第15話:宮坂三姉妹
「セーフセーフセフセフセフセフセーーーーーーフォーーー!!!!!」
「ちょっとさすがにうるさいわ、そろそろ落ち着いてくれるかしら?」
落ち着いてられるか!前科持ちにならずに済んだ!これが叫ばずにいられるか!!
「
「ハイ!もしかして
「優希君の地はそんな感じなのね、また新たな一面を知った気がするわ」
おっと取り乱し過ぎた、思考する際でも関西弁が出ないよう気を付けていたというのに、口に出して昔の喋り方に戻ってしまっていたようだ。
気を付けねば、もう地元にいた時の俺から抜け出したんだ。こっちで気楽に生きて行こうと決めたんだ。
さて、懸念事項が一つ解消された事だ、俺が契約に縛られる必要はもうない。
「と言う事で
「お断りします」
お断られましたー。
ですよね~、早まった……。
「さて、将来有望なプレイヤーが誕生した事だし、みんなで夕食に行きましょうか。紗雪、メイド服は脱いで私服に着替えなさい。牡丹、予約は出来てる?」
「分かった~」
「出来ています、いつ行っても受け入れオッケーだそうですよ」
ん?あの美少女メイド、分かった~って言った?プライベートは瑠璃お嬢様ではなく瑠璃お姉ちゃんて呼ぶ的な?もしそうなら私服姿の紗雪さんが俺の事をどう呼ぶんだろうか。
「お
そう言って俺の腕に絡み付く、白いブラウスにピンクのロングスカートという私服姿の紗雪さん。よりにもよってお義兄ちゃんだと?美少女メイドの時よりも1オクターブほど高く甘ったるい声。
そうか、ここで瑠璃さんが言っていた「私は正妻」宣言が生きて来るのか、自分の実の姉の夫であるから俺は義兄であり、メイドモードの時は正妻を持つ主人だから旦那様であると。何で旦那様って呼ぶのだろうと思ってはいたが、やっと理由が分かったわ。分かり
「ささ、行きましょうか」
瑠璃さんは青と言うか紺と表現するべきか、
耳にイヤリングをしたり、ネックレスをしたりとかなり大人な雰囲気だ。もしかしてこれから行くレストランにはドレスコードとかあったりするのだろうか?その割には紗雪さんはラフっちゃラフだが。牡丹さんもさっきと同じ緑色のワンピースのままだ。かく言う俺も紗雪さんが上から下まで用意してくれた服だしな、大丈夫なのだろう。
「これから行くレストランは個室だからね、ちょっとくらいえっちぃ事しても、大丈夫だよ?」
上目遣いで何を言う変態美少女。さっきのさっきまで処女だったくせに。俺も童貞だったが。
ホテル内の別棟にあるレストランへと到着。宮坂三姉妹の入店を確認すると同時に、店長っぽい人が個室へと案内してくれた。やっぱりお断り屋の経営って儲かるんだろうな、こんな高級レストランで食事が出来るんだから。
「あたしお義兄ちゃんの隣に座りたい!」
メイドの心はどこに置いて来た……。
フランス料理のフルコースをゆっくりと頂いた。隣から前から斜め前からとあ~んの波状攻撃を受け、とてつもなくお腹一杯になった。この3人と一緒では、どんなおいしい料理であろうが味が分からないんじゃなかろうか。デザートを食べている時に来てくれた料理長さんに対して、非常に申し訳ない気持ちになってしまった。
「この通り、うちの妹は変わってるでしょ?まぁ半分くらい私の趣味嗜好が
「昼は大学生で、朝晩はメイド、休日はプライベートモードですか。紗雪さんはよく多重人格になりませんね?」
「もぅお義兄ちゃん、さっきみたいに紗雪!って呼んでよ。同い年なんだからさん付けなんていらないよ」
「ん~、お断りしまーす」
何かちょっとめんどくさいこの子。こっちが適応障害になりそうだわ。
「紗雪がメイドと義妹でしょ、牡丹が愛人で秘書でしょ、で私が正妻で女社長。どう?それぞれ2キャラずつ計6キャラが揃ってるわよ?なかなか優秀なハーレムだと思うけど。足りないなら連れて来てくれてもいいし。私達3人がOKを出せば、だけど」
「他に考えられる
「未亡人というダークホースもありですね、人妻はダメですよ?」
この3人の会話には付いて行けそうにないな。
「何にしても、よろしくね?4人で楽しくイキましょう?」
行きましょうの発音おかしくないですか?
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