輝夜月は照らされて
「はぁっ!!」
気合一閃、アヤネの風刃が旋風を起こし、邪悪なる色欲の霧を切り払う。
「うっ! ……ふん、大したものだよ、まったく。チート能力に対応してくるなんてとんだイレギュラーだな」
シェイドに取りつかれている速水教師はは余裕たっぷりだった表情を歪めて、アヤネを憎々し気に睨む。
臭気を発して女を虜にする能力は、アヤネの風の防壁を超えることができないらしく、このままでは、『ハーレム』の能力では敵わない。そう判断したシェイドは、作戦を変更した。
これなら、勝てるとアヤネがシェイドに対して攻めこもうとした時だ。急に、速水の身体がビクンと跳ね上がった。
「!?」
アヤネは奇妙な敵の動きに思わず間合いを取った。何を仕掛けてくるか分からない。
油断をしないように、気を張り詰めながら速水を見据えていると、速水の口がばくん、と大きく開いた。
そして、喉の奥からボゴボゴ、と気色の悪いあぶくの音を響かせると、速水は嘔吐し始めたのである。
「ウゲエッ」
どばっ――。
「う……」
直視するのは嫌な気分になりそうで、アヤネは思わず顔をしかめる。だが、どんな攻撃をしかけてくるのか分からない悪霊の行動からは目を外すわけにはいかず、アヤネはその吐しゃ物を確認した。
なんと、その速水が吐き出したものは、ドロドロとしたゲル状のもので、色が桃色であった。
その軟体動物のような吐しゃ物は、グチュグチュと蠢きながら、まるでナメクジのように動き始める。
「な、何……?」
吐き出し切った速水はその場でがくん、とくずおれ、そのまま意識を失ったらしくピクリとも動かない。
その代わりに、吐き出されたものがグチュグチュと脈動して一メートル程のピンクスライムとなった。どうやら、これが『シェイド』。異世界転生者の魂魄らしい。
「アヤネっ……! それがヤツの本体だ! あれを斬るんだ!」
後ろで羽交い絞め状態のカナがアヤネに教えた。アヤネはその言葉に頷いて武器を構えると、気色悪い軟体生物に刃を向ける。
「トドメです!」
風の刃が煌めきを放ち、グチュグチュとのろまに蠢く醜悪なる魂を断罪するため、振り下ろされた。
ばしゃあっ!!
見事にアヤネの剣はヒットして、スライムはその身を吹き飛ばされるようにして、破裂した。まるで水風船が破裂したように、ばしゃりとしぶきをまき散らして、その身を崩壊させた。
――かに見えた。
「やった!?」
しかし、奇妙な手ごたえにアヤネは確信が持てていなかった。相手を消滅させたという実感がなかったのだ。
飛び散ったスライムを確認すると、小さく散らばった桃色の粘液肉が、それでもウゾウゾと蠢いている。
「まだ、生きてる!?」
アヤネの周囲に飛び散ったスライムがグチュグチュと小さな肉片で蠢きながら、じわじわと距離を縮めてきた。
「粘液体のシェイドか……!」
ならば、カナの炎で浄化させてしまえば焼き払うことで消滅させることができる。アヤネの風の剣では分の悪い相手だと判断した。
カナはどうにか身に力が入らぬ右手に炎を集め、スライムを焼き滅ぼしてやろうと考えたが、カナを抑え込む操られた少女たちがその集中力を奪おうとしてか、カナの身体をまさぐり、耳たぶを舐めあげてくる。
「あっ……くっ、やめろ……」
『ハーレム』効果で体が妙に火照ってしまっているカナには、マリオネットたちの愛撫は堪らないほどに甘美だった。たちまち力が抜けていき、変わりにじゅんじゅんと内側に生々しい感覚が溢れてくる。
アヤネに助力したいのに、こんな能力で戦闘力を奪われてしまう恥ずかしさと屈辱に、カナは自分が情けなくなってしまう。
「グッチュッグッチュッ……。ボクのフェロモンを防ぐというのなら、直接身体に入り込んで、虜にしてあげるよ」
「き、気持ちの悪いことを……」
どこから声がしているのか分からないが、バラバラに散らばったスライムが蠢きながら、身の毛のよだつことを言ってのける。
じわじわとにじり寄ってくるスライムの破片たちは、まさにひとつひとつが小さなナメクジのようなサイズになっていて、ヌタヌタと粘液の跡を床につけながら、アヤネに接近してくる。
アヤネは正面にいたスライムの破片体に風の旋風を斬り放ってみせる。
ザシュッ――!
ぶちゃっ……グチュグチュッ……。
「く……! 斬っても、分裂する……!」
アヤネの剣でスライムを攻撃しても、細かくちぎれ飛んで分裂を繰り返す。ピンク色の軟体動物があっという間にその数は増やし、またじわじわとにじり寄ってくるのはアヤネの心を焦らせた。
「『チート』はね、無敵なんだよ。いくらやっても無駄なのさ」
「だったら、塵になるまで切り刻むだけです!!」
アヤネが周囲を取り囲むスライム群に身体を回転させて、風のつむじを巻き起こす旋風剣を放った。
ずしゃあああッ!!
それでスライムの大群は次々と弾け飛び、四散していく。アヤネが徹底的に相手を斬り散らそうと、旋風剣を何度と繰り出し、アヤネを中心とするハリケーンが色欲の権化を吹き飛ばしていく。
「はあっはあっ」
やがて、アヤネが回転をやめるころには、アヤネの周囲を取り囲んでいた桃色のスライムはもう後が残っていないほどに吹き飛んでいた。
「こ、これなら、どうですか……!」
完全に塵となるまで斬り潰してみせた。それでもまだ襲ってくると言うのなら本当に、チートの無敵さを信じそうになる。
「…………」
沈黙――。しぃんと静まり返ったハーレム空間……まさに嵐が過ぎ去った後のような、奇妙な静けさ――。
「お、終わった……?」
「まだ、だ……アヤネ……、や、やつは……」
背後から、快楽に耐えようとあえぐカナの声がした。まだ終わっていない。アヤネは気を張り巡らせ、どこから醜悪なスライムが現れるのかと警戒した。
ぽた。
「……?」
ぽたり……。
「っ……!?」
自分の額に落ちてきた水滴に、アヤネはハッとして見上げた。
なんと、自分の頭上に不気味な桃色の雲が小さく出来上がっていたのだ。その雲から雨が降り出していた。
ぽたた、ぽたっ――! びちゃっ!
雨の噂を利用したシェイド――。
その動きに気が付いた時には手遅れだった。
粘液の身体を霧散させたシェイドはそのまま気化して、アヤネの真上で雲となり、そして水滴となって襲い掛かって来たのだ。アヤネに降り注ぎだした桃色の雨は、淫欲のシャワーと言っても過言ではなかった。
サァアアアッ――!
「あ、雨……まさか、これって……!?」
その雨が、水滴のひとつひとつが、シェイドなのだ。
たちまちアヤネはシェイドのシャワーを浴びせられることになった。
「ひっ――、んぅうっ!?」
びくん、とアヤネは全身を一度大きく痙攣させた。
雨に濡れていく身体がどんどん、オカシクなっていくようだった。
「や、やぁっ……、これぇ……」
赤らんだ表情で、アヤネは思考がその雨水のように染められていくのを感じていた。雨に濡れる体に走るのは、まぎれもない快楽の感覚だった。ハーレムの能力が引き起こす毒に侵され始めたのだ。
降り注ぐ雨を回避する手段など、思いつかないアヤネは、身体を火照らされ、意思とは無関係に肉欲が体を支配していくのに恐怖した。
(こ、これ……あの時と同じ……! 保健室で、身体を奪おうとしてきた、シェイドの時の、感じ……!)
気を許すと、忽ち鼻から濡れた吐息を零してしまいそうになる。これが女を落とすという『ハーレム』の毒なのだろうか。なんとおぞましいのだろう。勝手に相手に都合よく心を弄ばれていくような嫌悪感が走るのに、身体はどんどん従順になっていくようだった。
シェイドは、またも自分の身体を奪おうと、アヤネの肉体に入り込もうとしているのだ。そんなのはもう、二度とゴメンだ。あんな気持ちの悪い『快楽』には、触れていたくない。
「くうっ……」
震える足腰に鞭を打ってどうにか踏ん張ろうと、奥歯を噛みしめてアヤネは怒りの瞳を保とうと必死だった。
しかし、カクカクと膝が笑い、じんじんと纏わりつくような甘ったるいシビレが、自分の切ない場所を飲み込んでいく。
「お、女の子を……こんな風に都合よく操って……それで満足するなんて……情けないと思わないんですか……!」
「お前に男の苦しみが分かるか? 今の世の中、女尊男卑。男は不要、汚い、くさい、醜いと言われ続けて、居場所のない苦しみが分かるか?」
「独りよがりなことを……!」
「ボクは女を支配する。ボクに従い、ボクだけを愛する最高の愛を手にするんだ!」
ジュルリ。
アヤネの濡れた体に張り付いていた雨水の雫が粘液状になって、アヤネの身体を這いずり回りだす。
まるで唾液まみれの舌で舐めまわされているようで、アヤネはぞわりと鳥肌を立ててしまう。
「ひっ……」
「ボクが憎いか? 許せないか? だったら、頑張って抵抗してみせてくれよ。ボクのテクニックで、キミを堕としてやるからさ」
ぐちゅるるっ。
水滴が次々と集まり、スライムになっていくと、アヤネの敏感な箇所を舐めるように這っていく。
「こ、この……、んぁあっ……」
「あ……アヤネ……」
恐るべしハーレム能力に、少女二人は打ち負かされそうになる。アヤネはもう、立っていられなくなって、その場にへなへなとお尻を付けてしまう。
「さてと、本来ならハルカくんとの情熱的な初夜にする予定だったが、こうなっては仕方ない。今宵は、君たち二人の調教といこうじゃないか」
「ううっ……」
「くぅっ……」
カナは操られている女生徒たちに、アヤネは不気味なピンクのスライムに肉体を弄ばれることになった。
どうにか反撃の糸口を見つけようと、カナは相手のスキを窺っていたが、正気を失ったマユミがカナのスカートをズリおろしていくのに、どうすることもできなかった。
「ふふ、脱ぎ脱ぎできたわね……」
薄く笑うマユミは、カナの露になった下着を見てつまんでいたスカートを投げ捨てようとしたが、そのポケットに何か入っているのを見付け、カナのショーツを脱がす前に、ポケットに手を突っ込んでみた。
「あれ、何か入っているわね」
ポケットの中から出てきたは、手帳だった。小さな手帳は可愛げもないシステム手帳のようだったが、カナの精神を責め立てる材料が見つかるかもしれないとその手帳を開いた。
パラパラとページをめくっていくと、色々な『噂』の調査をメモしたものが見つかった。対して興味を引くような内容はなさそうだった。
何か日記でもつけていれば笑えたのに。つまらないとマユミは手帳を投げ捨ててしまおうとした。
「あら? ここだけメモが違うわ」
面白みのない『噂』とシェイドのメモばかりかと思っていた時だ。メモとは違う書き込みが発見できた。
それは、どうやら『詩』のようだった。ポエムでも書いていたのだろうか。
それを発見し、マユミはニタリと嗤った。『これは面白い』というネタを見付けた気分だった。
「あらあら、暴力的な不良娘のようで、こんなポエムを書いちゃってるの? カワイイとこあるじゃない」
そう言って、カナに手帳のページを開いてみせるマユミは悪戯な瞳を妖しく光らせる。
「そ、それは……」
カナは言い訳をしようとしたが、適切な言葉がみつからず、語尾は弱々しく消えかけた。
それは、リサが提案した『詩』の宿題で書いてみたポエムだ。
ポエムなんて書いたことがないカナは、どうにも堪えづらい気恥ずかしさを抱え込んで、それでも書いた『詩』だった。
「それじゃあ、神谷カナちゃんのポエム、発表しちゃうわよ~」
「や、やめろっ……」
恥じらいを掻き立てる責めは、冷静さを崩すのに役に立つ。カナの反抗心を削ぐために、マユミは心に揺さぶりを与えようと、カナの書いた『詩』を大きな声で音読してやろうとしたのだ。
その声に、磔の状態で虚ろな表情をしていたハルカが、ぴくりと反応したのを、誰も気が付かなかった。
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バカな話で 笑うんだ
キミの笑顔が 太陽のように
汚れたセカイ 独りいく
キミに照らされ光る月
その煌めきが 尊いから
陰にまみれた
穢れている私を見せたくないのに どうして手をつなぐ
信じたい
そこに私がいなくても いつかは 引き寄せられると
覚えてるよ 覚えてて
忘れてほしいよ 覚えてて
私の言葉が キミを突き飛ばしても
キミはやっぱり 手を伸ばす
『らしさ』は、キミの勇気だね
遠回りしたけれど 友達になりたい
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嘲笑うように詠われたカナの詩は、彼女の誇りや奥の方にしまっている大切なものを踏みつぶす。
クスクスと操り人形の少女たちが嗤う。
屈辱の責めに、カナは自分の不甲斐なさを悔やむしかなかった。
「あはは、何なにこの詩ァ? カナちゃんは友達が欲しくて、欲しくて震えちゃうのかな~? アハハハ!」
「…………」
カナはもう言い返すだけの気力もなかった。打ちのめされた精神が、もう好きにしてくれと諦めの色を落としていく。
「フフッ、大丈夫よォ? このハーレムに加われば私たちがずっと仲良くしてあげる……。めくるめく快楽の中で、一緒におんなじ気持ちを共有するの……素敵でしょう?」
マユミは手帳を放り捨て下着姿にひん剥かれているカナに圧し掛かっていくと、そのままそっと下腹部へ指先を滑らせていく。
びくりと震えたカナだったが、耳元でささやかれる悪魔の誘惑に、ハーレム能力で思考力を奪われていき、もはや心は軋んでいた。
「一緒……」
「そうよ……一緒……」
「あ……」
アヤネにも淫靡なる責めが襲い掛かり、二人は心を奪われていく――。快楽が全てを包み込んでいこうとする。
もはや、『ハーレム』の前に二人の少女は成す術がなかった――。
シェイドは勝ちを確信した。アヤネの肉体を支配し、カナの精神を折った。『チート』能力は最強主人公の証。物語は、自分を中心に心地よく回っていくのだ。それこそが、異世界転生物語の醍醐味である――。
トドメを刺してやろうと、アヤネの清らかな肌を舐めまわしていた軟体をのたくらせ、いよいよ乙女の聖域に潜り込んでいこうとするスライムは、自分に酔っていた。
だから、彼女がその瞳をしっかりと開いていたのに気が付かなかった。
最初に餌食にしようとしていた少女、ハルカの意識が完全に覚醒していたことに――。
ハルカを縛り上げていた蜘蛛の糸も、パキパキと脆い飴細工のように崩れてしまい、ハルカはゆっくりとその拘束から抜け出した。
「……わたし……」
ハルカは小さくつぶやいた。
「カナちゃんは、絶対にアヤネちゃんのこと、詩にするって思ってたのにな」
ハルカの柔らかく温かい声に、アヤネに纏わりついていたスライムシェイドが仰天した。
「な、何? お前、いつのまに!?」
ハルカが当然のように、拘束から抜け出して、正気を取り戻していることに驚いた。
そして、アヤネから離れると、すぐにスライムの群衆を寄せ集め、一メートル大の巨大なスライム状態に固まった。
ハルカの様子が明らかにおかしかった。
ただの無力な少女という様子ではない。彼女が纏っているオーラが、パキパキと彼女を拘束していたはずの糸を硬質化させ、そして、それはやがて砂のようにさらさらと崩れ落ちていったのだ。
「ま、まさかお前もこの二人と同じ……!」
「思い出したんだ……わたし。……わたしのこのチカラのことも、カナちゃんのことも……」
ぱきぱき、さらさら……。
乾いていく。空気が乾燥していくようだった。
「ぐ、身体が……お、重い……!?」
スライムは自分の身体の異変に驚愕に驚愕を重ねていく。
一体何が起こっているのか分からないが、スライムの自分の身体がどんどん重く、固く、そしてカサついていくのだ。
水分を奪われていくような感覚は、淫猥なる臭気も乾燥させ、それはカラカラとした味気ないものになっていく。
「あ、あれ……身体が……」
自分の身体を苛んでいた肉欲が薄らいでいくのが分かった。まるで侵された毒が浄化されていくようで、アヤネは自分の身体が正常になるのを感じた。
カナも同様に、自分の『ハーレム化』状態が回復していたが、カナはそれどころではなく、ハルカに瞳を奪われていた。
「ハルカ……」
ハルカの纏うオーラは、かつて幼いころにもみたチカラだ。
確かに記憶を封印したはずなのに、ハルカは今、再度能力に覚醒していた。
その能力は、『大地』を思わせるチカラ。慈愛に満ちた母なる大地の、神聖たる浄化のチカラだ。
「ハルカ……、解き放て……」
「わかってる、カナちゃん。あの時と一緒だよね」
かつて幼いころ、病院で覚醒したときのように。
自分の心に巣くっていた『病魔』というシェイドを自分のチカラで撃退したときのように。
ハルカは自分の内側にある『エネルギー』を解き放つイメージを固める。
アヤネはそれを鞘と刀で形作った。
ハルカのそれは、弓と矢であった。
ハルカは弓を構えるように大きく身体を開く。そして、標的をカチカチと固まり始めているスライムへと合わせる。
ハルカの両手には大きな弓矢が形作られた。そして矢じりになる箇所には、ハルカの熱い魂が宿っているように宝石のように煌めいていた。
「く、くそ! 『チート』だぞ!! ハーレムだ!! 女には負けないんだァ!!」
喚いてはスライムが暴れ回るが、もうその姿はスライムとは言えず、カラカラになった梅干しの種みたいだった。水分が奪われ、身体の組織がザラザラとしている。
「女の子に見てほしいのなら」
ハルカは片目をつむって照準を合わせた。だがまるでそれは可憐な少女のウインクのようにも見えてしまう。
「背筋をピンとしてればいいんだよ」
ビュッ!!
浄化の矢は放たれた。スライムのシェイドを貫いたそれは、シェイドの欲望をも吸い上げていく砂漠の砂のようだった。しおしおと縮み、枯れ果てていくシェイドは、そのまま崩れ砂になっていく。精魂尽き果てる、というのはこのことだろう。
するとカナを抑え込んでいた少女たちがカクン、と気を失った。
『ハーレム』は終わったのだ――。
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