物理的に別れたことで心が切り裂かれ人生が狂ってしまう、こんなことは現実にある。分別があったであろう政樹も大芽との別れと仕事の多忙さで恵梨香と疎遠になり、身近なミリッツアが大芽と分かれて苦しむ姿に同じ境遇から心が寄り添ってしまった。愛してしまったのだ。そして恵梨香と別れた。
とても悲しい現実だ。
大芽がなくなった後の、政樹に引き取られた結城と接する、ミリッツアと政樹の心境が複雑なことも、これが原因だった。作者の奥深い物語に凄い人生を見る眼を感じてしまった。
<結城と恵美の母親が入れ替わったと思った原因はここにあったのだ。>
やっぱり政樹と恵梨香は付き合っていたんですね。
政樹が恵梨香からカヌレの製法を教えて貰っているうちに愛に発展したのでしょうね。
恵梨香は父親の死で帰国せざるを得ず、政樹に別れを告げた。
大芽に次いで恵梨香も帰国。
パリに留まったミリッツアと恵梨香に去られた政樹が結ばれたのは自然な流れ。
さて、次に、何故恵梨香は大芽に接近したのか、そこのところが楽しみ。
それにしてもミリッツア、恵梨香たち女性は強く、政樹、大芽たち男は弱い。
それにしても、正に人生はドラマなり。