第123話次元刑場遺跡

『次元刑場』それはかつて天魔大戦時代旧クラウント王国、現シルフィード王国の地に拠点を構えていた頃、裏切り者の処刑場として利用されていた場である。が、その先にも旧クラウント王国の遺跡があった事は当時の天界軍も知る由もなかった。そしてここにその謎に挑む1人の科学者が居た・・・


 魔界時間7:58 獣王界 ビーストヘッジ工科大学


 大学教授:久し振りです先輩!あ、今は次元工学の権威、若生 翔太(わこうしょうた)博士でしたな♪


 翔太:今まで通り『先輩』でいい。それにしても、毎回教授に怒られていたお前が今や教授とはな♪


 大学教授:ホント、世の中どうなるか分からないものですね♪っと、そうでした!実はシルフィード王国科学大臣ソフィア・クルーガーから先輩に調査依頼がきてたんでした。


 翔太:どうしてわざわざ大学に?


 大学教授:先輩、サイエンティストランクSSS昇級試験要請断り続けてるでしょ?まぁ、政府も強制じゃないから強くは言えませんが。それで在学当時から付き合いの長い僕を介してこうして先輩を呼び出したってわけですよ。


 翔太:そうだったのか。それは迷惑をかけたな。


 大学教授:在学中いつも助けてもらってばかりだったから気にしないでくださいよ♪


 翔太:そう言ってもらえると有難い。で?何処の調査だ?


 大学教授:依頼書によると、シルフィード王国北西部、王国文化遺産の1つ『次元刑場』だそうです。


 翔太:次元刑場・・・・彼処は次元工学者の間じゃかなり有名な名所だな。


 大学教授:『詳しくは会って話す』だそうです。どうします?先輩。


 翔太:これは次元工学博士としての私への挑戦状。受けて立とうじゃないか!


 2時間後 魔界時間 9:58 シルフィード王国王都 王立研究所


 ソフィア:来たね。待ってたよ、若生博士♪


 翔太:次元刑場の真下に遺跡があるというのは本当ですか⁉︎


 ソフィア:紛れもなく真実だ。コレを見てくれ。


 クラウント王国遺跡図を見せるソフィア


 翔太:これは⁉︎確かに次元刑場の真下に遺跡が!一体どうやって建設したのか?次元空間粒子力学を応用してもこの真下に建設するのは不可能だ!


 ソフィア:だが旧クラウント王国はそれをやってのけた。


 翔太:コレを解明出来れば魔界宇宙・・・いやぁ。4界宇宙次元工学界に激震が走る大発見となる‼︎


 ソフィア:やってみるかい?アンタがその気なら我が国としては最大級の協力を惜しまないだけの『準備』がある。それにこの件は魔界宇宙中央政府の要請でもある。アンタの肩には魔界宇宙全土の科学の発展がかかっていると言っても過言じゃない。結構プレッシャーのある依頼だが・・・やるかい?それともやめるかい?


 翔太:・・・・・答えはたった1つ。『YES』それ以外の答えを私は持ち合わせていません!ですからやらせてください‼︎


 ソフィア:フッ、上等♪


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