ユキノシタ

 土筆つくしやタラの芽を天ぷらにするときに、必ず一緒に採ってきて揚げるのがユキノシタ。


 天ぷらにすると食感がすごくいいのだ。しゃきしゃきしてて、肉厚なのでちょっぴりもちっとしてる葉っぱ。


 ではどんな味? というと、実は特に味はないんですよね。食感を楽しむだけって感じ。メインにするにはパンチがないんだけど、天ぷらするときは必ず一緒に揚げたくなる。


 全くえぐみもなく癖がないから、子どもでも食べやすい。


「今日は天ぷらにするからユキノシタ採ってきて」

「どんなんやったっけ?」


 癖もないから印象にも残りにくいようだ。でも、丸い葉の葉脈上に現れる白い斑が特徴で、子どもでもすぐに覚えられる。


「裏にある、丸い葉っぱの模様のあるやつ」

「ああ、わかった! 毛が生えてて白い線のあるやつやな。あれ、もちもちしてて美味しいから好き!」

「ボクも好き! 一緒に採ってくる!」


 名前は覚えてないけど、モノがわかれば味は覚えてる。うちの子どもたちは大好きのようだ。

 兄ちゃんに頼んだのに、末っ子がひっついて飛び出していく。下の子はこうやってなんでも覚えるのが早い。



 裏面にだけ衣をつけてさっとあげる天ぷらには、『白雪揚げ』なんて素敵な名前がついている。まあるい葉っぱのふちから白い衣がはみ出してるのが淡雪を連想させるのかな。


 

 山麓の日陰に自生していて、一年中食べられますよ。庭があれば、すみっこの日陰に植えておくといつでも使えて便利だし、初夏に咲く白い花はとても繊細で愛らしい。



 茹でて水にさらし、ごま和えや辛子和えにしても美味しい。



 美白効果、むくみ予防、風邪の症状を緩和、炎症抑制があるそうです。

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