第124話新たなるヴァルキリー

 蒼龍回廊最奥の遺跡『ガイアの揺かご』より原初のヴァルキリー通称『タイプ0』ことシキが発見された事を覚えているだろうか?各遺跡はその後も調査が続いており、無限金庫より発見された『クラウント王国遺跡図』を元に更なる調査の結果。もう一体のヴァルキリーが発見された。


 魔界時間13:56 王立研究所 特別区画


 ソフィア:あれからもう一体見つかったんだって?


 研究員:はい。現在も他の遺跡を調査中ですが、新たな進展があったのは『ガイアの揺かご』でした。


 ソフィア:遺跡図にあった例の『隠し通路』の先に安置してたヴァルキリーだね。


 研究員:はい。


 ソフィア:それにしても珍しいタイプのヴァルキリーだねぇ。基本構造は勿論。全てのソレが他のヴァルキリーとは全く違う。4界宇宙最古のヴァルキリーのシキをベースに造られたせいなんだろうねぇ、違うと感じるのは。


 研究員:これもまた『別タイプ』のプロトタイプなのではないでしょうか?何かしらの不具合か何かでシキ様の方を採用されたとか?


 ソフィア:多分君の推測は合ってるかもねぇ。だとしたら何故わざわざ遺跡なんかに安置したんだろうねぇ。問題あるんなら廃棄するだろうに。


 研究員:そこなんですよねぇ。


 ソフィア:取り敢えず。安置されてた場所にあったっていう資料を見てから詳しく調べてみるとしよう。


 研究員:そうですね。


 特別区画を後にする2人


 杏:そふぃあねえしゃんはココじゃないですか?


 検査台に横たわるヴァルキリーにの上に乗る杏


 杏:このおねえしゃんはねてるですか?おっきしないですか?


 ヴァルキリーの額をペチペチ叩く杏


 額から紋様が光とともに浮かび上がり突如起動するヴァルキリー


 ヴァルキリー:・・・・・・・貴女が私のマスターですか?


 杏:ますたー?ますたーってなんですか?


 ヴァルキリー:マスターとはご主人様の事です。


 杏:おともだちとはちがうですか?


 ヴァルキリー:お友達とは少し違います。


 杏:そういえばしきしゃんににてですね♪たいぷ0っておしえてくれました。


 ヴァルキリー:な!タイプ0ですって⁉︎


 杏:そだよ〜。どうしたですか?


 ヴァルキリー:い、いえ。なんでもありません。それより、私に名前をつけて頂けませんか?


 杏:おなまえ〜?


 ヴァルキリー:はい。


 杏:う〜んとねぇ〜・・・・・『はる』あんずはいちごだいふくがすきだから『はる』にするです!はるはとってもあったかいです♪


 ハル:私が・・・・『暖かい』


 杏:おめめがあったかいです♪


 涙を浮かべながら微笑むハル


 ハル:そう言われたのは生まれて初めてです!貴女に生涯尽くしとうございます‼︎


 杏:あんずをかたぐるましてほしいです!


 ハル:はい♪


 杏を肩車をするハル


 ハル:如何ですか?マスター。


 杏:お〜!たかいです!しっくりくるです!きょうからここがあんずのていいちです♪


 ハル:こ、光栄です!


 特別区画に戻る2人


 ソフィア:成る程ねぇ。シキになにかとライバル意識燃やして度々衝突して手がつけられなくなったからかぁ。


 研究員:基本ステータス・スペック共にシキと互角で、他のヴァルキリーにはない珍しい機能があるから廃棄するのは勿体ないという理由で封じたという事だったんですね・・・・・って大臣!


 ソフィア:あん?


 研究員:アレ、アレ!


 ソフィア:んな⁉︎杏!アンタどうやってソイツを起こしたんだい?


 杏:う?


 ソフィア:アンタが乗ってるソイツだよ!


 杏:はるしゃんですか?


 ソフィア:名前まで付けてる。


 研究員:大臣。どうやらマスター登録が完了しているようです。しかもシキ様同様登録抹消完全不可です。


 ソフィア:この姉妹は揃いもそろって・・・・はぁ。


 杏:それじゃ、はるしゃん。おうちかえるです!


 ハル:はい♪











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