第117話4界宇宙統合国際警察

 天界・魔界・冥界・人界それぞれの宇宙に国際警察は存在するが、我々の知らないところに4界宇宙の国際警察の本部というべき機関が存在する。それが『4界宇宙統合国際警察』である。


 魔界時間11:38 帝王都サタンヘイルダム郊外


 警部補:黒川警部の睨んだ通りでしたね。流石です!


 鈴:踏み込むわよ!


 警部補:はい!


 犯人グループを囲む鈴達


 鈴:そこまでよ!全員大人しく投降しなさい‼︎


 天界中央政府議員:そのエンブレム、4界警(4界宇宙統合国際警察)か。君達こそ口の聞き方に気をつけたまえ。私を誰だと思っている。魔族のしかも一介の警察風情が易々と手錠をかけられるのかね?


 4界警専用デバイスのエンブレムを切り替える鈴


 天界中央政府議員:そ、そのエンブレムはまさか!特権課か⁉︎


 特権課、それは『特別権力強制取締課』の略で天界なら神王クラス以下。魔界なら魔王以下の権力者を取り締まる権限を持った4界宇宙の警察で最強の捜査課である。


 鈴:サキュバス族連続誘拐、人身売買並びに150年に渡る脱税の容疑で4界宇宙統合司法裁判所より逮捕状が出ているわ!観念なさい‼︎


 4界宇宙統合司法裁判所からの逮捕状とは、天界大帝や魔界帝王から逮捕状が出たのと同じ効果なのである。


 天界中央政府議員:もはやここまでか・・・


 鈴:連行しなさい!


 魔界時間 16:00 4界宇宙統合国際警察 『特別権力強制取締課』


 課長:いやぁ〜、流石ですなぁ。今回も見事なお手並み!感服しておりますよ、黒川警部♪


 鈴:有り難うござます課長。それより『例の件』ですが・・・


 課長:あ〜、無限金庫より発見されたっていう『白い箱』の事ですか?アレはいくら特権課でも手に余るかと・・・・


 課長のデスクを叩き声を荒げる鈴


 鈴:何を悠長な事を言ってるのですか!アレがあれば天界宇宙中央政府の『闇』を一掃出来るのですよ!いくら魔界宇宙最強のセキュリティ会社でも直接ヘラクレス様に渡すなんて民間企業にはそれこそ手に余る事じゃないですか‼︎


 課長:毎度の事ながらそんな情報何処から入手するのですか。と言っても情報源には心当たりがありますが。『ご実家』の力を借りてますね?


 鈴:実家とは母が亡くなった時点でもう無関係です!


 課長:何も辞退しなくても良かったのでは?魔王位継承権。


 鈴:・・・・・・・はぁ、今日はこれで失礼します。


 課長:お疲れ様。


 課長室を出る鈴


 魔界時間19:00 鈴の自宅


 メイド:お疲れ様でした『公女殿下』


 鈴:『元』よリディア。私はもうグローバリア公国とはもう無関係だから。


 リディア:鈴様がなんと言おうと私にとっては貴女はメディア超大国グローバリア公国の『公女殿下』です。


 鈴:はぁ、好きにして。それよりレイブンセキュリティ社のミシェル・ウスバッタ社長はいつヘラクレス様の所に行くって?


 リディア:1週間後です。


 鈴:相変わらず仕事が早いわね。


 リディア:恐れ入ります。


 デバイスで警部補にかける鈴


 鈴:貴女来週空いてる?


 警部補:空いてますが?


 鈴:ちょっと手伝ってほしい事があるの。


 警部補:手伝いですか?良いですよ。


 鈴:ありがとう。じゃ、今週末迄に詳しい内容説明するわね。











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