【3】
「お、流星群だ」
静かに流れ落ちる流星群。
「綺麗だねぇ………」
繋いだままの手をブンブン揺らし、興奮するミル。
シトルは、そんなミルを優しく見守る。
そして、星を眺めるミルの横顔に顔を近付けると、そっとキスをした。
「え、な、何?」
「これからも一緒だからな!」
「うん、大人になるまでも、その先もずっとだよね〜。」
「当たり前だ」
星祭りの夜、星を見ながらキスをすると、星の加護が得られるという………
そして、恋も叶うとも言われている。
シトルは、鈍いミルにまだ片想いしている。
(来年は、恋人になれるかな………)
「ふっ」
それはきっとまだ先の話だろう────
「あ、シトル」
「ん?」
「12歳だね。お誕生日おめでとう」
「どーも」
(石でも降ってくるのか?)
まさか、覚えていたとは。
──いつものように1日遅れで言うと思っていたのに。
ニヤけそうになるのを抑えて、上を見上げた。
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