第20話 『バースデイプレゼントと女王の罪』

 2018年5月18日現在、しばらく終われなさそうな長編を連載しております。


 今の所自分でも一体どうなるのかわからない小説であることもあり、変な構成でやっているために煮詰まりがちになったので気晴らしに短い話を書くことにしました。


 そんなわけでまたも前の連載のスピンオフ的な短編でございます。

 ……どんだけ気に入ってんのさ、このシリーズ。キャラクターに肩入れしたくないとか言って嘘ばっかだなオイ。と、自分でつっこんでおきます。



 今回はマリア・ガーネットがマルガリタ・アメジストのために誕生日プレゼントを内緒で用意していたという話です。時系列的には「放課後のウィッチガール」の数ヶ月のあとということになってます。


 マルガリタ・アメジストの遺体をお客様に渡さないために、マリア・ガーネットが《賢者の石》を用意するというストーリーの元は本編を書いていた時から頭にあったもので、そこから色々あって、今回の形になりました。


 また、マリア・ガーネットとアサクラサクラがケンカしながら一仕事するという話も前からあった案なので合成した次第です。今回はこの二人の掛け合いが書きたかった……。



 本編のあとがきでも少し触れていた、地球に来てウィッチガールビジネスに手を染める前の「魔法の武器を売りさばいて名をあげたらあ!」という野心家プリンセスだったベルとその相棒メラニーのことにほんのちょっとだけ触れられて満足しています。

 本編で非業の死を遂げたことになっているゆえになんだか清廉そうですが、実はこういうどヤンキープリンセスだったのですよ、一応王族ではあるもののドルチェティンカーは弱小の指定暴力団みたいなもんでいうほど可哀想な所でもないんですよ……ということは一応触れておきたかった。この世界の団体は基本的にどこもかしこもどこかが大概であるという設定です。



 今回気を使ったのはマリア・ガーネットをイケメンな子として書くことでした……。

 他のエッセイでも触れていますが、イケメンを描くのが苦手なものでやっぱり「ちゃんとイケメンに書けてるっ?」となりながら書いておりました。

 このシリーズではこの子を書くときに毎回一番気を使っていますが、今回は当社比1.5倍で気を使いました。


 あとマルガリタ・アメジストのお客様は便利な人なのでついつい出してしまいがちです。


 今作のゲスト、リリスのイメージモデルは敢えて名前を伏せますが欧州から逃れて南米で亡くなった某戦争犯罪者です。とにかくやらかしたことがとてつもなく酷いことと、しかし追求の手を逃れ裁かれることなく逃亡先で没したという所のみを膨らませたできたキャラクターがリリスだということになります。私が当該人物のファンである、心酔しているとかでは一切ありません。その点だけはくれぐれもご理解のほどを。

 この人物のことを考えると「あれほどのことをやらかしたのに、捕まらずに逃亡先で死ぬなんてなんだかなあ。でも現実は物語ではないからスッキリするようなオチがなくて当たり前よなあ。そもそも現実の事象にスッキリしたオチを求めるという行為は酷く恐ろしいことであるよなあ……」とうっすら沈んだ気持ちになりがちなために、常に頭のなかのわりと目立つ所に居座っているのです。

 様々な事件や出来事でひっかかったことが頭の中の目立つ場所に転がりがちで、そこから物語やキャラクターを作ったりすることがわりとよくあるのです。



 気晴らし故に、会話主体、完全にキャラクター主体のお話でございます。


 書き飛ばしたようなものなのでクオリティーには自信がありませんが、こんな感じでこのシリーズのキャラクターたちは元気にやってますよという報告になっていれば幸いです。

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