第21話 『扶桑花の物語』
普段はあばずれ娘と根性悪ガールばっかり出てくるガサツな現代ファンタジー百合小説で活動しているピクルズジンジャーです、こんばんは。
そんなヤツが何か突然血迷ったような短い話を前触れもなく公開しております。
風邪をひいて熱をだしたとか、読まれなさ過ぎてヤケになったとかそういったたわけではありません。先が見えずPVも回らない長編の連載に煮詰まりかけたたために、気分転換が必要だ~、となったためです。そんなわけで気晴らし小説第二段です。
お読みくださった方にはお分かりの通り、普段の芸風からはなかなか正面きって取り組めない王道のエッスエスしたエス小説に挑戦しております。
好きなんじゃあ、『花物語』とか『乙女の港』とか戦前の少女小説が好きなんじゃあ。でもああいうのを書くには透徹した美意識が必要になってくるので、美に関しては万事適当に妥協して生きている自堕落なワシには無理じゃあ(千鳥のノブの言い回しで)……ということで挑戦することすら避けておりました。
しかしまあ、好きであるが故に未練が生じるのか、現連載作には「今からおよそ百年後が舞台であるにも関わらず戦前に発表されたようなエス系少女小説を書いている気合の入った文芸部員」というキャラクターを脇役で登場させておりました。
そのせいか、ある日ふとアイディアが降って湧いたのです。「『コイツが書いた小説である』という設定でならエス小説を書いてみることが可能なんじゃないか?」と。
善は急げ……ではありませんが、思いついてしまった以上書かずにはいられなかった作品が本作になります。
というわけで、作中では明かしておりませんが現連載作に登場するシャー・ユイというキャラクターが部誌で連載している小説の一編ということになっています。現連載作と設定が共通しているのもそういった理由によるものです。
舞台も同じですが、当該キャラクターのフィルターがかかっているため、連載作の舞台よりもはるかに上品な学園と麗しい生徒たちばかりが出てくる仕様に変更されています。
なお、この本作の母体である現連載作はこちらです。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885611315
本作を先にお読みいただいた方が、こちらの連載作を読んで「全然違う……同じ学園が舞台とは思えない……」となってくださるのがとりあえずの目標です。
しかしこれを書いたことになっているキャラクターはそれなりにファンを集めているということになっていますが、こんなクオリティーでファンはついてくれるのだろうか……? その辺はなあなあで済ませてくださると助かります。
ともあれ、自分の中にある乙女分を絞りだして書いてみた一編です。普段は書かない文体で書く作業は単純に楽しく、いい気晴らしにはなりました。
連載小説の方はこのように気晴らしを挟みながらちまちまと続けてゆくかと思われます。お付き合いくだされば幸いです。
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