〈守備〉
守備関係のあれこれ
※解説は間違っている可能性があります。あらかじめ、ご了承ください。
●ポジション
野球には9つのポジションがある(指名打者を入れると10になるが、指名打者は守備には就かない)。ポジションは、カタカナ・漢字・アルファベット・数字(守備番号)などで表される。
・ピッチャー/投手(投)/P/1
マウンドでピッチングをする。
・キャッチャー/捕手(捕)/C/2
ホームベースの後ろで投球を捕る。
・ファースト/一塁手(一)/1B/3 ※B=Baseman
主に一塁の近くで守備をする。内野手。
・セカンド/二塁手(二)/2B/4
主に一塁と二塁の間で守備をする。内野手。
・サード/三塁手(三)/3B/5
主に三塁の近くで守備をする。内野手。
・ショート/遊撃手(遊)/SS/6 ※SS=ShortStop
主に二塁と三塁の間で守備をする。内野手。
・レフト/左翼手(左)/LF/7 ※F=Fielder
主に外野の左側で守備をする。外野手。
・センター/中堅手(中)/CF/8
主に外野の真ん中で守備をする。外野手。
・ライト/右翼手(右)/RF/9
主に外野の右側で守備をする。外野手。
この9つのポジションの内、ピッチャーとキャッチャーは明確に守備位置を定められている。
投球出来るのはピッチャーだけであり、投球を捕れるのはキャッチャーだけ。ピッチャーが投球する際は、投手板に触れている必要がある。キャッチャーは、ホームベースの後ろで投球を捕る事になる。
(投球後であれば、ピッチャーもキャッチャーも自由に移動出来る)
内野手と外野手の計7人は、フェアゾーン内であれば、任意の場所に立つ事が出来る。7人で内野を守るのも、7人で外野を守るのも、7人を1か所に集めてしまうのもアリ。
(実際に、内野5人シフトや外野4人シフトなら(稀にではあるが)行われている)
守備位置を入れ替える際も、内野手と外野手に関しては自由。セカンドがいるはずの場所にライトがいても、ライトがいるはずの場所にセカンドがいてもOK。
ピッチャーとキャッチャーは特別なので、守備位置を変更するなら審判に言う必要がある。ピッチャーとして出場している選手は、ピッチャーとして出場している間はピッチャーしか出来ない。キャッチャーも同様である。
※2023年より、メジャーリーグでは極端な守備シフトを制限する。内野手が一二塁間と二三塁間に2人ずついないとダメになる予定。
●各ポジションに求められる能力
各ポジションには基本的な守備動作があり、要求される能力も異なる。
(以下の解説は、一般的な守備位置で守備をする事を前提としている)
・ピッチャー
ピッチングが主な仕事なので「ある程度の球速」「変化球」「ストライクゾーンに投げるコントロール」などが必要になる。先発ピッチャーには「長いイニングを投げるスタミナ」も要求される。
・キャッチャー
「ピッチャーをリードする能力」も重要だが、投球を捕れないと話にならないので、「捕球技術」が必須になる。盗塁したランナーを刺すためには「肩の強さ」と「送球の正確さ」が必要。
・ファースト
内野手からの送球を捕るのが主な仕事。「送球を捕る能力」が求められる。長身だと高めの送球も捕りやすくなるが、ワンバウンドしたボールも捕れないと困る。
ほとんどのファーストは「守備がヘタッピ」「送球がヘタッピ」「肩があまり強くない」「足があまり速くない」「背が高い」「左投げ」「ベテラン」「元キャッチャー」「元サード」のいずれか(または複数)の条件に当てはまる。
プロでファーストを守る右投げの選手の場合、プロ入り時点ではファーストじゃなかった事が多い。プロ野球では、助っ人外国人が守る事も多い。
・セカンド
内野守備の要。「守備の上手さ」や「足の速さ」などが要求される。また、崩れた体勢(送球しにくい体勢)でも送球出来るような「高い身体能力」がないとセカンドを務めるのは難しくなる。
送球先は主に一塁と二塁。どちらもセカンドの定位置から近いため、それほど「肩の強さ」は要求されない。
※近年のメジャーリーグでは、守備よりも打撃を優先してパワーがある(足はあまり速くない)選手をセカンドにする事が増えた。日本ではあまりないが、サードが本職の体の大きい選手がセカンドに入ったりする。
・サード
右バッターが引っ張った強烈な打球が飛んで来る事から「ホットコーナー」とも呼ばれる。打球を恐れていてはサードは務まらない。……他のポジションもだけど。
一塁から遠いポジションなので「肩の強さ」が必要になってくる。「送球技術」も欲しいが、送球の正確性に欠けるサードも多いのが現実である。
ラインに近いポジションという事もあり、セカンド・ショートのように左右に動く事は少ない。どちらかと言うと、打球を追いかけるより、自分に向かって来る打球を捕るポジション。
(バントの時などは前に出る。セカンド・ショートは打球を追うポジション)
・ショート
守備において最も重要と言えるポジション。ショートの守備範囲は前後にも左右にも広く、定位置は一塁から遠い。
「守備力」「走力」「肩の強さ」「送球の正確さ」「高い身体能力」など、内野の守備に必要なあらゆる要素が求められる。しかも、要求されるレベルが高い。
プロ野球やメジャーリーグでショートを守る選手は、それだけ高い能力を有しているという事でもある。
・レフト
あまり守備力が要求されないポジション。守備を担当するエリアは広いので「最低限の走力」は欲しいが、足が遅いホームランバッターを置く事も多い。
「打撃はいいけど守備に難がある選手」や「俊足だけど肩が弱い選手」や「ベテランの選手」が守る事が多い。プロ野球では、助っ人外国人が守る事も多い。
・センター
名前的にも役割的にも、外野の守備における中心的存在。守備範囲は非常に広く、横は左中間から右中間まで。後ろの方はフェンスまで。フェンスを越えるホームランボールをキャッチするなら、フェンスの向こう側までが守備範囲とも言える。
広いエリアを守るための「走力」だけでなく、バックホームなどの遠投を可能にする「肩の強さ」も重要である。
・ライト
「ある程度の走力」の他、遠く離れた塁(三塁やホーム)に送球するための「肩の強さ」が要求されるポジション。レーザービームでランナーを刺すとカッコイイ。
センターに次ぐ能力を持った選手が守る事が多い。外野は、守備の能力が高い順に「センター>ライト>レフト」となるのが一般的。
内野手の守備は一塁への送球が多くなるが、外野手が一塁に送球する事は少ない。外野手は、一塁への送球より三塁への送球の方が重要性が高くなる。
ランナーを三塁でアウトにしたり三塁への進塁を阻止するためには、三塁から離れたセンター・ライトに肩の強さが必要。
(レフトは三塁に近いので、センター・ライトほどの肩は要求されない)
●コンバートの傾向
セカンドやサードには、本職がショートの選手が入る事もよくある。
若いショートは「セカンドやサードで試合に出て経験を積み、ショートのレギュラーが年を取ったら、ショートのレギュラーの座を奪う」という例が多い。
ショートは高い身体能力が要求されるため、年を取って身体能力が落ちて来たショートは、セカンドやサードにコンバートしていく事が多い。
このように、コンバートする前のポジションによって、どこにコンバートするかの傾向がある。
・ピッチャー→内野・外野
・キャッチャー→ファースト・サード・外野
・ファースト→外野
・セカンド→外野
・サード→ファースト・外野
・ショート→セカンド・サード→ファースト・外野
・外野→ファースト
年を取った選手や守備がヘタな選手は、ファーストやレフトを守る事が多い。
(この2つは、あまり守備が重視されていない)
打撃がいいキャッチャーやショートは、打撃を伸ばす目的で、守備の負担が少ないポジション(ファーストとかサードとか外野)にコンバートする事もある。
打撃の事でも守備の事でも頭を使うと、肉体だけでなく精神的な負担も大きい。守備の負担が減って打撃が向上する選手は割と多い。
キャッチャーやショートで打撃も守備もいい選手は、かなり優れた野球センスの持ち主のはず。
(この2つのポジションの選手では、打撃のタイトルと守備のタイトルの両方を獲得出来る選手は稀)
プロの外野手で新人時代から外野手という選手は意外と少ない。高卒で右投げの場合、外野手としてプロ入りした選手はあまりいない気がする。
(ちゃんと数えたわけじゃないです)
高校野球では、右投げで守備が上手い選手はショートを守る事が多い。ドラフトで指名される高校生は、ピッチャーとショートが多い印象がある。
(ちゃんと数えたわけじゃないです)
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