第9話
九
夕暮れの公園で考えた。オレは一体どうしたいのかと。
そっとズボンの上から下腹に手をやる。
オレは怖いのだ。だから逃げている。
誰が好きかなんてもう明白なはずなのに。
この関係が崩れるのを著しく怖がっている。
あいつから逃げている。あいつはオレを励ましてくれたけれども、あいつの優しさに甘えてしまいそうで。
だが、しかし。
「…………」
進まないという選択は、後悔を残す。やらないで後悔するより、やって後悔か。
オレは深呼吸してベンチから立ち上がった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます