そしてふたりでワルツを カミユ様 紹介文

 おはようございます(PM10時)


 軽い気持ちで昼寝して、スッキリしたと思えばもう夜じゃないですか。ガチ寝に近いスッキリ具合。寝すぎた……

 よっぽど疲れてたんですね、うん。


 今日は二つの作品までですね。


 というわけで、予告通り、


 そしてふたりでワルツを


 ご紹介させて頂きます。


 まるで童話のようでいて、実はとてもよく練られている。あらゆる事象が交錯している、運命を掴みとるラブファンタジー、その世界をご賞味あれ。












 きょうはおしろの舞踏会。ヒラヒラドレスに仮面をつけます。仮面舞踏会なんだって。かいじょうはたのしそうなおんがくにあふれている。


 なんだかたのしいふんいきに、はっけんへんなマスクの人!


 なんだろなんだろ気になるな


 どうしようかな……話かけちゃえ!


「そのマスク、不思議だねえ。それなぁに?」












 感情とは所詮、脳内物質の作り出す化学反応による揺さぶりの結果に過ぎない。


 全ての事象は原因と結果があり、実験のもとに導き出される結果を分析することにより、法則として理解でき、同じ条件のもとで同じ結果を得ることは可能だ。


 それにしても、退屈だ。退屈を払拭するには、未解明な謎が必要だ。


 新種の病原菌や、理解不能の理論。それらを発見できそうな、おあつらえ向きの行事。仮面舞踏会。


 退屈を吹き飛ばす何かを探すため参加したパーティで、鼻にホイップクリームをつけた桃色の眼球の少女に話しかけられた。


 行動原理は理解不能。その言動は奇々怪界。


 しかし湧き上がるこの感情は……


 ドーパミンのせいだろう。アドレナリンのせいだろう。セロトニンのせいだろう。脳内物質が生体反応に作用し、生理的な変化をもたらしている。今までに感じたことのない自らの反応。


 この症状の名前を、今の僕にあてはめるとするならば、それは




「僕、きみを好きになったみたい」









 二人出会った夜の舞踏会。


 運命の歯車は回り出す。


 まだバラバラのシンフォニー。


 うまく紡げなかったララバイは、会えない乾きを増すばかり。





 ジュンイチはついに決意する。


 この恋を研究し尽くそう。


 一生困らない研究テーマを見つけたことで、歓喜に打ち震えた。




 運命とは時に残酷で


 ちっぽけな願いを加味しない。


 どれだけ思い焦がれても


 二人が結ばれることはない。


 狂い始めた旋律に、調律を忘れた国の奏。


 カプリッチョは鳴り響く、激しく、五月蝿く。






『結婚できないです』






 だって、王子様のところに、お嫁にいかなきゃだから









 会ったのはたった二回だけだけど、好きなところはいっぱいあって


 窓の外には半分のお月さま


 涙で滲んでふたつに見える。


 半分と半分。


 くっついてひとつになれば、丸くなるのに。






 可愛いカミィはお嫁にいった。


 誰もが羨む玉の輿。


 それはまさしくシンデレラストーリー。


 望まぬ結婚であったとしても、思いを重ねれば愛になるのかもしれません。


 きっとあなたとわかりあえる。





 そんな希望を打ち砕く王子様は




 悲しい目をした暴君でした。






 税はあがり、圧政は続く。


 哀れなカミィは囚われの身。


 反感は盛り上がり、革命の日は近づく。


 かつてカミィと知り合った兄のようなスラム街の少年。


 彼はスラムの王となり、囚われの姫を救いに行く。






「俺と一緒に逃げよう。お前が行きたいところ、どこへだって連れてってやる」


 差し伸べられた手は温かく


 繋がった思いはとても熱く


 でも





「ごめんなさい。それはできないの」







 優しい優しいお姫様は


 悲しい悲しい王子様を見捨てることができません。


 悲しくなるくらいに無邪気な心を解かすのは、


 たった一人の、本当の王子様








 きっとみんなが欲しかった


 それはきっと当たり前


 温かかいご飯をみんなで囲む


 普通で儚い願いゆめ


 誰もがそんな当たり前のものすら、今は持っていない





 本当に欲しいのなら


 どうするべきか







「欲しいもんは自分で取りに行け。エゴであっても、他人から奪い取ってでも! 自分が欲しいもんは自分で掴まねーと、待ってるだけではどうにもならねーんだよ!」





 カチリとどこかで音がした。


 心が動く音?


 歯車が動く音?


 それはまあなんだっていい。


 もしかしたら、ないかもしれないファンタジア。


 それでも、掴みとりにいこう。


 恋は、人を狂わせるのだから。






 進め進めマーチを奏でて。


 姫を、国を救うため。


 ああしかし、やはり運命は残酷だ。


 孤独で強くあり過ぎた王様は、


 その身に悲しみを宿し過ぎたのだ。


 無慈悲に放たれた鉛の凶弾。


 刹那の時を駆けるその軌道の先には……









 欲しいものはいっぱいあって


 それはどれもが当たり前で


 だけどそんなものはもってなくて


 この気持ちを恋と知るには、


 ちょびっとだけ、遅かったのかな?







 すべてが終わった暁に




 一緒に踊ってくれますか?





 あの日踊れなかったあの……










 そしてふたりでワルツを



 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881223772







 恋が紡いだ運命の行方に、あなたはきっと涙する。













 めたくそ難しかった。


 素晴らしく練りに練られているからこそ、ちょっと今語ってはいけない場面も多くて、見所も多すぎて抜粋がめたくそ難しかったです。


 物語のテンションとかけ離れた書き方もできないですし、うむ。




 なんでしょう、このあとがき的なのが紹介文のテンションを乱していないかとても心配ですが、とりあえずはこんな感じで。


 また明日、最低一回は更新します。


 再び、おやすみなさい。

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