第5話過去を思い出しながら

「って事で付き合う事になったはなさん」


俺はセフレのゆりとしおりに彼女を紹介した。

…と、言うのも本当はセフレに紹介なんてしたくなかったのだが、この2人とは同じ家に住んでるので紹介しない訳にはいかなかった。

後々めんどくさい事にならないように。


え?普通はセフレ切るだろ!って?

おいおい馬鹿か?ここの家賃2人が払ってるんだぞ…2人を切ったら俺はどこに住めば良いんだよ…。

だいたいコープス狩りの給料ってとっても安いんだぜ?

歩合制って言うのかな?コープス1体につき5000円。命張ってんのに安いよな?


今月は多い方だけど、それでも7体…どうよ?35000円だぞ?家賃なんてとても払えない…



この辺の詳しい説明ははなにはせず


「俺は出てってほしいんだけど流石に急には無理だからさ〜」

と、都合の良いように説明している。


正直な話、そんな説明で納得してもらえるなんて思ってなかったのだが

どうもはなはどこか抜けてるみたいで


「それもそうよね…じゃあ挨拶しないと♪」


と、なんかノリノリだったんだ。



そんな流れで紹介する事になったのだ。

はなを見た瞬間2人は驚いていたが、それからすぐに仲良くなったみたいだった。


そして夜になり俺は、はなを家まで送り届けた。



「ねぇ、マウストゥマウスして…」

と、はなは恥ずかしそうに言う


「良いよ」


それから500秒ぐらい俺達はマウストゥマウスをしていた。


「またな!」

そう言ってはなの頭を{ぽんぽん}と撫でて俺は家へと向かった。


ここから家までは徒歩で20分ほどだ。

俺は帰り道をひたすら歩いた。


そう言えばしおりとの出会いは凄かったな。

忘れもしない、あれは2年前俺がコープス狩りを始めて間もない頃だ。


不良に絡まれてる俺をしおりが助けてくれたんだ。



その日はコープスの反応もなくて街に出ていた。

そしたらまさにテンプレのように男とぶつかり


「てめぇー何してくれんだよ!」

と、あらよあらよと人気のない路地裏に連れられていた。


「お兄さんさぁ〜人にぶつかっといてお礼もないの?」



は?こいつ馬鹿かよお詫びだろ!と心の中で突っ込むも相手は3人…流石に分が悪い。


「あれぇ〜もしかしてビビってますぅ〜?」


「声出せまちゅかー?」


「おい、あんま虐めてやんなよ」


「プッ!はははははは」


と、クソみたいな馬鹿みたいな笑い声を響かせる。

俺がビビってる? はっ!笑わせんなよ!

あんまり舐めると痛い目に会うぜ?



「ぼっ!」


「ぼっ、ぼぼぼぼ、僕に、、ゆ、指一本でも〜〜


あ、声が裏返っちまった。


「ゆ、指一本でも!ふ、ふふふふ、ふれふれふれ、触れてみろ!ぼ、ぼぼぼ、僕の仲間100人(画面の向こう)が黙ってないぞ!」



辺りが静まり返る。

どうやらクソヤンキー達は俺の脅しにビビって何も言えないようだ。


「ほ、ほほ、ほら分ったならそ、そそ、そこをどけよ」



そう言うも退こうとしないクソヤンキー達…


もう一度声を荒げようとした時



「あんま舐めた事言うなよ?」



どくん



別にビビってはないが、心臓が{どくん、どくん}と鼓動を打つ


クソヤンキーが拳を振り上げる



「や、やや、やめてください!顔だけは!顔だけは!」


「けっ!知るかよ!」



ひ、ひぃぃ、この拳の軌道間違いなく顔にくりゅ…やだこあいこあいよママ…


そう思ってた時に


「こらー!やめろーー!」

と、女の声が響いた。


クソヤンキーは俺の顔面に拳を当てる直前に動きを止める。


「弱いものイジメするなあああああ!」


そう言いながら女がこちらに向かってくる。



クソヤンキー達は{なんだ?}と言うような顔をしてきょとんとしていた。



「その人を解放しなさい!」

女が言う。


だが、クソヤンキー達は反論する。


「おいおい、ぶつかってきたのはコイツだぜ?俺達は被害者だ」


「この状況で被害者?そんな話が通るとでも?」


「ちっ!おいお前ら!」


リーダー格のクソヤンキーがそう言うと{へい!}と2人が返事し女を捕まえる。



「ちょ、何するのよ!離しなさいよ!」


「ぐふふ、この男を助けてやろうと思ってな。お前が大人しくしてればすぐ解放するよ」


そう言ってクソヤンキーは女の胸を触る



「ちょ、ちょっと!どこ触ってるのよ!」



そんな女の声は虚しく響き女は目の前でレイプされた。


それから5分ぐらいが経ち男達は満足そうに話をしながら去っていった。



「ぐへへ、おで、2擦り半まで耐えたもんね!」


「ひゅー!流石アニキ!」



目の前には哀れな姿の女がその場で仰向けになっていた。



「き、きみ…大丈夫?」


そんな状況でも俺の事を心配する女を尻目に俺は写メを撮っていた。


「き、きみ…何撮ってるの?」


俺は一通り撮り終わり女に言った。


「この写メ流出されたくなかったら俺のセフレになれ」



こうして俺はしおりをセフレにしたのだった。


「ただいま〜」

俺は家に帰り着いた。


だが、おかしい…家の中に入るも中は暗く人の気配がしなかった。


「ゆり?しおり?居ないのか?」


そう声を出すも反応がない。

玄関には2人の靴はあった…なのに2人の反応がない?


不思議に思いながらもリビングに行くとそこには……



「お、お前は……」


月明かりで照らされた部屋には刀を腰に差した化け物がいた。



「コープス!!」


すぐさま右手を上げる


「こい!ブラッドソード!」


何もない所から剣が降ってくる。

俺はそれをキャッチし構える。

それを見ていたコープスも腰に差した刀を抜くのだった。

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HONNRAXA(ホンナラクシア) @NIAzRON

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