第3話
考えてみたが、それはどうでもいいことだと気付いた。
問題はこの穴が一体なんなのか。
何故祖父母は、この穴に行くことをあれほどまでにきつく禁じたのか。
重要なのはその点なのだ。
考えてもわからない。
わかるはずもない。
俺は穴に入ってみることにした。
何かのためにと持ってきた懐中電灯もある。
俺が近づくと、それに反応するかのように穴から冷たく湿った風が吹いてきた。
――!
臭う。
強烈な臭いだった。
魚? 動物? 生ゴミ?
どれとも違うような気もするが、とにかく鼻を突く生臭くいやな臭いだ。
――なんだ、この臭いは?
臭うことを完全に拒否した鼻を無視して、俺はさらに穴に近づいた。
その時、音がした。
――?
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