第113話幼き姫君

 いつもの様に国の発展に勤しむアリス達。そこに手紙を携えた小さな来訪者が現れた。


 魔界時間12:00 王城 通路


 昏葉:今から昼食か?


 マチルダ:ああ、一緒にどうだ?


 昏葉:良いな・・・・ん?


 マチルダ:どうした?


 昏葉:お前の背中に何かくっついてるぞ。女の子?どれ。


 なかなか離れない幼女


 昏葉:クッ!意外と力強い・・・ん?何か持ってる。え〜っと『アリスへ』と書いてある。


 マチルダ:という事はアリスの身内か?


 昏葉:かもな。このまま連れて行くか。


 15分後 女王執務室


 マチルダ:アリス、ちょっと良いか?


 アリス:ん〜。何?


 マチルダ:実はこの子なのだが。


 後ろを向くマチルダ


 アリス:うわぁ〜、見事にくっついてるね。


 昏葉:アリス宛の手紙を握ってるようなんだ。


 アリス:私宛?


 昏葉:この子意外と力強くてな。剥がせない上に手紙が取れないんだ。


 アリス:どれどれ・・・・取れたよ。あ、母さんの字だ。何々〜?


『アリスへ、仕事の事情で杏の面倒を見れなくなりました。貴女の所の方が安全なのでお願いね♡ 咲夜・シルフィード』


 昏葉:咲夜・シルフィードといえば確か。知る人ぞ知る国際警察のエリート警部だったな。


 マチルダ:という事はこの子はアリスの妹という事か?


 アリス:そっかぁ。あれから30年になるんだねぇ。あの頃は未だ産まれたばかりの赤ちゃんだったのに。大きくなったなぁ♪


 目を覚ます杏


 杏:ねえしゃまのおうちついたですか?


 アリス:あ〜んず♪


 アリスを見て迷わず飛び移る


 杏:ねえしゃま〜♡


 マチルダ:初めて会ったのが産まれたばかりの頃なのによく判るな。


 アリス:私、母さん似だから直感で判ったんだと思う。おや?手紙に続きがある。


『PS.杏は和菓子が好きで、特に苺大福が大好物です』


 シキ:マスター、休憩にしませんか?


 シキに飛び移る杏


 杏:い、いちごだいふく〜♡


 シキ:な?ななな何ですか⁉︎マスターそっくりなこの子は?


 アリス:私の妹だよ〜♪この子苺大福が大好物だからシキ姐さんの持ってる大福に反応したんだよ。杏。ご挨拶は?


 杏:あんずはぁ、あんず・しるふぃーどといいます。30さい(人界換算3歳)です♪


 シキ:おっふう♡


 アリス:よく出来ました♪シキ姐さん。杏に苺大福あげて。


 シキ:ふぅ♡


 アリス:おーい!シキ姐さん!


 シキ:・・・・・ハッ!も、申し訳ありません‼︎さ、杏様。


 杏に苺大福を渡すシキ


 杏:・・・・・・・・おいしいねぇ♪


 シキ:と、尊い♡


 アリス:私の仕事中シキ姐さんに頼もうと思ったんだけど・・・


 ヴィオラ:ただでさえポンコツなのにこれ以上ポンコツになったら敵いません。


 アリス:ま、いいか。私が面倒見るよ。一緒にいると楽しいし♪


 杏:ねえしゃま〜♡


















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