん!


 ヨウ:はい。以前私の古い友人であるデーモンエレクトロニクス社社長。トニー・アルフォート氏より聞いた事があります。


 ソフィア:道真公の遠戚を隠れ蓑にやりたい放題という黒い噂もある。


 麗華:加えて天聖銀行、あそこもええ噂は全然聞きまへんなぁ。どっちかっていうと黒い噂ばかりや。


 アリス:『菅原インダストリー社』に『天聖銀行』この2つ調べてみる価値はありそうだね♪


 グローバリア公王:そろそろ良いか?報酬分は教えてやったぞ。


 アリス:有難うございました。グローバリア殿♪


 グローバリア公王:フン!報酬に見合う情報さえ貰えればいつでも受けてやるわい。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る