第19話 『放課後のウィッチガール』
自作のキャラクターにあまり思い入れしたくない、なるべくドライな関係でいたい。
連載中のエッセイではそのように語っておりました。
だというのに、完結した作品に登場したキャラクターが平和にいちゃこいている様子を描くという、言い逃れできないような「うちの子可愛い」的な行為に走ってしまい、穴があったら入りたいような気持でいるピクルズジンジャーです、こんにちは。
あの子たちは本編の方で大変な目に遭っておったんじゃ、シリーズ全体の展開を考えるとこれから色々大変なことになる予定なので、平穏な日常を過ごしてるところをぜひとも描いてやりたかったんじゃ……という親心のようなものがダダ漏れになってしまったのです。お許しください。
そんなわけで本作はこちらの作品のボーナストラック的な作品となります。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884961908
このやたら長い小説のボーナストラックはもう一つこちらがあります。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885452330
『実録……』は本編とは雰囲気のまるで異なる一編にしましたが、ボーナストラックがこれじゃあせっかく本編を気に入ってくださった方々への嫌がらせにしかなってないのではないかと気になりだしたのと、単に自分が彼女たちのその後を書いてみたくなったので本作を書いてみました。
本編を楽しんでくださった方へのお礼となるような一編にすることを目標にしたので、本作だけでは何が何やらわからない内容になりました。
その辺り、純粋なボーナストラックであるという点を鑑みてくだされば幸いです。
(他作品に共通する設定を利用している面もあるので、本編を読んではいるけど他の作品を未読だという方にとっても不親切な内容となりましたが……。申し訳ないです)
(とりあえずこの世界観では「色々あってショッピングモールなどの商業施設が異世界間交流の中心地になっている」「ショッピングモールを通して異世界間を気軽に行き来できるようになっている」「地球を中心としたこの世界は科学だけはそこそこ進んでいるけれど、魔法を中心としている異世界の諸文明圏ではぶっちゃけ発展途上の後進圏」という設定であることを飲み込んでいただけると理解しやすいかな? とおもいます)
そんなわけで、本編の主人公カップルがショッピングモールでお買い物デートの最中におしゃべりするだけの話です。物語らしい物語も特にないです。
書く方にも負担のかからない気楽な内容にするつもりが、本編に出てきたキャラクター全員の近況報告をしたり、いつ取り掛かれるかわからないシリーズ続編にむけた地ならしをしていたために、思っていたより大変な作業となりました……。
オマケであるならもうちょっと甘ったるいいちゃこきに特化した内容にした方がよかったかなと悔いが無いではないのですが、基本的に私が書けるいちゃこきはこれが精いっぱいです。本編が例外なのです。ご了承ください。
以下は裏話など……。
・そんなわけで、本編では一方的に求愛される対象だったヒロイン、マリア・ガーネットの視点を中心とした内容となっております。
本編ではなかなか主人公が喜ぶようなことを口にしなかったのは、鈍いわけでも意地悪をしているわけでもなく本人なりの愛情表現だったのですが、双方の価値観と性格の相違で正しく伝わらなかった……という様子を描きたかった(こういうのは作者からバラしちゃダメだとおもいますが)。
続編を考えるにあたって、そういやこの子は教育の機会を奪われた子になるんだな……と気が付いたことから、学校へ通うという展開につなげることとなりました。一応元々かなり意識が高い子であるという設定なのですよ。
・本作で楽しかったのはおのおののファッションを考える作業でした。
これを書いている者はおしゃれ偏差値最底辺にいるので普段からクソダサい格好でウロウロしていますが、そのくせ物語に登場するファッション描写にはテンションが上がる人間でもあったりします。なもので、自作の女の子の服装を考える作業が嫌いではないのです。可愛い格好をしている子、奇抜な服装の子、ダサい子、キャラクターにあわせた服装を考えるの作業は純粋に楽しい。
非実在キャラクターには各メディアで見かけた可愛い服を着せたり自分では絶対できない髪型を気軽に試せたりすることができるのが良いですね……。ファッション描写は作者のお洒落偏差値にダイレクトに関わってくるという大問題があるとはいえ。
マルガリタ・アメジストのファッションアイコンはフランスの某大女優さんです。
こいつ普段なに着てるのかな……と考えてる最中にこの方の画像を見つけて「よし、フレンチロリータだ」となった経緯がありました。
なお、この子たちが着る物に対して異様にテンションを上げるのは、自由に着る服を選べなかった以前の環境への反動であるかと思われます。
・12人いるはずの女の子なのに本編では半分も出せなかったので、名無しだった女の子を新キャラとして出そうかなという案がありましたが、手が回らず結局断念しました。そのためガヤ感が出せなかったのはちょっと残念ですね。
・本編ラスボスだったあの人のその後をさらっと明かしております。
ターミネーター2のサラ・コナーみたいになってる姿を漠然と想像していましたものの、田舎出身で家族思いだったという元々の性格を考えて逆を張った結果、大都会で血も涙も無く非情にバリバリやってたら面白そうだなと思いついてしまった為にああなりました。
この夫妻も多分なんだかんだで幸せにやってると思います。
・本作を書いている時は、2012〜2015年くらいのモー娘。の曲をよく聴いておりました。道重さん卒業から数年前あたりの曲ですね。
マルガリタ・アメジストがむくれたり拗ねたりしがちだったり、おしゃれして君がくるのを待っていたりしたのは、重点的に聴いていたのが「One・Two・Three」 だった為ではないかと思います。
なんとなくこの子たちはハロプロの曲だというイメージがあるのですよ……私の中で。
好きな人がお昼ご飯を何食べてるのか考えたり、いつでもよしよししてほしいとか、構ってほしいとかそういう感覚を維持したまま、時代を読み取り大きな力に飲み込まれずに自分を信じてゆく生き様を貫いてほしいものです。
それにしてもこの時期のつんく♂さんの作る曲は色々とんでもねえな、面白いな……と音楽について詳しくないなりにそんなことを感じておりました。この時期の歌詞も好きなんですよ。
そんなわけで、二ヶ月ほど付き合ったキャラクターとの一区切りもようやくつけられたような心地がしております。
あんたたちの行く先にはこれから大変なことが待ち受けているだろうけども、たくましくしぶとく幸せを目指して生きていっておくれ……と生みの親としてはそんな言葉を送って一旦のお別れにしたいと思います。
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