第12章

公女世界、主要国一覧

 いい加減、国家の数も増えてまいりましたので。


『ウェインライト王国』

 アレン達の母国。東西南北にそれぞれ、四大公爵家が存在し、西方には大陸最大の河川である血河。魔王戦争以来、約二百年間、魔族と睨み合いを続けている。その為、魔法が衰退しつつある現在においても、ハワード、リンスター、ルブフェーラは軍の強化に余念無く、魔王との再戦を期している。

 交通インフラは他国と懸絶。街道の整備は他国からすると偏執的。中央の王都と東都・西都・北都・南都とは既に鉄道で結ばれている。また、飛竜、グリフフォンを用いた空路利用も年々拡大中。

 現王家であるウェインライトは『騎士』の家系。大魔法『光盾』が伝来。現状、国内改革中。少しずつ実力主義が導入されつつある。


※人類側最強国家です。あと、『光盾』。本来の形状、異なります。作中で最も近似を発現させているのはあの人。


『侯国連合』

 王国より南方。リンスター公爵家と接する国家連合。

 北部五侯国。南部六侯国。そして、最も古き都市『水都』で構成されており、商業が盛ん。

 第一次~第四次までの南方戦役においてリンスターに挑むも大敗。二侯国併合並びに、ニッティ家を戦利品として奪われた。荒廃した北部五侯国は実質的にリンスターの経済圏に飲み込まれることが確定しており、以後、リンスターを組み東方の連邦侵食政策を推進していくことになる。現在、他国に干渉する余力無し。


※作中、最も古い国家の一つです。『水都』に至っては、千年前から存続しております。『公女』の複数エンディングの一つに、連邦から奪取した都市群=新公爵家設立がございます。なお、書籍版では不採用です。書籍版は難易度インフェルノなので。


『ユースティン帝国』

 王国より北方、ハワード公爵家と接する帝国。始祖は英雄『射手』。

 かつて、ハワード公爵領侵攻を目論むも『軍神』の前に敗走。ガロアの地を割譲し、復讐に燃える。

 が……そもそも問題として、ハワードとまともに会戦して勝てる可能性があるのは、大陸全土を見渡しても、南方の『緋血の魔女』、もしくは魔王軍大軍師くらいしか存在していない。また、歴史的背景から精鋭を国境北東に張りつかせておかなくてはならないことから、老帝や老元帥は現実を冷徹に見ている。

 現在、国内粛清中。他国へ干渉する余力無し。


※『射手』、エルミアじゃないです。彼女は『千射』もしくは『殲射』。

老帝と老元帥、かつてたった二人だけで、帝国主流派を破り国内統一を成し遂げた怪物達です。


『ララノア共和国』

 ユースティン帝国より独立した共和制国家。

 魔道具開発が盛んで、軍の装備として魔銃が導入されつつある。

 かつて、光属性極致魔法及び秘伝を有したが、使い手は絶え、純粋な魔法戦力では他国に対して見劣りする。

 独立以来、光翼党が政権を担ってきたが、先頃の選挙で天地党が勝利。直後、不正も発覚し、国内に混乱が広がりつつある。

 現在、光属性極致魔法を操り、共和国独立を指導した旧アディソン侯爵家から、ステラと婚姻を求める使いが来ている(直後、要求緩和。『竜の遺骸』をも条件提示しての交渉事になりつつある)。


※解放戦争時のアディソン侯爵は、英雄の中の英雄でした。


『聖霊騎士団領』

 王国より東方。聖霊教を信奉する宗教武装国家。

 長年、同一宗教を信奉しており、戦場では『聖霊がそれを望んでおられるっ!』と叫びながら突撃してくる。アンナさん曰く『芸もなく、面白みもない』。

 獣人、南方島嶼諸国人、他の聖霊教を信じない人々=人ではない、という考えなので未だに奴隷制度が存在する。ギルの相棒である、コノハ嬢は幼い頃、この地で奴隷として売られていた。

 魔王戦争において武勲と悪名を積み上げるも、後者に関しては、彼等の教えから丸っと削除済み。なので、血河会戦の敗北=『人族側に信仰心が足りず云々』で纏められており、当然、『流星』の記述はない。真実を多少なりとも知るのは上層部のみ。


※王国西方及び魔族からは、害虫扱いされており、死ぬ程嫌われています。レティ様他の旧『流星旅団』の前で、彼等の話は禁句。


『教皇領』

 王国より北東。聖霊騎士団領、東方諸都市、ララノア共和国と接する小国家。

 聖霊教の本拠であり、東方諸国に絶大な影響力持つ。


※偽聖女様がいるところ。狂信者しかいない……。真っ当な人? それはまぁ……魔導兵って結構、量産されてますよね?


『魔王領』

 血河を挟み、人族と対峙する魔族の国家。王制であり、現魔王は二百年前の『魔王戦争』を戦い抜いた傑物。何しろ二百年の間、戦争をせず、また『流星のアレン』レティ様、もう一人の副官の三人を相手にして、なお生き残っている。

 オルグレン叛乱時、動いたルブフェーラに対して、粋な発光信号を返す。

 領内に『聖地』が存在するも、軍を駐留はさせていない。否、出来ない。

 

※魔王様はとても出来た御仁です。同時に、魔王戦争が余りにも血腥かった(……だって、聖霊騎士団主力が出張ったのですよ?)為、人族融和は大変困難な事情もあります。


 主要国はこんなものかと! 

 他、近場では南方島嶼諸国やら連邦やらが存在しますが、おそらく主要人物が出向くことはないのではあるまいか。外伝とかはともかく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る