デリンジャー 威嚇射撃と小口径でのヘッドショット

 前回のデリンジャーの話で「そう言えばコレ書き忘れたな…」と思い書きました。


 デリンジャーの装弾数は携帯性を重視して1発の物もありますが、装弾数が2発の物が多いですよね。護身用としてデリンジャーを携帯する場合、1発しか撃てないのと2発撃てるのでは大分使い勝手が違ってきます。



 デリンジャーが2発撃てるとこういう事が出来ます。



あるホテルのにて―――――




悪人「ここだ、この部屋にヒロインが泊まってる」


チンピラ「早く、ヤロウをさらって、情報を吐かせましょう」


悪人「気を付けろよ。悪魔の様な女だからな・・・」


 悪人達が盗んだホテルのマスターキーを使い部屋に入ると


「バン!」


 部屋に侵入すると突然物陰から銃声がしヒロインが現れた


ヒロイン「動かないで! 動くとぶち抜くわよ!!」


悪人「2蓮発の銃じゃないか。あと1発でどうやって2人相手にする気だ?」


 悪人の言葉に臆することなくヒロインは言い放った


ヒロイン「じゃあ撃たれる人間を今決めなさいよ!さあ、どっち!?」


チンピラ「撃たれる役って言うと・・・・」


悪人「そんな目で俺を見るなチンピラ!俺がいつもいつも殺られると思うなよ!」


 悪人達が睨み合っていると、騒ぎを聞きつけた主人公の声が聞こえた


主人公「ヒロイン!今の銃声は何だ!?」


悪人「ちっ!騒ぎを聞きつけたか。ずらかるぞ!」


チンピラ「へい!」




―――――この様に使えます。いわゆる威嚇射撃ですね。



 弾が1発しか撃てない銃だと威嚇射撃を行なったらその後無防備になって威嚇にならないので、そのまま銃を向けて威嚇するか仕留めるしかありません。


 これを読んで「2発撃てるんだから2人を一発で仕留めればいい」と思う方が多いかと思いますが。デリンジャーでは性能的に難しいくかなりの腕前が必要なのと、2人見えるからってそれが全員とは限らないので得策ではありません。


 襲撃側の立場で考えてみましょう。感情的な個人の犯行を省きますが、用意できるなら襲撃でお互いをカバーできるように”最低”2人用意して、さらに邪魔者が入らない様に外に見張り役置き、逃走経路も確保する人員を確保したいのではないでしょうか。襲撃者が2人以上の可能性はかなり高いです。


 今回ヒロインは悪人達が自分に気づく前に発砲して先手を取り、「動かないで! 動くとぶち抜くわよ!!」と悪人達に警告すると共に、大声で交渉して周りに”銃を撃つような異常事態が起きてるぞ!”と知らせてたわけです。


 銃声だけでは意外と「車がパンクした?」とか「物が落ちたか?」と思われて銃声だとなかなか気づいてもらえないので声をしっかり出すのは重要です。


 そして騒ぎを主人公が聞きつけてヒロインを助けに来たわけです。2発の弾で正面から切り抜けるのは難しくても周りを巻き込んで生存率を上げてたのです。




 まあ・・・もっと攻撃的に出るなら初めから悪人達に向けて発砲し、急所を外してしまってもとぼけて「次は急所に当てるわよ」と威嚇する手もあります。(普段のヒロインならこの手を使うかも?)


 今回のテクニックは創作の参考に書いただけですので実際にマネしないでね。銃を持てる国に行ってもそこの法律とマナーは守りましょう。




 そしてデリンジャーのもう一つの問題は弾の威力です。


 皆さんは一発の銃弾で確実に仕留めればならない状況だったらどこ狙いますか?多くの方が頭と答えると思います。


 何者かに襲撃された場合、襲撃者は犯行前の緊張でアドレナリンが身体に回っていて痛みに強くなっており、心臓を打ち抜いてもしばらく動き続ける可能性がありますから脳などの中枢神経を破壊して止めようとするのは半分正解ですが(心臓に名命中しても”最低”10秒は相手は動くと覚悟してください。3秒って言う人も居ますが)・・・頭のどこを撃つつもりでしたでしょうか?


 ヘッドショットと言うと映画やアニメ、漫画などで描かれている様に額を狙ってしまうのではないでは? 額は頭蓋骨でもっとも丈夫ですから小口径の銃弾だと貫通しない恐れがあります。さらに脳で即座に行動不能にさせるには脳幹に当てる必要があります。額より下の部分でだいたい耳道と鼻腔が交差する場所です。額は必殺の一撃を加える場所としては頼りないです。



 銃の威力が低いとそこをピンポイントで狙う必要があるので正面から撃つなら防御が薄い目か鼻の部分しかないでしょう。



 「そんな小さな場所を狙うって難しくない?」と思われるかもしれません。確かに難しいですが普通の方が想像するよりも大雑把に狙います。その場所とは眉の両端と鼻の先端を結んだ逆三角形を想像してそこに撃つんです。ドクロを正面から見た図を見てもらえば分かるかと思いますが鼻の部分に大きく穴が空いていて目の部分も眼底と言う骨がありますが薄く損傷しやすい骨です。この逆三角形を狙えば目か鼻に当たります。


 普通目や鼻を狙え言われると肉の付いた顔を想像してしまいますが。眼球や鼻の肉は武器の一撃で十分貫通できるので意外と大きい的です。(それでも頭部は動きやすいですし狙うのは難しいですが)それとこの逆三角形より下を狙うと丈夫な歯に防がれて急所に届かない可能性がありますからオススメではありません(口の中や顎の下から脳を狙うなら別ですが)。小口径の銃で脳を狙うとなるとかなり難しいです・・・・。状況次第ですが素直に心臓ねらった方がいいのかな?どうなんだろ?



 でもこの逆三角形は人間が表情を見る時注目する部分なので、そこに穴が空いてしまうと、「やられた~」って表情が演技し難くシュールな物になりがちですから、絵にするなら何もない額は便利な場所なのでリアリティはあえて無視してしまうのも良いのかも・・・・



 どうしたいいんだ・・・・

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