第2話:ご主人様

私(あ?魔王代理で登録されてしまった・・・いいのか?これ)

ロケーションを設定してください。

・Central:選択不可能

・North:選択不可能

・East:選択不可能

・South:選択不可能

・West:選択不可能

・Highland:在籍済み

・Abyss:選択可能

私(・・・一ヵ所しか空いてないってことか・・・まあいいか・・・アビス?奈落だったか?)

チュートリアルを開始します。

私(・・・覚えきれないから・・・流すか・・・やっと終わった・・・)

スタート地点に移動します。VIEWモードに切り換わります。

私(ん?広い部屋に椅子が置いてあるから玉座か?メッセージが2件)

メッセージ1:「おかえりなさいませ、ご主人様」15min前

メッセージ2:「せっかく人がノリでメッセージ入れてるんだから反応しなさいよ、恥ずかしいでしょ」5min前

私(・・・それは確かに恥ずかしいな・・・っていまチュートリアル終わったんだが・・・帰ってねーし・・・メイドか?)

メイド「あ~やっと来た」

隣の部屋から出てきたメイド姿の女性が話しかけてきた・・・男性の訳ねーな

私「え?ああ、今チュートリアルが終わったところ、待ってたの?」

メイド「はい、あなたがここの魔王になる人だよね?」

私「いや、代理なんだけど・・・」

メイド「はぁ?なにそれ、なんて登録したの?」

私「・・・魔王代理」

メイド「なにそれ、意味わかんないんですけど・・・」

私「・・・ですよね」

メイド「てか服きてよ、裸の王様になってる」

私「え?そうなの・・・服?どこにあるんだ?」

メイド「装備あけたら何か持ってないの?」

私「・・・何も入ってないな」

メイド「じゃあ、私の服貸そうか?」

私「メイド服ならこのままの方がよくないか?ってか着ねーよ」

メイド「ははは、そうだね。AIのオーダーに入力できない?」

私「ん・・・これか、入力して、オーダーっと」

メイド「すぐに届くと思うよ」

私「あ、ほんとだ、これで装備すればいいのか・・・」

メイド「なんでスーツ、にネクタイなのよ?」

私「え?代理人っぽくない?」

メイド「・・・まあいいわ、私は魔王のメイドで登録してるから、よろしくね、代理人さん」

私「ああ、こちらこそよろしく」

メイド「立ち話もなんだから向こうの部屋に行きましょう」

隣の部屋に移動しながら

私「・・・って、え?それもおかしくないか魔王のメイドって?魔王いなかったのに?」

メイド「あなたと同じでアレンジを効かせたつもりが恥ずかしいことになっただけよ、あいてるところがここしかなかったの、魔王が設定されるのはハイランドとアビスだけで他は普通の王国らしいのけれど・・・」

私「なるほど」

メイド「ちょっと待ってね、今パーティー申請送るから・・・と」

私「これ、YESでいいの」

メイド「うん、きてくれてうれしいわ、ここだけ魔王不在だったのよね」

私「そうなんだ」

メイド「普通そうでしょ?冒険者のジョブ選択してイベントとミッションクリアしたほうがお金になるもの」

私「ゲームのお金だろ?」

メイド「え?知らないで始めたの?」

私「ん?何を?」

メイド「このゲームのなかで稼いだお金をリアルマネーに換金して自分の口座に振り込めるの、かなり稼げるらしいわ」

私「はぁ?マジか?って君は?」(西尾、最初に言えよ・・・)

メイド「私も知らなかったのよ、このゲームアカウント作り直せないらしいし」

私「・・・まあいいか、てか確実に損だな魔王側」

メイド「あ、でもそうでもないの、やってくる冒険者を返り討ちにするとボーナスがでるし、一部のイベントとミッションも参加できるらしいの」

私「あ、じゃあいいか」

メイド「当然、他の6ヵ所の魔王を攻め落とせば賞金も手に入るわ、その逆もあるけど」

私「ははは、でも現金に換金できるってすごくないか?たかがゲームだろ?」

メイド「そうでもないらしいの、AIってメニューがあったでしょ?あれが人工知能のシステムらしくて、このゲームがAI(人工知能)の開発用になっていてリアルタイムでAIがシステムの書き換えを行っているって話よ」

私「それで服ふがすぐ届くのか・・・」

メイド「このゲームの開発機関がかなりの大手メーカーらしいからお金もだせるし、この技術が色々なところで応用できるらしいわ、参加人数がおおければおおいほどデータ収集ができていいらしいの、ちなみにセントラルの魔王はAIらしいから攻略不可能らしいって噂ね」

私「へー詳しいんだね」

メイド「リアルマネーへの換金以外の話はオープニングとチュートリアルで説明してたはずよ」

私「ははは、流した」

メイド「はいはい・・・あ、お客さんが来たわ」

私「客?」

広間に4人の冒険者が侵入してきたみたいでキョロキョロしている。

メイド「さてと・・・」

そう言ってメイドが立ち上がった。

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