黒猫ムウと夢の守り人と 世楽 八九郎様

 本日ラストにさせて頂きます。多分。


 謝罪スタートです。


 近況ノートにコメントを頂いた際、ヤバイ人だと思っててすいませんでした(あっ土下座している感じでお願いしますね)。


 初めてのコメントで、マジキチスマイルを頂いたので、どうしてもそのイメージで固定されました。


 これは相当マジキチな物語がぶち込まれるじゃろうと予測した私は、度肝を抜かれました。


 最初に結論を言ってしまいましょう。


 すごい好みでした。


黒猫ムウと夢の守り人と 世楽 八九郎様


https://kakuyomu.jp/works/1177354054883750737





 夢を守る人と聞くと、どうしても某ファンタジー小説が浮かびますが(読みました)、夢の世界を本当に守っちゃいます。


 ヒロインは黒猫です。名前はウィズじゃないです。声優もゆかりんではありません(黒ウィズネタ)。


 バトルシーンは申し分ないですし、夢の中で武器を出して戦うやり方、一度ピンチになっりとハラハラさせる展開等、流れを作る器用さが伺えます。


 夢を守る能力の代償、そもそもなんで夢を守るのか。


 そういった物語の根幹がきちんと練られており、3万字ちょっとで説明するには、惜しいです。


 ここが一番重要です。


 ムウの心情に移行した後の展開こそ、私が好みだと感じた部分です。


 どうしても物語後半で視点が切り替わることは、特に一人称ですので、本来、私は好まないのですが、タイミングが良い。


 夢魔である彼女が夢を守ること、


 幼い頃から契約をしているからこそ、


 二人が共有した年月があるからこその心情の吐露が、私にはとても刺さりました。


 好きとか嫌いとか、単純な二元論の間から全く別のところにある、気持ちの交流も、小説の一つの醍醐味でしょう。


 ムウをとても愛しく思います。



 だからこそもう一声欲しいのは、主人公の薄さです。


 ちょっとアホだけど有能ないいキャラなんです。


 いいキャラを、印象に残るキャラに格上げするようなやり方を、私は知りません。


 というか教えて欲しいくらいです。


 いいキャラからもう一声、それだけです。




 さて、ここまでべた褒めすることって実はあまりないのですが、


 なんでこの物語が流行らないんだろう?



 いやわかっています。


 エキセントリックな掴みではなく、綺麗にまとまった出だしって、先を読ませるにはインパクトが足りないのです。


 私がこのお話を好みだということは、自分の書いている物語にも、同様のテイスト部分はあると思うのですが、だって流行ってないですもんね(自嘲)。




 普通に暮らしていたら、おそらく出会えなかった物語。


 こういった一期一会を、大切にしたいものですね。


 明日もがんばれそうです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る