ホームシック


「あー…ソウヤァー!」


情けないリョウタロウの言葉にソウヤはダルそうに返事をした。


「んだよ」


「寂しい…お家帰りたい」


「学校来たばっかじゃねぇか!」


学校に着いてすぐリョウタロウはこれだ。


「ホームシック」


「いや、お前んとこ実家暮らしだろ!」


「死んだおばぁちゃんに逢いたい…」


「それはホームシックって呼ばねぇ!むしろ死んでおばぁちゃんの所行け!」


机の上に顎を置いてダランとしながら呟く。


それに対し、ソウヤは突っ込む。


「もういっその事恐山行ってイタコにお願いしておばぁちゃん呼んでもらって結婚しようかな…」


リョウタロウは本気だ。


「勝手に行け!つか幽霊と結婚すな!その前に血筋上無理だ!」


「よし!家帰ろ!おばぁちゃんが無理なら母さんと結婚する!ET、オウチ、カエル」


「母親は余計無理だろが!って、もういねぇアイツ…」


リョウタロウはその後家に帰り母親にプロポーズしたが見事玉砕した上3時間正座で説教を食らったらしい。


そりゃそうだ。


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