運命的な出会い


ソウヤと友達に戻ってから次の日の昼休み。


コンビニで買ったおにぎりを食べるソウヤに俺は走り寄って


「ソウヤ!さっき彼女が出来た!」


と報告をした。


するとソウヤが、俺がお姫様抱っこしてる彼女を見て固まった後、ゆっくり口を開いた。


「リョウタロウ…1つ、いや2つ良いか…?」


「ん?」


「これ子猫じゃねぇか!しかもオスだろうが!」


そう、俺が抱いてるのはちっちゃな黒い子猫。


「超可愛くね?擦り寄って来たから彼女にした!」


「オスは彼女じゃねぇ!つかそう言う問題でもねぇ!」


なんだよ、拗ねてんのか?


「でもソウヤとはもう普通のダチに戻ったしフリーだから良いじゃねぇか」


「いつ俺らが付き合った事になってんだよ!」


ソウヤが捲し立てるが気にしない。


「んー、名前どうしようかなー」


俺は新しい彼女にチューをしながら考える。


「話聞け!つかお前ん家猫と犬は飼えねぇだろ!元いた場所に返して来なさい!」


ソウヤ、まるで恋人通り越してお母さんみたいだ。


「えー、じゃあソウヤが代わりに面倒見て、俺通うから!」


「なんでだよ!嫌に決まってんだろど阿呆!」


「…ダメ?」


俺と子猫が下からソウヤを見上げてウルウルの瞳で言う。


するとソウヤが根負けしたのか脱力したままこう言ってくれた 。


「…新しい飼い主見つかるまでな…あくまでも仮な!」


ソウヤったらやっさしー!


やっぱ持つべきものは親友だよな!


「やっぱソウヤ大好き!」


「それもう聞き飽きた」


こうしてなんとか無事に俺の彼女?はちょっとした遠距離恋愛にはなったがソウヤのおかげで別れなくて済んだ。



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