第19話  役割は 下

「それで、リンなんだけど矢の届くギリギリのところまで離れていて。それから、回復を優先して攻撃は怪我してる人がいない時だけにして。」

「あと、回復はハルが一番優先よ。」

「分かった。」とても真剣にリンは答える。

「ハル、あなたはこの戦いで一番重要よ。武器も大きくて連撃できないけど、攻撃力は一番大きいの。だからまず、作戦開始の前にユヅキに攻撃力を上げてもらって。そして、切るときには剣に魔力を込めて切ってほしいの。でも、それには体力も魔力も大量に必要になるから。一回攻撃したら、一度リンのところへ戻って回復してから攻撃するっていうのを繰り返して。」

「分かった。えっと、ユウカちゃんはどこで攻撃するの?」

「私は、リンよりも後ろ、住宅街の外からあなた達に攻撃しながら指示するわ。」

「分かってるわ。私から頼んでおいて自分が一番安全な所にいるなんてって思っているんでしょう?虫が良すぎるって。」

「そんなことないよ。誰かが指示した方が勝ちやすいと思ったからユウカちゃんは後方にいることに決めたんだよね。」と私は言った。

「ええ。」ユウカちゃんは小さな声で答えた。その後、ユウカちゃんは

「この作戦は金曜日の午後6時開始でどうかしら。異論はない?」とみんなに確認をした。

「私は問題ないよ!」ユヅキちゃんが元気よく、

「私も大丈夫です。」とミオちゃんが消え入りそうな声で

「よし、分かった!」リンがいつも通りに、私は

「うん、大丈夫。」と答えた。

「じゃあ、この日の5時半にもう一度ここに集合して最終確認をしましょう。」

この日はこれで解散になった。

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