女の子に持たせたい銃 リボルバー その1

 長らくほったらかしにしていた女の子に持たせたい銃シリーズ、今回はリボルバーです。


 素人に持たせるならこの銃にするのが無難と思う人は多いのではないでしょうか?ちょっとした小話も交えながらリボルバーについて悩んでいきたいと思います。



 まず素人にもた知る時に都合がいい利点としては以下の物が有ります(問題点は後で触れます)


<利点1>

 リボルバーには基本的にマニュアルセーフティ(手動で操作する安全装置)がついていない。


 これによりシリンダー(弾を入れる穴が空いたレンコンの様な見た目のパーツ)に弾さえ入っていれば”引き金を引くだけ”で撃てます。


<利点2>

 ジャムを起こしにくい。


 構造が単純なのでオートマチックの銃(ベレッタM92やグロックなどのタイプの銃)より作動不良ジャムが”起きにくいです”


<利点3>

 弾を入れたままでも保管が楽


 オートマチックの銃の場合は弾倉に弾を入れっぱなしにしていると弾倉内のバネがヘタって作動不良の原因になりますが、それに比べリボルバーの場合はシレンダーの穴に弾が入ってるだけなのでそんな事はありません。本当にいつ撃つか、そもそも撃つ機会があるのか分からない状態でも保管が楽です(もちろん定期的にメンテナンスするのがオススメですが)


 この様な利点がありますから銃をあまり撃たない人にも比較的安心です。



 

 では次に問題点や、銃に詳しくない人が引っ掛かりそうな部分に触れたいと思います。持たせるキャラクターや狙う読者層を考慮する時の悩みどころですし・・・



<課題1>リボルバーの装弾数が少ない


 弾倉に10発以上入れられるオートマチックの銃と比べればリボルバー装弾数は構造上少なくなります。小型のリボルバーや一部の大口径のマグナム弾を使用する物は5発しか入らなかったりします


 一般的(?)に言うと大体の人はリボルバーは6発と思ってる人も多いでしょう。

 

 しかし6発以上の装弾数のリボルバーは存在し、357マグナムを7発から8発撃てるシングルカラム(オートマチックの事を書く時に詳しく触れますね)のオートマチックの銃とあまり変わらない銃もあります。22口径なら10発入るリボルバーなんて物もあります。


<課題2>リロードが面倒


 ほぼ弾倉を取り換えるだけで弾の再装填リロードが出来るオートマチックに比べてリボルバーは一度薬莢を捨ててから弾を入れ直す必要があるのでどうしても遅くなります。(達人になるとそれでも恐ろしく速いですが)


 現代のリボルバーで一般的なスイングアウト方式の物を例にすると、シリンダーラッチ(だいたい、右手で持った時に親指で操作出来るようにシリンダーの後ろ左側面についてます。メーカーによって名称は違いますが、ややこしいので今回はこの名称で通します)を押してシリンダーを横に押し出します。


 そしてシリンダーの軸になってる前に飛び出した棒の様な物(エジェクターロット)を押して空薬莢を押し出してやります(撃ち終わった空薬莢は弾頭と火薬が無くなって軽く、火薬の圧力と熱膨張で太くなってるので重力ではなかなか落ちてくれないので、この操作で押し出してやる必要があります)。


 そこで空いたシリンダーに弾を入れ、シリンダーを戻します。


 この様に少し手間なんですよね。


 余談ですが、初めてS&Wリボルバーのモデルガンを触った人で、シリンダーラッチを見て親指を置く場所だと思いシリンダーラッチに親指を置いて銃を撃とうとしたために、シリンダーが半開きになって作動不良を起こさせたお馬鹿さんが居るそうです。


 シリンダーラッチのデザインや位置は元になった銃のメーカーによって違ったり、素人には分かりずらいデザインだったりするのですが、まさかこんな発想があろうとは・・・・。素人が銃を持た時にネタに出来るかも?


 ちなみにリボルバーは作動不良を起こしにくく強固で丈夫なイメージがある気がするのですが、作動不良を起こしにくいだけで作動不良は起きます。パーツが噛んでシリンダーがうまく回らなくなったりしますし。


 意外とデリケートで落とした時にシリンダーに衝撃が加わるとシリンダー周りのパーツにダメージが入ったり。シリンダーを軽く手で押さえられると回らなくなるなど意外と軟な一面があります。



<課題3>予備の弾を持ち歩くのにも面倒になりがち


 予備の弾を携帯するのも面倒ですね。一気に装填できるスピードローダーという物がありますがそれ自体がかさばりますし、弾を付ければさらに大きくなり、下手するとリボルバーのシリンダーよりかさばってしまいます。スピードローダはどうしてもその太さが邪魔になりがち。


 そこでもっとかさばらないムーンクリップという物が有ります。装弾数が偶数の物に限り銃もそれに対応している必要がありますが、弾の半分を専用のクリップで止めて二回に分けてクリップごと弾を装填出来る様にしたものです。これなら太さ半分、半円になってるので携帯が楽。


 それでも厚みを出したくないならスピードストリップという物もあります(今だに使っている作品を私は見た事がありませんが)。柔軟で縦長の物で、窪みに弾の後ろの部分を入れ固定して一回分のリロードで必要な弾数を固定する物です。これで装填する時は弾をそのままシリンダーに入れ(時間短縮の為に大抵は二発づつ)毟り取るようにスピードストリップから弾を外してシリンダーに弾を入れていきます。


 別の物だと西部劇のカウボーイの様にベルトの弾帯に指す等の方法がありますが、弾帯か弾を抜くのが面倒ですし、一回分のリロードで必要な弾をまとめて小分けにしたポーチに入れる方法がありますが、バラバラの弾を一気に取り出すと落としてしまうリスクがあります。


 まだまだ書きたいことは有りますが、とりあえず長くなってしまったのでここまでにします。続きは次回で。


 次回は銃を中途半端に知ってる人はなぜかここを誤解してる?と思う事をネタに書いていこうと思っています。




 

 

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