ロングソードなら簡単・・・じゃない!?(その2)

 前回を読んでロングソードがアニメや漫画絵たまにある分厚くて丈夫な鉄の塊ではない事は分かってもらえたでしょうか?


 では今回は西洋の剣は殴るものではないのか説明していきたいと思います。



 結論から言うと”殴ります”。鎧相手にガンガンと衝撃を与える技はありました。


 しかしこの打撃を与える部分が刀身では無いんです。知って人は知ってる方法で刀身を両手で握り逆さに持った剣の持つ部分である柄でぶん殴ります。大きく横に伸びた丈夫な棒鍔や、剣のバランスを整えるための大きな柄頭がついてるので強力な打撃を放つことができます。


 「刃を持って手が切れないの!?」と思うでしょう。ですが相手が鎧を着てる状況なら自分も鎧着てますし丈夫な手袋もしてます。また愛好家が素手で実験しましたがちゃんと持てば大丈夫なようです。



 しかし、この無茶な戦法をもってしても鎧を着た相手を殴って昏倒させるのは難しかったみたいです。


 例として奴らに当時の記録を参考に決闘の様子を再現してもらいましょう。生々しいのは避けたいので砕けた内容にしますが。





決闘の再現――――


互いに鎧を着こみ睨み合う二人


主人公「悪人!ヒロインを辱めた罪を受けるが良い!」


悪人「やってねえって! 俺はなぁシリコンの詰まった胸とお尻で人間離れしたボンきゅんボンな体型の女が好みなんだ。ヒロインなんか手を出すかよ」


主人公「バカ!時代背景を考えて発言しろ悪人!」


悪人「うるせえ!この流れだと俺はまた死ぬんだろどうせ! 死ぬ前に言いたい事言わせろ!」


 言い争う二人を見てヒロインは小さく呟く


ヒロイン「私の為に争え男共よ・・・」


 二人の間に立会人が入る


立会人「では決闘を始めます。両者位置についてください」


悪人「おい、今ヒロインが絶対に口にしちゃいけない事言わなかったか?」


主人公「誤魔化すな悪人! さっさと決闘を始めるぞ」


悪人「お、おう」


 二人はロングソードで斬り合いを始める


「ガキン!」

  「ガンガン!」


主人公「正義の剣を食らえ!」


悪人「いつも死んでたまるか!たまにはお前が死ね!」


 斬り合いが始まるが互いに鎧を着てる為に決着がつかず、体力だけが減って行く・・・


「ガン・・・」

  「カキン・・・」


主人公「はぁはぁ…。しぶとい奴め」


悪人「こっちの…セリフだぁ!」


 悪人の突きが主人公の足を貫いた ”しめた!” と思った悪人は距離を取る


主人公「ぐう!!」


 しかし主人公は倒れず悪人に飛びついて地面に引き倒した


悪人「このやろ!?」


主人公「しねえええええ!!」


「ガンガンガンガンガン」


 倒れた悪人の上に仁王立ちした主人公は剣を容赦なく悪人に浴びせる


悪人「くっ!効くかそんなもん!」


 悪人は剣を突き上げて反撃したが


「カンッ」


 悪人は主人公に剣を弾き飛ばされてしまった


悪人「あ!」


主人公「これで止めだぁ!!」


 主人公は剣の刃の部分を持ち、柄の部分を悪人に連続で打ち込んだ!


「ガンガンガンガンガン!」


悪人「う、やめ・・・」


 しかし致命傷にならず、悪人には効いていない様だったがしかし


「ピューン」


悪人「ああ!?」


 悪人の顔を護るバイザーが衝撃で飛んで行ってしまい、顔が無防備になった


主人公「はぁはぁ、クソう」


 主人公は剣を使う事を諦めて投げ捨てた。主人公はダガーを抜き悪人に突き立てた


主人公「罪を認めろ悪人!」


悪人「断る!! 他は何とでも呼ばれてもいいが、女の好みくらい正直でいさせてくれ・・・」


「グサ」


 主人公が悪人の顎の下から脳を突き刺し決着がついた


―――――こんな感じです。鎧の前ではロングソード刀身で殴り昏倒させるのは無理があるのが分かってもらえましたか?


 しかも地面に倒して一方的に振り回しても相手は反撃する余裕があり。さらに柄部分で殴りいつけられても悪人はバイザーが外れるまで無事でした。ダガーを突き付けた主人公の問いに答えられる意識は残ってますし昏倒させるのは無理でしょう。無難に鎧の隙間から突き刺すのが最良の方法かと思います。





 何で鎧を着てたとはいえ耐えられたのかと言うと、鎧や兜は着用者との間にすき間を作って、打撃が着用者に伝わらない様になってます。打撃に対しても強くできてるんです。


 つまり一般的に言われているような剣で殴り倒すにはとんでもない重量の剣を用意する必要があります。


 もうロングソードと呼べる代物ではありません・・・・


     それは剣と呼ぶにはあまりにも巨大で―――


         大雑把過ぎた―――――





つづく・・・かも? 後で書き直すかもしれません

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