薬草から回復薬を作ってみよう(その1)

 では今回は薬草からの薬の加工方法についての話をしていきたいと思います。


 実際の薬草の利用方法を参考にしているので、創作活動で加工方法に困った時や、よりリアリティを出したい時に参考になると思います。もし「リアル過ぎると生々しくて使えない」と思われる方は工程の間、もしくは工程の一部を魔法などのファンタジーに置き換えて柔らかく表現する等応用がきくと思います。


 では本題・・・その前に



 

注意!!

<<あくまで創作の参考です!現実で薬草を加工し使用するなどの行動を勧めるための物ではありません!安易に真似しないでくださいね!責任取りませんよ>>



 ではいきます。茶番多めで。


序章――――


ヒロイン「はいは~い♪それでは始まりました薬草から回復薬を作ってみようのコーナー♪」


「イエーイ!」


ヒロイン「今回はなんとゲストをお招きしています!」


真理「どうもぉ、マリーちゃんです」


ヒロイン「薬作りと言えばやはり魔女!”彼方は勇者ですか?「はい」”からメインヒロイン?の如月・真理さんに来てもらいました☆」


真理「ちょっと!なんでメインヒロイン?ってはてながつくのよ!」


「ハハハハハ!」


ヒロイン「それではさっそく作り方をご教授くださいませ♪」


真理「いいけど、何でこんなふざけたテンションなのよ・・・」


ヒロイン「それは見ている方が真似しない様にです! これを見ながら作ろうと思った読者がいた場合に―――

    ”オレ、なんでこんなの見ながら真面目に何やってんだろ…”

 ―――と冷静になってもらう為の作者なりの配慮でこのテンションでお送りします!」


真理「なるほど、趣旨は理解したわ。薬はデリケートな話題だし・・・じゃあ早速始めましょうか」


ヒロイン「はい!よろしくお願いします! では先生、初めは何を?」


真理「そうね。先ずは基本から…薬草の干し方からいきましょか」



<テーマ①干し薬草>



ヒロイン「地味なの来ましたね・・・・。盛り上げなきゃいけないこっちの事情も考えてほしいです☆」


真理「収穫した薬草を干せば保存が利くし、この先紹介する薬の作り方でも乾燥した状態の方が都合がいいから。薬の作り方と言うより下処理ね」


ヒロイン「大事な作業なんですね、地味でも♪」


真理「そうよぉ。じゃあ薬草を洗って泥などの汚れを落として・・・」


ヒロイン「石鹸でゴシゴシしていいですか~?」


真理「ダメに決まってるでしょ! あと薬草の成分が水に溶け出さない様に水につけすぎないでね!」


ヒロイン「は~い、私も石鹸味の薬草なんて食べたくありませ~ん」


「ゴシゴシ・・・」


真理「洗い終えたわね。このまま丸々干したい場合は、ある程度まと待った数を縛って日の当たる場所に吊るして天日干しにしまぁす」


ヒロイン「ドライフラワーと同じですね」


真理「そうね。んで、干す物が小さかったり刻んでから干す場合は、ざる等に敷いてから干します。虫が着かないようにネットを使ったりする事も」


ヒロイン「虫に食われたら大変ですもんね。時間かかるしファンタジーだったら魔法で一気に乾燥させちゃいましょうよ」


真理「今回は魔法は使わないわ。読者の作りたいファンタジーが必ず魔法があるわけじゃないだろうしね。と言うかファンタジーじゃない可能性もあるし。その辺りは勝手に想像してもらいましょ」


ヒロイン「メタ発言は私の領分なのに!」


 「HAHAHAHAHA!」


真理「でもそうね・・・早く乾かしたいならある程度乾いた物をフライパンなんかに入れて熱してしまいましょう。焙煎ばいせんと言うのよ、これで熱して殺菌する事もできる・・・が! 薬草の成分が熱で壊れたり、精油が蒸発して有効成分が一緒に飛んでしまう事もあるので注意!」


ヒロイン「精油?」


真理「簡単に言うと薬草の油分ね、揮発性が強いのよ。この精油にも有効成分があるからこの精油を蒸留して取り出して使う事もあるわ。化粧品であるじゃない、ハーブの名前が付いたなんたらオイル~って」


ヒロイン「ああ、アレなんですか!」


真理「そう、だから薬草によっては熱を加えるのに気を使わなきゃなんないのよ。直射日光の熱で成分を壊したくない時は日の当たらない場所で陰干してね」


ヒロイン「わかりました~♪ そしてすでに乾燥させた物がこちらに!」


真理「まあ、お決まりよね。じゃあさっき干したの邪魔だから片付けちゃってねスタッフさん」


スタッフ「はーい」


ヒロイン「じゃあこの乾燥させた物で何を作りましょうか真理先生!」


真理「じゃあ、簡単なので粉薬にしましょうか」



<テーマ②粉薬>



ヒロイン「簡単ってどうやるんですか?」


真理「よく乾燥させた薬草をすり鉢ですり潰すだけよ。ね、簡単でしょ」


ヒロイン「それただの粉薬草じゃないですか~。でも力いるだろうし大変そう」


真理「これ使うとだいぶ楽よ。薬研やげんって道具だけど」


ヒロイン「おお!この船の様な形の台に腹筋ローラーを乗せた道具!時代劇で見たことある!」


真理「これなら力を入れやすいし使いやすいでしょ」


ヒロイン「腹筋も鍛えられますしね!」


真理「腹筋ローラーとして使わないでよ!危ないから!」


 「ゴリゴリ・・・」


真理「たまに横にはみ出た薬草を真ん中の溝に寄せて砕いてね、そうすればもっと細かく出来るわ」


ヒロイン「はいは~い」


 「ゴロゴロ・・・・」


ヒロイン「パサパサの薬草がサラサラの粉に♪ 姉御この粉どうしやしょうか…鼻から吸うんで? フヘヘヘ」


「ハハハ!」

 

真理「そうよ、鼻から吸う場合は嗅ぎ薬って言うけど」


「えええー!?」


ヒロイン「水と一緒に飲むんじゃないんですか!?良いですんか!?そんな怪しげな物!」


真理「水と一緒に飲むのもアリよ。まあ、映画のコカインのイメージとかあるから鼻から吸うのは絵面的にはアレだけど、危なくない嗅ぎ薬は有るわ。嗜好品としては嗅ぎタバコとかそうじゃない」


ヒロイン「聞いたことありますね。でも使ってる人見たことなぁ~い」


真理「まあ、そうよね」


ヒロイン「だけど作者さんが使ってみたそうです♪ 使ってみた感想としては”煙草の効果が一気にくる。でもニコチン取れても煙草が吸いたくなら無い訳じゃないから禁煙には向かないな”だそうです」


真理「使ってる人を見た事無いんじゃないんかい!」


 「ハハハハ!」


真理「まあ、粉薬は皮膚などの患部によっては成分を吸収しずらいけど鼻などの粘膜から吸収させたり、水と一緒に飲んで使ったりするわ。たまにミリタリー物の映画で傷口に粉かけてるけど、あれは止血の為の粉末包帯と呼ばれるものよ。血液と反応して固まるけど後で安全に外せるわ。エビの殻からとれる成分で出来てるらしいわよ、ファンタジーに応用出来るかもね」


ヒロイン「へ~・・・。粉の回復薬もありなのかもしれませんね」


真理「あと第二次大戦とかの古い戦争映画で傷口に使っている粉はサルファ剤と言って菌の繁殖を抑える物ね。こっちは必ず粉って訳じゃなくて錠剤や軟膏のタイプとか色々バリエーションが有るわ。今じゃ耐性菌が増えて利き辛くなちゃったみたいだけど」


ヒロイン「抗生物質みたいですね。そのサルファって消毒する物だからどっちかと言うと回復薬というより解毒剤になっちゃいそうですね」


真理「傷に使うから傷薬には違いないんでしょうけどね。余談だけど、昔の貴族は煙草の煙を吸うのは優雅じゃないって理由で嗅ぎタバコ使ってたそうよ。屋内は禁煙だったからってのもあるみたいだけど」


ヒロイン「なるほど、貴族は鼻から吸う!ですね」


真理「妙な言い方ね・・・」




 では、続きは次回!改めて言いますが実際に試すのは控えてくださいね!創作の参考ですよ!

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