第8話  女神と私と

そのあと私達はしゃべることなく帰る。三叉路があってここで私たちは別れる。なんだか明日リンが戦いに出ないような気がしてつい声をかける。

「明日も頑張ろうね。」

「いや。もう戦いたくないの。」リンは力なく答える。

「だめだよ。それじゃあミコトさん喜ばないよ。ミコトさんの分まで頑張ろう。ね?」必死に励ます。

「ここで戦うのを諦めたらミコトさんに顔向けできないもんね。」よかった。少し元気が出たみたい。帰ると、10時を回っており、妹はベッドで寝ていた。妹の髪をなで、私は自分の部屋のベッドに入った。今日は寝つきが悪く、寝ても悪夢を見て起きる、を繰り返していた。



その後も私たちは二人で戦った。ミコトさんに失望されないように必死で。時々躓くことはあっても、諦めることのないように二人で支えあいながら。そんなある日、戦いが終わった後最初に出会った女神が私たちの前に現れた。私は

「どうしたんですか?」と聞いた。すると

「あなた達が頑張っていることを知って少し褒めてあげようと思って参りました。」すると、女神に向かって青いヒカリが飛んでくる。それも、一つ二つなどではない。高速の光がたくさん飛んできた。リンは

「危険です女神様!」と言って女神に注意をしていた。でも、女神さまには効いていなかった。

「大丈夫です。今は霊体化しているので。じゃあそろそろ行きますね。これからも頑張ってくださいね。」そう言うと女神は消えていった。その後私達の前に現れたのは青い衣装を着た黒く長い髪をした銃を持った女の子だった。その子は、

「くそっ。また逃げられた。」悔しそうな顔をしていた。リンが

「あのぉ。あなたは?」その子は驚いていた。

「私?私は本田優香ほんだ ゆうかっていうの。」リンは私の名前とリンの名前と年齢をユウカちゃんに教えた。

「あなたの年は?」リンが聞く。

「さすがに失礼だよ。」リンに注意する。

「別に構わないわ。年は14歳。中学二年生よ。」

「じゃあ同い年か。」

「それじゃあもう行くわね。」そう言ってユウカちゃんは町の中へ消えていった。

「不思議な子だったね。」リンが言った。

「そうだね。」ユウカちゃんは何か知っている。そう思えた。何を知っているのか分からないけど、とても重要なことだと何故だかそう思えた。

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