第2話:メインプレイ:ミドル1-2
GM:それは、前回の陽介行方不明事件の終結後のこと。
君たちと揚羽が、事件解決祝いと、イリーガルとなった昭人の歓迎会を開いた時のことだった。
揚羽(GM):「んじゃ乾杯。いらっしゃい、そしておつですー」
ローザ:「いらっしゃいっス!」
昭人:「うん、ありがとう。そしておつかれさま」
揚羽(GM):「引き入れといて言うのもなんですが、UGNはブラックです。覚悟しといてください」
ローザ:「そんなことないっスよー! ……ブラックどころじゃすまないっス」
昭人:「……ブラックかぁ。まあ、俺はイリーガルだし、そこは本命のローザさんに投げようかな」
GM:そうして話し込む君たちは、そこであることが気になった。そう、祝勝会にも姿を見せない、もう一人のUGNエージェントのことである。
ローザが霧谷さんからもらった資料によると、UGNの清掃局(事後処理部隊)所属の凄腕レネゲイドビーイングという話だが……。
昭人:「そういえば、もう一人いるって話じゃなかったっけ。今日は遅刻?」
揚羽(GM):「来ないと思いますよ。今、ブルーフロントの情報が集まるテレビ局に潜り込んでるとこですんで。テレビで姿は見られると思いますけど……」
GM:そう呟き、揚羽がテレビのチャンネルを合わせる。そこに映し出されたのは、ブルーフロントのナウでヤングな情報をどこより早くお届けする地域情報番組だ。
昭人:ナウでヤングとかもう死語だろ……(笑)
GM:それは言わないお約束さ。
ローザ:「凄腕さんも大変っスねぇ」
揚羽(GM):「ほい、これがもう一人のエージェントです」
GM:指さされた画面に映る、レポーター、コメンテーター、何やらクマクマ言ってるゆるキャラの三者。
昭人:「このレポーターさん?」
ローザ:「桜華さん、ハズレっス。残り二分の一っス」
昭人:「……コメンテーターさん?」
揚羽(GM):「……ノーですね」
ローザ:「桜華さん、ハズレっス」
昭人:「……もしかして、あの名状しがたいクマのような何かのゆるキャラ?」
揚羽(GM):「正解はコイツです。ぱっと見、全然そうは見えませんが」
ローザ:「資料で見た時、騙されてるのかと思ったっス……」
昭人:「へぇ、人は見かけによらない……というか、見た目のインパクトが強すぎるね」
GM:というわけで、クマの基本情報を公開するぞ。
▼熊田クマ
・コードネーム“愛の伝道師(ラブリーベア)”。
・UGN日本支部の清掃局(事後処理部隊)に所属する、動物型レネゲイドビーイング。
・現在はテレビ局のゆるキャラに擬態しており、「熊田クマ」も偽名である。本名不明。
・シンドローム:キュマイラ/モルフェウス/ソラリス
・Dロイス「怪人(スプーキーカインド)」を取得。
昭人:うわ、敵にしたら厄介な構成だぞ、これ。
GM:ご安心下さい、味方です(笑)
昭人:えぇ~? ほんとにござるかぁ~?
GM:(顔逸し)
昭人:おいこっち見ろ。
ローザ:このだぶるくますめ!
ローザ:「クマも見かけによらないみたいっスよ……クマかはさておきっス」
昭人:「……うん、俺もこれはクマには見えないかな……」
揚羽(GM):「ま、これが噂のもう一人ってわけです。そのうち会うこともあるっしょ」
ローザ:「そうっスね、そのうち会うかもっスね……そのうちでいいっス」
GM:画面の中では、クマがクマクマ喋り続けている……。
揚羽(GM):「一応、あれは変装らしいですが……本当の顔を知る者はどこにもいないとか」
昭人:「へぇ、さすが事後処理部隊……といえばいいのかな? ……本人、めっちゃ目立ってるけど」
ローザ:「本当の顔……っスか」
揚羽(GM):「霧谷さんの紹介ですから、腕は確かなはず……はず、です」 自信なさげ
GM:というようなことが、数日前にあったそうな。回想終了!
昭人:了解したよ。
ローザ:はーい。
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