第2話:メインプレイ:エンディング2

GM:続いてのエンディング。先のシーンの直後となる。二人とも登場で頼むよ。

 さて、無事にFHの野望を食い止めた君たちだったが、それとは別に、大きな問題が発生していた。それも、現在進行形で。

 君たち、戦闘の時、《ワーディング》しなかったね?

ローザ:……あ(笑)

昭人:うん、後で気づいた……。

GM:当然、屋上には戦闘による破壊の痕跡が残り、戦闘音を耳にした複数人が、何事かと屋上に集まりつつある。

 バッチリ、戦闘痕や敵の死体などを見られてしまった。

昭人:即座に《ワーディング》を展開、騒ぎが広がる前にこの場を収める。

GM:この場の騒ぎは収まった。が、見られてしまった。噂が広まれば、UGNの潜入が露見する可能性もあるだろう。

昭人:「困ったな。やらかしちゃった」

揚羽(GM):「さーせん、ウチも忘れてました」

クマ(GM):「ふふふ、皆さんお困りのようクマね。

 エニグマから助けてもらった恩、ここで返しちゃるクマ! 目ン玉かっぽじって、よ~く見とくクマ!」

ローザ:「……かっぽじったら何も見えないっス」

クマ(GM):「ふおぉぉぉ……来てます、来てます! クマのレネゲイドが今! 有頂天に達しようとしているクマ!」

ローザ:「……有頂天に達したら、いい気になってるだけだと思うっス」

昭人:「……多分、ツッコんでたら日が暮れると思う」

クマ(GM):「クマの生き様、とくとその目に焼き付けとクマ!」

 ここでクマは、Dロイス「怪人」の効果を宣言しよう。

 これにより、非オーヴァードの記憶を都合よく書き換える。何も見なかったことにして、一般人にはお帰りいただこう。

昭人:「……へえ、クマ、すごいんだね」

クマ(GM):「まだクマ! まだまだクマ! もいっちょやったるぜよ!」

 さらに、モルフェウスのエネミーエフェクト《キングダム》を宣言。屋上の戦闘痕まで完全に修復していく。

「もともと、クマは事後処理専門の裏方だクマ。それに、みんなは命の恩人クマ。これくらい、大したことないクマ」

ローザ:「なるほど、凄腕というのは冗談じゃなかったんスね」

昭人:「いや、すごいよクマ。見直した。

 きっと、これは俺にもマネできない。

 ……ああそうだ、揚羽さん」

揚羽(GM):「んぇ?」

昭人:「勝手に能力をコピーしてごめん。必要だと思って」

揚羽(GM):「むしろ面白いモノ見せてもらいましたよ。お気になさらず」

クマ(GM):「センセイのモノマネ、すごかったクマねぇ」

ローザ:「モノマネ、と言っていいのかわからないっスけど、確かにすごかったっス」

昭人:「う~ん、モノマネでいいんじゃないかな? 俺も、なんとなく使えるっていう直感みたいなもので使ってるし」

揚羽(GM):「ほんと何なんですかね、昭人さんの能力。まるで未知数だ」

ローザ:「あの戦い方は、桜華さんにしかできないやりかたっス」

昭人:「珍しいの? この能力」

揚羽(GM):「コピーはウロボロスの特徴ですが、昭人さんほどの多彩さは聞かないですねぇ。

 そもそも、見た目が輪廻の獣なのも謎ですし」

昭人:「まあ、それは確かに。なんでだろうね?」

クマ(GM):「つまり、どういうことクマ?」

ローザ:「桜華さんがすごいって話っスよ、クマクマさん」

昭人:「……はは、ローザさんもクマもありがとう。なんか嬉しいよ」

ローザ:「……どういたしましてっス」

クマ(GM):「お礼を言うのはこっちだクマ。ほんと~に助かったクマ。

 今後とも一つ、お見“知り”おきをよろしクマ~」

GM:そう言ってお尻をふりふりしつつ、クマはぷりちーに笑っている。

揚羽(GM):「なんか、締まらないなぁ……」

昭人:「ああ、もちろん、こちらこそよろしく」

ローザ:「……やっぱり、クマクマさんのギャグの方がずいぶんマシっスね」

昭人:「……よし、それじゃ帰ろうか。皆で、おつかれさま会やらなきゃ」

GM:とまあ、これが、奇妙な隣人「熊田クマ」と君たちの、出会いの事件であったとさ。

 GMから用意したエンディングは、これで終わりだ。

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