第1話転生後の出来事



「ほぇー、本当に日本そっくりだな」


響鬼は周りを見渡すとそこは森林であった。森林から微かに町の全体が見えた。


「俺達はこれからどうするのルシフェル?」


「まずは町の方に行きませんか?そこで考えるということでどうでしょう?」


「それもうだな、良し善は急げだ!」


「あ、待ってください〜」


二人は走り町に向かった。


数分歩き町に着く。


そこは、今の日本と変わらなかった。人は沢山おり車は走りビルが立ち並んで居た。

例えるのなら渋谷を思って欲しい。


「本当に渋谷そっくりだな」


「こちらでは渋谷ではなく渋山です」


「しぶやま?」


「はい」


なんだよそれ。にてるけど山て、なに山あり谷ありみたいだな。


「まずは喫茶店に入るのはどうでしょう」


「俺は金なら前の日本円しかないぞ」


「大丈夫です。こちらも同じなので」


「ならよかった」


響鬼達はルシフェルを連れ少し洋風な喫茶店に入っていく。喫茶店の中は白を基調とした感じで机や椅子は木で出来ていた。響鬼達は横に立てかけてあるメニューを開き注文をする。


「俺はこのコーヒーとサンドイッチで」


「私もそれでお願いします」


二人は注文を終え本題に入る。


「ここは前の日本とは少し変わっている事は先程話した通りです。まずは変わっている事をご説明します」


そこからルシフェルはこの世界の事を話してくれた。この世界はある生物戦っているみたいで、選ばれた人間達はあるものと契約をしてその生物を倒すそうだ。


「それであるものとはなんなんだ?」


「それは、神霊と英霊です」


「神霊?英霊?」


「そうです。まず」


そこからは神霊と英霊の話をしてくれた。英霊達は童話や歴史の人物とかに出てくる人物で例えるのならアーサー王とかクーフーリンと日本でいう織田信長もいるみたいだ。次は神霊でギリシャ神話に出てくる神がほとんどで、ポセイドンやゼウスとヘラみたいなありえないものも出現するという。この英霊や神霊達は存在がなく霊として出てくるのだという。


「英霊と神霊は分かった。だがある生物がわからない」


「すいませんそれをまず説明しなくてはいけませんでしたね」


「謝らなくて大丈夫だ」


「ありがとうございます。その生物は分かりやすく例えるのなら玄武や白虎という生物ばかりです」


「そんなのがうじゃうじゃ出てくるのか?」


「今の生物はこの世界で最高峰の生物です。弱いのだと犬型や人がも出てきます」


「ある程度は分かった、まずこれを食べよう」


ルシフェルは響鬼に言われ机を見るとコーヒーとサンドイッチが置かれていた。サンドイッチに挟まれていたのは色々ありカツや卵や野菜などで美味しいそうだ。


二人はサンドイッチを食べ終えコーヒーを口を飲む。


「一つおもったんだがいいか?」


「はい、なんでしょう?」


「住む所はどうするの?」


「住む所は安心してくださいありますよ」


「てっきり野宿かと」


「そんなわけないじゃないですか、もう!」


「すまんでどこにあるんだその家は?」


「古宿です」


「ふるやど?」


「あちらの日本は新宿ですがこちらは古宿です」


「呼び方はふるやどか?」


「ふるやどではなく、ふじゅくです」


なんだよそれ!新宿と言えば最先端の街のはずになのに、なんで名前からして古いんだ!名前つけたやつおかしいだろ!


「ではまず古宿に行くという事で」


「わかった」


二人は席を立ち上がり会計を済ませ外に出る。


「やっぱり電車でいくのか?」


「そうですね駅はこちらです。付いてきてください」


そこからルシフェルにつられて車通りが多い道に出て歩き数十分で駅に着く。歩いていると周りからの視線が痛かった。なんたって銀髪で服は少しドレス見たいな格好で歩いているから視線を集めやすい。それに美人だし、男達は目をつられてしまう。俺への視線は憎しみがこもっている視線だった。もう、この世界で生きていけるかな俺。


駅に入りスイカで改札を通り古宿方面の電車を待つ。待ってる間なにを話せばいいのか分からない。どうしよう。


響鬼は心でそう悩んでいるとルシフェルからチラチラと視線が感じられる。多分俺と一緒でなにを話せばいいのか分からないみたいだな。もじもじとしていると電車が渋山に着く。


「きましたね」


「あ、あぁ」


二人は古宿方面の電車に乗る。そこでも視線が痛かった。古宿に着くのはすぐだった。どうもこちらの方が技術的に一歩先を進んでいるようだ。


古宿どに着き階段を降り改札をスイカで通り抜け辺りを見渡す。


古宿ていっても余り変わらないな、新宿と。


「響鬼さん行きますよ〜」


「悪い」


古宿に着き大通りを通り近くの住宅街に入っていく。住宅はほとんど白であり少し眩しかった。住宅街を進み一軒少しデカく庭がある家に着く。


「ここが私が所有しているいえです」


「随分とでかいな」


「そうでしょうか、普通だと思いますが」


「普通じゃないよ」


「まず家に入りましょう」


ルシフェルと共に家の玄関に入る。玄関は広いが余り靴や飾り物はなかった。そこで靴を脱ぎ扉を開けリビングに入る。リビングは白で統一され、ある程度の家具があり。ソファーが窓ぎはにあり、机はソファーの前に置いてあり、他は余りなにもなかった。


「家具は少なくないか?」


「ここは休日で訪れるくらいで余り家具は置いていませんでした。ここを知ってるのは私だけです。あ、今は響鬼さんには知られてしまいましたね」


彼女の笑みは可愛らしく見たものは誰しもが微笑むかんじであった。


「まずは夕食だな」


「台所の冷蔵庫に材料があるはずです」


台所に向かい白い冷蔵庫を開けると色々あった。そこは普通なにもないところだろ。冷蔵庫の中身は綺麗に整えてあり肉や野菜、飲み物できっちり整えられてあった。


これがいわゆる完璧美少女なんだな〜


「あの〜、響鬼さんどうかしましたか?」


「いや、これが噂の完璧美少女なんだな〜と思っただけだよ」


「美少女///冗談でも恥ずかしいです」


ルシフェルの顔は赤くなっていた。


怒らせちゃったかな。


そこからは二人でカレーを作る事になり、響鬼が野菜や肉を切り、ルシフェルが煮込む感じになった。あれ、これがリア充てやつなのでは?


作り終わり、台所の後ろにある食器棚から皿をだしカレーを盛り付ける。盛り付けられたカレーを机に持っていき、ルシフェルはスプーンと飲み物を飲む用のコップを出す。二人が机の周りに座り、


「「いただきます!」」


カレーを食べて思ったことがある。カレーがとても美味しかったことである。普通の完璧美少女でもなんらかの苦手な事や嫌いな物はあるはずなのに、ルシフェルはそれがなかった。ラノベでもこんな完璧美少女はいなかった。いやこれは現実か、ラノベはラノベでリアルはリアルだよなー昔の俺では想像ができん。


そこから数分して二人とも食べ終わると、ルシフェルは真剣な眼差しでこちらを見る。


「響鬼さんこれからのことですが」


「あぁ、なんだ?」


「私と一緒に高校に行きます!」


「うんそっか、、、え!高校!」


「はい」


ここは普通世界中旅をして生物を倒したり、政府とかからスカウトされたりしないの。

ある意味で普通だな。異世界転生してもチート能力も持ってない俺には無理か。そういえばチート能力がお約束の異世界でチート能力持ってないな俺。


「あのー大丈夫ですか響鬼さん?」


「大丈夫、少しフリーズしてただけだ。でも住民票とかはどうするんだ?住民票とかなかったら高校にすら入れないぞ?」


「そこは偽造します」


「え、今なんて?」


「偽造します」


まさかこの子から偽造て言葉が出るとは思わなかった。少し驚きだな。


「私は海外の留学生という設定で響鬼さんは引っ越しできたという設定でどうでしょう?」


「いいけど偽造できるの?」


「簡単です!」


「まさか、お札もできたりするの?」


「できますが、どうしてです?」


よかった〜、この子が偽造してお金を作らない子で。


「偽造できるのはわかった」


「あと、入試試験もありますよ」


「え、今なんて?」


「入試試験もありますよ」


まじ、勉強するの、普通ラノベとかは普通に入れるのにここは普通に入れないの?そういえばここはリアルだった。


「俺はやめておこうかな〜」


「ダメですよ〜逃げては」


ルシフェルの笑みは笑っていなかった。


「わかった、勉強するからその怖い顔をやめろ」


「よろしい、私お風呂洗ってきますね」


「了解」


ルシフェルは風呂をあらいに行って、俺は台所で食器とかを洗っていた。


ルシフェルがお風呂を洗ってきて沸くまで少し話をしていた。


「響鬼さんは勉強嫌いなんですか?」


「嫌いというより苦手かな」


「なら私が教えてあげますよ」


「え、いいよ俺覚え悪いし」


「なら、覚えるまで教えてあげますよ」


そんなたわいない話をしていると曲が流れてくる。


「お風呂が沸いたみたいですね。どうします?響鬼さん先に入られますか?」


「俺は後でいいよ、ルシフェル入ってきていいよ」


「お言葉に甘えさてもらいますわ」


ルシフェルは二階に一回登り着替えを持ってお風呂場に行く。今思ったけど俺服ないやん。ここは買いに行きますかな。


響鬼は立ち上がり、玄関に向かい靴を履きルシフェルに


「服がないから買ってくる」


と言い外に出る。そこから住宅街を抜けユニシロと書かれている服屋に着く。


「こちではユニシロか」


中に入り適当に良さそうな服やパンツそして寝るときに使う服を買う。色的に黒が多いいように感じられるが、まぁいいだろう。服をレジに持っていき値段を見ると少しお高めであった。財布大丈夫かな。


大量の袋を持ち、ルシフェルがいる家に帰宅する。家に着き鍵を開け、リビングに向かう。そこには座りながらコーヒーを飲むルシフェルがいた。パジャマはピンクを基調としたひらひらした服で胸のボタンを少し開けて少し色っぽかった。


「おかえりなさい、響鬼さん」


「あぁ、ただいま」


やばい少し見惚れてた


「すいません私が気づかなかったばかりに」


「きにするな」


「次どうぞ、あとお風呂の栓は抜かないでくださいね。明日の洗濯に使うので」


主婦力高いなルシフェルさん


「了解」


響鬼は買った袋からパジャマを取り出し風呂場に向かう。風呂につき桶に浸る。気持ちいな〜。風呂から上がり髪と体を洗い、出されていた、タオルで体を拭きパジャマに着替える。風呂場から出てリビングに向かう。ルシフェルは少しぼーとしていた。


「終わったぞ」


「はいわかりました。少しお話したいことがあるので座ってもらっていいですか」


ルシフェルに言われ座る。


「喫茶店で言った契約を覚えていますか?」


「あぁ、神霊や英霊と契約して魔物的なを倒すだったな」


「はい、だから響鬼さん私と契約しませんか?」


「俺なんかでいいのか?」


「はい、響鬼さんではないとダメです」


「わかった、契約を使用。でもやり方は知らないぞ俺?」


「私がやるので大丈夫です」


ルシフェルは立ち上がり響鬼の手を取り詠唱を始めた。


「我はこの物を契約者と認め、我が力を分け与える。我とこの物は未来永劫契約者であり片時も離れないと誓おう。今ここに、ルシフェルの名に終えて契約をする」


詠唱を終えると手の甲から堕天使の羽が描かれており、全部で九つ羽があった。


「これで詠唱は終わりです。これから末永くよろしくお願いしますね、響鬼さん」


「よくわからんがよろしくな、ルシフェル」


「なんか夫婦みたいですね///」


「少し照れる///」


「そういえばなんで堕天使の羽が九つなんだ?」


「それは最上級の堕天使だと羽が九つなんです」


「俺ってすごい人と契約しちゃた」


「誇ってもいいですよ、私は堕天使の中で1番だったんですから。あと私の左手の甲にも同じ奴がありますよ」


そこには同じ堕天使の羽が描かれており少し照れているルシフェル。何故照れているのかは俺にはわからない。鈍感に見えるが俺は鈍感ではない!ここ重要。


「この後は勉強あるのみですね」


「眠くなってきたなー」


「寝かせませんよ、明後日までに入試試験の勉強をするんですから」


そこからルシフェルに二日寝ずに勉強した。


ルシフェルさんまじ鬼だよ〜


二日経ち高校『古宿防衛高校』の入試試験がはじまった。受かるかな俺。

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