第119話希望の光
朝唯家の元執事にしてBARのマスターからの助言を受け希望の光を見出したシエル。行動派の彼女は即日から行動に移った。この迅速な動きが後にシルフィード王国にとって大きな成果に繋がる事をこの時誰も予想だにしなかった。
魔界時間23:00 リムジン車内
シエル:ええ。そうよ♪私の下に降らなくても、貴女を含めてクロード財団全体を救う方法が見つかったの!
セシリア:ホント⁉︎
シエル:本当よ!だから直ぐ来て!
セシリア:うん!直ぐに向かう‼︎
魔界時間23:45 朝唯邸 シエル自室
セシリア:そうか!その手があったわね♪
シエル:そう!だから私を信じて全て任せて‼︎
セシリア:・・・・・・・シエル・・・・・有り難う!
涙ながらに礼を言うセシリア
シエル:もう!泣かないでよ♪私はただライバルが居なくなるのが嫌なだけだから!
翌日 魔界時間8:00 朝唯コンツェルン本社 役員会議
重役A:な!なんですと⁉︎
シエル:我が朝唯コンツェルンはクロード財団傘下加入の申し出を断り、クロード財団はシルフィード王国に亡命。朝唯コンツェルンはその亡命並びに本社移転を全面的に支援するものとします!
重役B:何故ですか⁉︎クロード財団傘下加入は我が朝唯コンツェルンにとって大きな利益になる上に魔界宇宙財界最強の『トゥエルブ』の一角を引きずり降ろし我が朝唯コンツェルンがトゥエルブの一角になれるのですぞ!その千載一遇のチャンスを棒に振るおつもりか‼︎
シエル:我が朝唯コンツェルンの経営理念は?
重役B:え?え〜・・・・・
重役A:『企業の成長は善き好敵手にあり!好敵手が窮地ならば、敵に塩を送る気概を以ってあたるべし!大きな器こそ朝唯コンツェルンを支える柱である!』ですな♪
シエル:そう!よって。我が朝唯コンツェルンはクロード財団シルフィード王国への亡命並びに本社移転を全面支援するものとします!異論は無いわね?
重役B以外の重役達:はい!
会議終了後 魔界時間10:00 重役B 執務室
重役B:申し訳ございません。後一歩のところで。
謎の声:誰の入れ知恵か心当たりはあるか?
重役B:おそらく、朝唯総帥行きつけのBARのマスターかと。
謎の声:それは誰だ?
重役B:私の知る限りでは朝唯家の元執事との事で。
謎の声:・・・・そうか。兎に角お前は大人しくしているのだ。
重役B:貴方の事は内密にいたしますのでどうか私の事もご内密に。
謎の声:分かっている。
同時刻 総帥執務室
シエル:やっぱり『アイツ』と繋がっていたわね♪
重役A:あのBARのマスターの言う通り泳がせ監視しておいて正解でしたな。後はお任せを。
シエル:頼んだわよ。それにしても貴方、凄い演技力だったわね。
重役A:これでも若い頃は役者志望だったもので♪では失礼します。
執務室を後にする重役A
シエル:私よ。シルフィード王国のアリス・シルフィード女王陛下に繋いで。
同時刻王城 女王執務室
アリス:成る程ねぇ。そのマスターさんなかなかやるぅ♪
シエル:そういうわけだからセシリア達クロード財団を助けてあげて!
アリス:シエル姐さんの危険を承知で親友を助ける姿、感動したよ!判った。シエル姐さんの親友を想う気持ち、このアリス・シルフィードがその想いに報いる番だね♪ど〜んと任せなさい!
シエル:有り難う!
セシリア:あ、有り難うござます女王陛下!
シエル:ね?言った通りでしょ?
セシリア:そうね。貴女を含め女王陛下を皆んなが慕う理由が判ったわ♪
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