第11話 また、呼び出しが。

相変わらずおかんは、妻のことは認識していない様子でした。

洗濯をしにいって、周りを整理していても、病院の人と思っているような感じで、完全に他人に対してのしゃべり口です。


そんな中、また病院から呼び出しがかかりました。

次の治療に関しての話と言う事です。


また、半日有給を段取りして、病院にいきました。

医師から、まずここまでの経過報告で、食欲もでてきており、腎臓の数値も回復してきているが、貧血がひどくなっていること。

ここまで悪いと、回復力も落ちる為、輸血をした方がよいという事でした。

それに同意のサインをして欲しいとのことで、「やってください」と言って、サインしました。

そして看護士さんは、「認知症があると、昼夜が逆転するので、できるだけ話をして起こしといてくださいね」といいました。


しかし、正直、寝ているのを起こしてまで話する気になれず、まあそっとしておこという感じで、用事が済めばさっさとと病院を引き上げるという日々が続きました。


おそらく、看護士さんも、「あいそないなあ」と思ってることでしょう。

必要以上に無理をして、自分達が体調崩しては、さらに大変な事になるので、とにかく割り切った考えで行動していこうと決めていました。

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