第4話 新宿近郊に住むエルフの女性の身だしなみ
アーシャは昨日の夜にシャワーを浴びて寝た。
しかし、朝起きてからも直ぐに浴びる。
寒くなったので特に寝汗は、かいていない。
久し振りに勇二に会うから……でも無い。
彼女にとって、それは単なる習慣だった。
(そうよ……)
(彼だけを気にして匂いを消している訳じゃ無い)
それは嘘だった。
化粧は、いつも通り薄い感じ。
でも服を選ぶのに時間が掛かった。
選び終わった後でアーシャは、その事に気付く。
彼女は姿見の前で苦笑してしまった。
普段着ではある。
しかし、いつもよりは可愛くて明るい色調の服。
白いブラウスにピンクのカーディガン。
茶色のチェックナローミディスカート。
深緑と白と赤のラインで格子が入っている。
想い人の父親を案内するからだろうか?
まるでデートでもするかの様なコーディネイト。
(私はユウジの知人で単なる案内人なのに……)
この世界で人前に出るのに必要な行為だ
いつも条件に合わせてしている事だ。
そう割り切って考えた。
気合いを入れるのは、悪い事では無い。
そう、ある意味では彼女にとって……。
敵と呼べる者も、そこで待っているだろうから。
アーシャの元、親友。
彼女の想い人である勇二の、たった一人の伴侶。
準備を終えたアーシャはアパートの自宅を出た。
向かうのは勇一との待ち合わせ場所、新宿駅。
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