第2話 「実力検査」
「あんちゃん あんちゃん! おい、起きろって!」
何かに揺すられ、レイキは目を覚ます。
目の前には ギルスがいた。ギルスは相変わらず鋭い目付きてみて こちらを揺すっていたのをやめた。
「目が覚めたか あんちゃん! 盗賊の前で寝るとかなかなか勇気いるぞ!」
ギルスはレイキの所持していた 財布、スマホ、包丁を見せてきた。
どうやらレイキの眠った間に盗ったらしい。
レイキは呆気にとられ言葉をなくす。流石、泥棒だ
「ギルス、、、、とるにたらない盗賊っぷりだな!おい!」
「わりぃわりぃ、、、、にしてもあんちゃん 金貨入れは解るが中は変な金貨と紙切れだし、後、なんだこれ?」
「あぁーそれはー」
スマホ、そういおうとしたが 理解されるはずもない
ならば なんと説明しようか。無駄に珍しさを出すと絶対盗られる。
これからいろいろと便利に使えそうなスマホをなくなく盗まれる訳にもいかない。
そうやって悩んでいるレイキに ギルスが言う。
「これもしかして 鏡か? にしては黒いな? 魔法石?もしかして魔法石 加工したやつか?」
「そうそう!そんな感じ そんなに珍しいか?」
魔法石、そんなものがあるのか。 よく見るライトノベルにありがちな
魔法が使用可能な異世界だろうきっと。
少しその方が燃える。
「まぁ珍しいな! でも心配すんなあんちゃん!盗ったりはしねーよ」
その言葉を聞いた瞬間レイキは安堵に包まれた。
さすがに全部盗まれるとこれからがきつい。
そういってギルスは財布とスマホを投げ 最後に包丁を渡す。
「おぉありがと 助かるよホントに」
「そりゃあんちゃん ウチのルフレさんに好かれてるからなぁ~って
おっ!ついたぞあんちゃん!」
馬が止まったのに気づいたギルスが降りる。
ギルスが軽々にひゅっと降りた後、レイキは体を横に向けそこにいる老、、、、いや バディグに目をやる
「あのーバディグさんでしたっけ?、、、、おりないんですか?」
レイキはバディグを労り手を降り口へ向けるが
バディグには届いていない。
「あの!!!」
「だから聞こえとるわ ガキ!」
「いくらなんでもひどくね?!それ?!」
そんなやりとりをしバディグはギルスの手を借りて降りた
それに続き、レイキも降りると そこにはわりと広めな村があった。
だが、テントみたいな家が5割 ちゃんとした家が5割
おそらく テントは盗賊達だろう。
村には彫刻された石像がおいてある。しかし、レイキはそれを見て驚いた、、、、それはモアイ像と姿形が全く一緒だった。
「これなんだ?」
レイキはギルスに顔を向け問う。
「これはなあんちゃん モアイってゆうんや この辺りじゃ有名だぞ!
サッチモ村のモアイ像とか言われてるしな!」
どうやらこれは モアイ像で間違いないらしい しかし なぜここにあるのか レイキは不思議でしょうがなかった。
「この村の言い伝えでは 10年前、旅商人とかゆう年寄りが 技術を教えたっちゅーことやな だから今この村は石像を掘る技術がすごいらしいぞ」
レイキの思考で1つの終着点に着いた。
おそらく 旅商人の年寄りとは レイキやユリと同じくこの異世界に来た人だろう。
「待てよ、、、、モアイ像ができた時代なら 10年前はおかしいか」
そうだ、ならば.渋谷にあるモヤイ像だろうか?
あれを作った職人ならば理屈が通る。
レイキが確信についているところで邪魔が入った。
「おい、れーやん!ぼぅーっとしすぎだぞ そんなにモアイ像に見とれとるのか?」
「いや、まぁそうだな はじめてみたよ」
「そんなんにいちいちみとれてねぇで 布家にいくぞれーやん!早くしよーぜお腹すいたよーホント」
レイキは頷き 歩き出すルフレに付いていく その後ろに ギルスとバディグが同行する。
一同は「布家」と呼ばれる こちらでいうテントへと向かった。
「よっしゃ 着いたぞ~! これがアタシの布家で 左がバディグの布家
そして、右がギルスの布家だ!」
レイキは真正面の布家をみて、左、右と布家をみる
明らかに真ん中の布家がでかかった
「いや、お前だけ!でかすぎるだろ! これ布家っていうの?!もはや一軒家レベルにでかいけど!?隣も隣でテントにしてはでかいけど流石に格差ありすぎだろ!」
「れーやん、わかってないなぁー これはね 私が美しい女の子だからだよ!、、、、、、ってゆーのは冗談でほんとはアタシが盗賊の頭だからだよ。」
ルフレが少し口調を鋭くしカッコつけていうがレイキには響かない、、、、というよりはビックリしていた
ルフレはレイキとおそらく同世代か一歳下辺りだからだ、
なぜそんな小さい子どもが頭として盗賊として率いているのか?
「まじか、お前 盗賊の頭だったの!? ルフレ」
「なんだよ、みりゃわかるだろ れーやん」
ルフレはそーいって 両腕を横に広げ 一回転するが。どこも頭っぽさを感じない。
「まぁ いいか、それより 俺ってどこに泊まればいいの?」
、、、、、、なぜかその言葉に周りが押し黙る。
「ま、まぁ別にアタシの家にと、泊まればいいんじゃないか?ほ、ほら広いし!」
「ルフレさん、流石にそれはいかがなものかだぜ、男と女で二人きりとかまずいだろ」
ギルスが心配そうな顔でルフレをみる。確かにルフレは頭ではなく乙女の顔になっている。
「アタシは!別にそーゆーつもりじゃない!勘違いするな!」
「んじゃつーわけで ルフレさん レイキは俺の布家に連れてくぜ」
ギルスはレイキの肩を組み笑ってルフレにそういった
「ま、まぁ いんじゃねーの!アタシはひとりでも 別にへっちゃらだし!」
(こいつもしかして、、、、ツンデレ女子か?)
レイキは心の中でそう思い笑ってしまった。
「ハハハ、そうだな んじゃ、ギルスのところに泊まるよ。わりぃーなギルス」
「なんのなんの!さっ、んじゃ中いくか!」
ギルスはそういって解散を促す。
一同は解散して、レイキはギルスの布家に入った。
布家の中は思ったほどしっかりしている 人なら1、2人なら充分暮らしていけるスペースだった。
「まぁ適当に腰かけてくれや!」
レイキはそういわれたので 床に胡座をかき座る
ギルスもベッドに腰を掛け座った
「あんちゃん 聞きたかったんだが、あんちゃんはどっから来た?」
ギルスは突然声をワントーンさげ 鋭い目付きで聞いてくる。
疑っているのか、信用されないのは昔からだが流石にこれは怖い
それにレイキは少し考え。
「まぁこっからたぶん相当遠いだろう田舎からきたんだ、その田舎から馬車で移動中落下して今に至るって訳だ」
とっさについた嘘にしてはかなりいい嘘だと自分で感心しながら
まぁまぁ嘘は得意なタイプなレイキはギルスをまぁまぁつけたと思われる。
ギルスもそれで納得してくれたようだ
「それじゃあ あんちゃん そいつらに戻った方がいいんじゃないのか?」
「いや、もうどこにいったかもわかんねぇからしばらくここにいさせてくれ」
「んんー? まぁいいや 変な真似だけはすんなよ」
ギルスはそういって近くにあったリンゴ?らしきものを食べるものの5秒で全てを食べきり腹を三回叩くとレイキに歩みより
「あんちゃんは何の部類だ?」
と、問う。部類とは何か?種族?人種?さっぱりわからない
「部類って何の部類だ?あんまそーゆーのわかんねぇだよ」
「そんなのも知らねーのか あんちゃんの田舎どーなってんだよ 戦い方だよ どーやって戦うんだあんちゃん」
「まじか!やっぱそんな感じの世界かここ、!わりーけど説明してくんないかー?」
「ハッ!しょうがねぇな んじゃ説明するぜ まず魔法使えてその属性だけに特化したのやり方が「アル」って呼ぶ。属性は火 水 木 土 雷 闇 光 で全部だ。アルはこの内のどれかに特化してるぜ、でも武器は使うのがなぜか超絶下手くそだ」
「へーそんな部類があんのか」
「ホンで特化はしてないが魔法が全部使える部族が「イル」だ だがアルと同じく武器は使えねーよ。そして魔法が全く使えず武器や武術に特化してるのが「ウル」そして、、、、」
ギルスはそこで言葉を詰めた。
そしてゆっくり口を開き
「全部に特化してるのが「エル」だ」
「そんなのがいるのか?ほぼほぼチートじゃねぇか」
「だがそんなやつは聞いたこたぁねぇよ、いるとすれば都宮にいるっつぅー王の使いと昔死んだが 世界を滅ぼそうとしたやつが名前はなんつったかなぁ?たしかエリザベスだ」
そこでレイキは驚く エリザベスってさっきバディグが自分の名前を間違えた名前だ、何か関わりがあるのだろうか?
「んであんちゃんはなんなんだ!?世の中の大半はアルとウルだが?」
「どうだろ?俺はわかんねぇな ただ剣は得意だ」
そう、レイキは小さい頃から剣道をやっていた、だが剣道の作法に飽きて独特の自分の流派でやっているだから試合にはでていないが剣術には自信がある。
「んじゃあんちゃんは?「ウル」か?俺と一緒じゃねぇか」
「ギルスもウルなのか?へーどんな武器使うんだ?」
「俺の得意武器は槍だ!どうだ?かっけぇだろ?」
「まぁ、原住民間がバリすげぇけどかっけぇよ」
レイキは頷く それをみたギルスはレイキをじっとみつめて言う
「だけどなぁーみた感じあんちゃん、魔法も使えると思うんだよな」
ギルスの衝撃の宣告にレイキは驚いた。
「マジかよ俺、魔法も使えんの?でもそれってつまり エルなのか!俺?」
「まさか、、、、だからちょっとびっくりしてるんだよまさかあんちゃん、、、、伝説の魔剣士とかじゃねぇよな」
「なにその、ド〇クエ感満載の職業?」
「確か 魔剣士は自分の炎を纏った剣が自分に引火したのに気づかないで一晩ねって死んだとかそんな伝説だな」
「なにその死因?メラするがわがメラメラに燃えてどーすんだよ」
レイキのツッコミが炸裂して ツッコミ炸裂ボーイになったところで
ギルスが間髪を入れて話す
「あんちゃんすげーな でもまだ魔法全然つかえなさそーだな?あたったか?!」
「あぁ たぶん使えない どーやったらだせる?」
「そりゃ魔法っつぅーのは自然と使えるもんだ、そーゆー詳しいこたぁ賢者が知ってるって聞いたな」
この国は某RPGゲーム感が滅茶苦茶強い。
ましてや賢者や魔剣士などはRPGだど絶対聞く。おそらく勇者もいるだろうそしてレイキは今盗賊だ。
少し雑魚的ポジションにある。
この先の生活が心配だ、戦闘はないとは思うが。
「んで、あんちゃん得意な武器は?まさかそのナイフとか言わねーよな?」
「流石に包丁じゃ戦わねーよ 俺は刀がいい。あるか?」
「悪いがカタナとはなんだ?武器なのか?」
「あぁー独特の剣だよ 流石にないか?この世界には?」
「悪いが聞いたことないな んでも頭に思い描けるのなら作ってくれる鍛冶屋はいるぞ」
そんなやつがいるのか。それは、助かる。レイキは現実世界で何度も真剣を使ってみたいと思った。昔、なんかのテレビで竹をきった真剣の鋭さが忘れられなかった。だから 剣道をはじめたぐらいだ。
「んじゃ今度そこつれてってくれよ!造ってほしいな」
「造るにはそれ相応の材料が必要だぜ、それよりあんちゃん、、、、」
ギルスはそこで一瞬つまり少し間を開けて言う
「手合わせしねーか?俺と」
「え?」
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