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と感じた時にはもう舞台の下に転がっていた。


胸に少女の体温を感じ下敷きにしなかったことに安堵する。


橘 「だっ大丈夫?ちょっと」


肩を大きく揺するが明確な反応は感じられない。


どうすりゃ….


見上げると目の前に


橘 「あ、朝の女の先生じゃ。えっと、これ、あとの司会お願いします!」


「え、ちょっと」


とっさに手に持っていたマイクを朝の非情な女教師に押し付け、少女を担いで勢いでホールを飛び出る。


もう頭が回らなくてどうすればいいかなんてわかったもんじゃない。


橘 「保健室はどこ。」


看護の先生に投げればどうにでもしてくれるだろう、にも場所がわからない。


あの先生にマイクじゃなくて少女を渡すべきだった?

いや、なんとなく私の本能がこのいたいけな少女をあの人間に渡すことを躊躇った。


わからないからと止まっている場合ではない。人ひとりの命と責任感を背負って渡り廊下を走り本棟へ戻る。階段を降って一階に向かう。


保健室は必ず一階にある。はず。フロアを一周すれば見つかるだろう。


と思ったが走り回る必要はなかった。


橘 「すいません一年生の急病人がっ」


返事は、、ない。


誰も居ない。


へたりと床に座り込む。ふわりと背中の少女の匂いと柔らかい息を感じて


よかった。息をしているならまだ私だけでも。


もう一度ぐっと腰に力を入れ立ち上がり少女を部屋の奥のベッドに寝かせる。

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