第147話検証(前編)
天界宇宙中央政府の闇。その中心神である七福神布袋族の袋井耀蔵とその一派の犯した罪が明らかになりつつあり、シルフィード王国女王アリス・シルフィードは現在までの情報を整理する。
魔界時間8:00 王城 女王執務室
アリス:皆んな揃ったね。
ヨウ:お初にお目にかけます陛下。
アリス:あ、ソフィア姐さんトコのヨウ姐さんだね♪見せたい物があるって聞いたけど?
ヨウ:はい。昨日のやり取りを記録したものです。
サスラ博士とのやり取りを観るアリス達
アリスひゃ、100兆・・・。
杏:100ちょうっていちごだいふくなんこかえるですか?
ハル:あちらの山と同じくらいの数だけ買えますよ♪
杏:ほわ〜♡
アリス:ハル姐さん。ごめん、杏をお願い。
ハル:はい。さあ姫様。陛下は大事なお話をしているので私と遊びましょうね♪
杏:あい♪
ミランダ:ま、待て!
アリス:ミランダ姐さんは『関係者』だから駄目だよ♪
ハル:・・・・・・・フッ♪
ドヤ顔でほくそ笑むハル
ミランダ:ハル!貴様ーーー‼︎
杏:またね〜♪
ミランダ:ひ、姫様〜!
執務室を出る杏とハル
ミランダ:・・・・・・・覚えとけよハル。
アリス:さ、さあ。続けようか。アメリア姐さん達の方はどうだった?
アメリア:これが行方不明になってた旧グリーンヒル王国次元エネルギー精製プラントが原因による次元大震災が起こる直前の『空白の1時間』の記録映像だ。
アリス:よく手に入ったね。
アメリア:情報屋黒露雨からの情報をDNSグループのレイラ・A・壱宮社長に話したら手に入れてくれたんだ。
アリス:それってハッキングで・・・・
アメリア:まぁ、本人曰く。『慰謝料代わりに頂いただけだよ♪』だ、そうだ。
映像に映ったのは次元エネルギー精製プラントの所長と黒服の男
所長:何だって⁉︎それでは『わざとプラントを爆発させろ』というのか!
黒服の男:貴方も例の差額分で随分良い思いをしたではないですか。例えば奥様のご両親が経営する会社が抱えた多額の負債の一括完済とか。
所長:そ、それはアンタが持ちかけた話だろ!
黒服の男:でも受け取りましたよね?こっちには『証拠』があるんですよ。いわゆる『一蓮托生』ですよ。
所長:し、しかし・・・
黒服の男:貴方に課せられた選択肢は『はいやります』一択なんですよ。安心しなさい。貴方とそのご家族の命は保証しますよ♪
所長:・・・・・・・わ、わかった。
20分後の別の映像に切り替わる。そこに映っていたのは閉じ込められた所長だった。
所長:クッ!アイツ。『最初から国まるごと』証拠隠滅する気だったんだ!紗江子(さえこ)、梨紅(りく)すまない。愚かな父を・・・許してくれ。
カメラを見上げ語りかける所長
所長:この映像を観た者に託したい。どうか、どうかこの国の『無念』を晴らしてくれ!・・・・頼む!
砂嵐と共に映像はここで途切れる。
富嶽:私の師。閻魔大帝羅刹様の話では、生存は確認出来ても何処にいるかわからないそうです。現在所在が判っているのはリヴァイアス国際医科大学附属病院に入院中の女王リディア・ヴィーナス13世のみ。
風華:現在4界警がイビルアイ国際天文台協力の下、総力をあげて捜索中だそうだ。
アリス:ゼウス様が働きかけてくれたんだ♪
薫:だがこれだけではまだ『奴』を4界大法廷の場に引きずり出すには不十分だな。
アメリア:そのためのこの記録映像だ。そうだろ?グローバリア公王陛下。
中央のモニターに映るグローバリア公王
グローバリア公王:フン!まぁ、及第点だな。いいだろう。何が知りたい?
アリス:先ずこの黒服の男の正体は?
グローバリア公王:コイツか。声を変え、黒服に帽子とマスクで顔を隠しても無駄だ。我輩の魔王具であるこの『万里の見聞録』の前ではな♪
万里の見聞録を開くグローバリア公王
グローバリア公王:12の創生の書が1つ万里の見聞録よ。この者の正体を記せ!
白紙のページに文字と写真が浮かび上がる
グローバリア公王:成る程。コイツだったか♪コイツの名はケイン・カルロス。袋井耀蔵の第1秘書。ほぉ、他でも裏で数多くやらかしてるようだな。コイツを捕らえる事=袋井耀蔵の息の根を止めるというくらいの男だ。
アリス:じゃあ次はこの所長さんとその家族の居場所。
グローバリア公王:そんなの4界警供に任せておけばよいものを。本当に良いのか?吾輩が求める情報で得られるのは1つの情報につき3つ。その2つ目を聞こうとしているのだぞ?
アリス:お願いします。
グローバリア公王:相変わらずお前という奴は。良いだろう。・・・・・ふむ。家族全員人界宇宙。異界No.200の地球に居る。
アリス:そこって・・・
アナスタシア:私の故郷の世界。
グローバリア公王:その様だな。しかもお前の国にいる様だぞ。場所はエメラル村。
アナスタシア:そんな所に!
アリス:アナちゃん!
アナスタシア:ええ、早速迎えに行ってくる!
足早に執務室を出るアナスタシア
グローバリア公王:さ、『あと2つ』だぞ。
アリス:え?
グローバリア公王:フ、フン!お前のお人好しに免じてこの情報はサービスにしてやる。
そっぽ向いて赤面するグローバリア公王。
アリス:有難うございます!グローバリア公王陛下♪
グローバリア公王:サッサと次を言わんか!
後編へ続く・・・
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