第12話 回復進む
輸血治療も終え、その後面会したおかんは、明らかに回復していました。
顔色も良く、明らかに元気そうでした。
良く見ると、点滴も外れ、車イスへある程度自力で乗れる様です。
医師の話では、腎臓の状態でクレアチニンも3まで減少し、「これ以上の回復は見込めないが、取り敢えず問題のない状態」とのことであった。
今後はリハビリ的なことも取り入れていくとのことでした。
回復しているのは良いのですが、内心は、そんなに早く回復しないで、ゆっくりでいいのにと言うのが本音です。
施設の段取りを急がなくてはならないし、実際は施設の方がかなり費用が掛かるからです。
まあおかんの方はそんなことは全く気にもしておりませんが、顔をみると、御飯が少ないとか、味悪いとかの文句をタラタラいいます。
妻が看護師に何か食べ物を与えて良いか尋ね、味の薄い物なら、たとえば、幼児むけのおやつなどが良いのではとの話で、近くのドラッグストアへ行き、アンパマンせんべいを買ってきて、おかんに与えると、おかんは「これうまいなぁ、ありがとうよ」と言ってバリバリとうれしそうに食べていました。
これがうまいということは、やはり病院食は相当まずいんだろうなあと思いつつ、次回から病院へ来るたびに、アンパマンせんべいを買っていきました。
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