薬草から回復薬を作ってみよう(その4)

注意!

<<実際にマネしないでね。創作の参考に止めてね>>



真理「じゃあこれから蒸留器を使いたいと思いまーす」


ヒロイン「はーい。精油の取り出し方ですね」



<テーマ7 蒸留>




真理「そうよぉ。じゃあ早速この蒸留器の中に薬草をぶち込みます!」


ヒロイン「何コレ?三脚に乗った細長い小さな鍋?」


真理「これはパーツの一部よ。これに管の付いた蓋をして冷却器につないでっと」


ヒロイン「冷却?、なんか複雑そうな機械ですね」


真理「いいえ、構造はいたって単純よ。これって要するに中の薬草を蒸し焼きにして成分を蒸発させた物を集める機械なのよ。熱で気化しか物は上の蓋に付いた管を通って冷やされて再び液体に戻るからそれを使う訳。この冷却器もそんな難しい作りじゃなわ、見てみて」


ヒロイン「へ~、容器に入った水の中を管がグルグルと回る様に通ってますね。こうやって冷やしてるんですか」


真理「この冷却する部分を蓋の上に置く様にした蒸留器もあるわ、ランビキとかね。そっちの方が横にスペース取らないから個人的には好きなんだけど」


ヒロイン「ふむ。で肝心の火は?」


真理「火をつけたアルコールランプを薬草を入れたヤツの下に置いて待てばいいわ。冷却器の下の部分に冷やされた液体が出てくる管があるから、そこの下にコップ置くの忘れないでね」


ヒロイン「はーい。あまり高い火力はいらないんですね」


   しばらくして・・・・・


ヒロイン「せんせー!コップの中に水が溜まりまってきました! これが精油ですか?」


真理「それはまだ水分と混ざった状態よ。しばらくすると精油が水の上に浮かんで溜まってくるわ」


  さらに時間が起ち・・・・・


ヒロイン「おお~面白いくらい綺麗に水と油に分かれてますね」


真理「上の精油をすくい取って適当な容器に入れれば完成よ。残った水にも薬草の成分があるからアクアロムとして使えるわ。捨てちゃう事もあるけど」


ヒロイン「でもどうやって使うんですか、これ?」


真理「基本飲んだりはしないわね。とても香りが強いからアルコールと混ぜて香水にしたり、水に数滴たらして皮膚に塗ったりとかね」


ヒロイン「精油って油ですよね? クリーム作る時にこれ使えばよかったんじゃ?」


真理「アーモンドオイルやラノリンの代用に大量に使うって意味なら無理ね、効果が強すぎるわ。煎じ液の代わりに精油を数滴たらして混ぜて作るって言うのならアリだけど」


ヒロイン「あらら、と言う事は基本的に香りを使う事に特化してるんですね。ファンタジーで香水系のアイテム作る時参考になるかな?」


真理「かもね」


ヒロイン「ところで先生、蒸留ってお酒作れます?蒸留酒ってあるじゃないですか」


真理「ん?アルコール自体を作るって意味ならできないわよ。あれはアルコール濃度の高いお酒を作る方法として蒸留するから蒸留酒って言うの。20度超えるとアルコール作る菌が死んじゃうから」


ヒロイン「ほうほう、で!具体的には?」


真理「そんなに聞きたいのぉ? 簡単に言うと水よりアルコールの方は沸点が低いからその差を利用して、蒸留器の中にお酒を入れて温めればアルコールが先に気化するからそれをさっきみたいに集めるのよ」


ヒロイン「へぇ~・・・つまりこれを使えば大きいパックに入ったお徳用のお酒を蒸留してさらに強い酒にできる! せんせ~ちょっと蒸留器借りますね♡」


真理「ちょっと! アルコールって可燃物よ。下手すると火事になるから止めてよね! ダメよダメ!」


ヒロイン「ちぇ、けちんぼ。構造は単純だし鍋改造すれば自作できるわよね・・・」


真理「ほんと、火には注意してよね。そこまでして強いの飲みたい?」


ヒロイン「強い酒じゃないと酔えません♪ 20度以下のお酒なんてジュースですよ」


注意

<<ヒロインの様に安易にマネしないでください!危険ですよ!>>




真理「紹介するのはこれまでね。お疲れ」


ヒロイン「お疲れ様でした~♪ ところでマリ先生、あなたの世界で使ってた回復薬の話はしなくて良いのですか?」


真理「シンシアが持ち込んだ投擲用の回復薬のこと? あれは・・・」




<テーマ8 完全ファンタジーな回復薬>




真理「なんか始まった!?」


ヒロイン「逃がしませんよぉ♪ せ~ん、せ♡」


真理「説明しなきゃダメぇ? テーマにある通り作者が創作の薬よ。エーテル剤ね」


ヒロイン「エーテル?」


真理「地上を魔力的に構成する火・水・土・風の四台元素とは別の天界を構成する第五元素ね。その気体の様な性質のエーテルを錬金術で魔力的アプローチで液化させた物に魔力とその効果を高める薬品を一緒に混ぜて瓶に封じた物よ。その瓶から外に出てしまうと直ぐに元の気体に戻ってしまうわ」


ヒロイン「この世に存在しない物で出来てたんですね。魔力を封じるって事は攻撃魔法を発動させる事も出来るんですか?」


真理「一応ね。でも数は少ないわ、事故で攻撃魔法が暴発したら大変な事になるから」


ヒロイン「そうなんですか。じゃあ・・・」


真理「説明はこれで終わりよ終わり! めんどくさいし、詳しくは本編でその内やるわよ!」




<エンディング>



ヒロイン「てへ☆ ごめんなさーい先生。ここまで読んでくれて皆さん! 自分が考えた世界での回復薬とは何なのか・・・・設定を考える参考になりましたでしょうか?」


真理「助けになれたら嬉しいわね。 薬草以外にも必要な物が分かって薬を作る為のクエストアイテムを考える材料になれば良いと思うんだけど」


ヒロイン「羊毛からとれる脂とかエビの殻とか普通の人は思いつかない素材でしょうからね・・・。ではまた別のテーマで再びお会いしましょう!」


真理「あたしは居ないでしょうけどね。それじゃあね、楽しかったわ」


ヒロイン「と言う事で今回のゲストは如月・真理さんでした! それでは皆さん!ごきげんよう!」


 「パチパチパチ」

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