レイピア使いたい!でも・・・(その2)
レイピアが意外と重い事と、その事を考慮してしまうと創作で色々問題が出てくる分かってくれたかと思います。
ではそもそも何でレイピアは見た目より重く作られてるのでしょうか? それは他の剣と戦った時に折れない様に刀身を厚く作ったからです、特に刀身の根元辺りが丈夫に出来ています。
レイピアが出て来た頃はまだまだロングソードや片手剣なども現役でした、それ等の剣と戦った時にポキポキ折れてたらまるで使い物になりません。つまり前回の例の様にそうそう折れる様な事はないんです。
またレイピアの重量は突きを放った時の慣性の力を強くして、突きを強力な物にします。切先が万一折れても人体に深々と刺せるでしょう。
さて、では次の問題点ですが。皆さんはレイピアの刃の付いてる斬る部分・・・刀身はどれくらいの長さだと思いますか? だいたいの人は片手剣を同じくらいだと思ってると思います、アニメや漫画だとそれくらいに描かれている事も多いですよね。
しかしレイピアの刀身は1メートル以上の長さがあります。この長さが如何に凄いと言うと。佐々木小次郎が愛用していた、余りの長さ故に物干し竿と呼ばれた刀の刀身の長さが1メートルくらいだそうです。
ちなみに他の剣はと言うと
日本刀(二尺四寸のものとします)73cmくらい
ロングソードがだいたい90cmから1メートル
ファルシオンはだいたい70cm前後
フェンシングの剣はエペやフルーレは90cm以下、サーブルは88cm以下の刀身であることが決まっていてレイピアよりも短いです(正確には刀身ではなく剣身ですが、刀身の方が通じると思い使ってます)
これを読んで「そんな長さの剣を腰から抜けるの!?」と疑問に思うかもしれませんが。日本刀の様に腰の帯に刺すのではなく、腰のベルトにソードベルトと呼ばれる器具を取り付け、その中に剣の鞘を差し込みます。そうする事によって腰より低い位置に剣をぶら下げてる状態になり腕と剣までの距離が離れて、長い刀身でも抜ける様になってます。
そして、その長い刀身と重量の為に非常に振り回し難いですので、剣を弾かれたら立て直すのも大変です。とある映画の様にカチカチと剣を互いに打ち鳴らしながら振り回し攻防する事はありません。(斬る為に切先を相手から大きく反らすと、その隙を狙って突き刺される危険があります)
じゃあどうするかと言うと、相手の剣の切先を自分に向かないように、切先はしっかり相手に向けたまま相手の剣を自分の剣の刀身で押しのけつつ突き刺したり(重さを生かす訳です)。相手がついて来た所を”横に”移動して躱し、カウンターを入れたりします。
レイピアの戦闘と言うとフェンシングをイメージしてしまい、基本的に前と後ろにしか移動しないと思われがちですが横に移動するのは基本です。スペインのレイピア術にいたっては、相手に剣を向けつつ
前後にしか動けない場所ではレイピアは刀身が長く突き合いに特化しているでロングソードに対してある程度有利かもしれませんが、レイピア術の流派によっては不利になる事もあるでしょう。
リアルさを求めてしまうと、こんな感じなんですが。一般のレイピアのイメージからかけ離れて過ぎてしまって読者がついて来れなくなる恐れがあります。
「リアルさをある程度入れつつレイピアはファンタジーに徹するべきか・・・」と悩んでしまいます。どうしよう・・・・
ですがまだ救い?と言うか誤魔化し方があります。アニメや漫画でで描かれるレイピアが片手剣ぐらいで短い場合があると書きましたが、そのレイピアがそもそもレイピアじゃない可能性があります。
スモールソードと言うレイピアから進化した剣がありまして、見た目がレイピアそっくりで軽い剣です。重量は500グラムから700グラムほどとフェンシングの剣と重量はあまり変わりませんから、フェンシング心得があるキャラが戦う演出するのに都合がいいでしょう。軽さを生かした戦いも出来ます。
ただ刀身の長さが60cmから80cmくらいと短めで刃がついてないので斬れないのが難点でしょうか?(90cmの物もあると言う事ですが重量が分かりません)
あともう1つ問題なのはスモールソードと言う名前です。知らない人がスモールソードと聞いたらショートソードの一種かさらに短い剣と思われてしまい、レイピアの様な見た目で想像してくれないでしょう。少し工夫が必要です。
アナタはレイピアをどう描きますか?
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